うちのパフィ(ポメプー・メス・2歳・5.12kg)は、カリカリを食べません。子犬の頃からずっとそうで、今も半生タイプがメインです。
だから「低温でじっくり」「オーブンで焼き上げる」と書かれた袋を見ると、つい期待してしまうんですよね。作り方が違えば、食べてくれるかもしれない。そう思って何度も比べてきました。
そのうちに、ひとつ引っかかることが出てきました。製法の呼び名には、決まりがありません。 誰が何を「低温製法」と呼んでもいいし、そもそも袋に書かなくてもいい。ペットフードの表示ルールを読み直して、そこをはっきり確かめたので書いておきます。
ドッグフードの製法は、袋に書かなくていいことになっています

ドッグフードの製法に、表示のルールはありません。袋に書くことが決められている9項目のなかに、製法の欄が無いからです。「低温製法」「オーブンベイク」「生づくり」はどれもメーカーが自分で付けた呼び名で、名乗るための条件は決まっていません。
義務になっているのは、ペットフードの表示に関する公正競争規約が定めるこの9つです。
- 名称(犬用か猫用かの別も)
- 目的(総合栄養食・間食・療法食・その他の目的食)
- 内容量
- 与え方
- 賞味期限
- 成分(たんぱく質・脂質・粗繊維・灰分・水分)
- 原材料名
- 原産国名
- 事業者の氏名または名称と住所
作り方に関する項目は、ひとつもありません。
さらに規約は「特定用語の使用基準」を5種類だけ決めています。栄養成分の多寡(高・豊富・低・ゼロなど)、推奨、受賞、無添加・不使用、ナチュラルの5つです。無添加とナチュラルには条件があるのに、製法には無い。 たとえば「ナチュラル」は化学的合成物と着色料を使っていないものに限ると書かれていますが、「低温製法」には対応する条文が存在しません。
とはいえ、何を書いてもいいわけでもありません。規約第10条第6号は、成分・原材料と並べて製造方法についても、実際のものより著しく優良だと誤認させる表示を禁じています。さらに施行規則第8条は、不当表示の類型のひとつとして「製品全体を指した『新鮮』『フレッシュ』『生』又はこれらに類似する表示」を挙げています。
まとめるとこうです。名乗り方は自由。ただし嘘や盛りすぎはだめ。読む側としては「書いてある製法名を信じる」のではなく「その名前が何をしたことを指しているのか」を見にいく必要があります。
一次資料はペットフードの表示に関する公正競争規約(PDF)と、ペットフード公正取引協議会の必要表示事項のページにあります。目的の欄の読み方は一般食と総合栄養食の違いに、成長段階の欄はオールステージの読み方にまとめてあります。
作り方は6つに整理でき、水分は6%から12%まで開く
袋やメーカーサイトで見かける作り方を並べると、だいたい6つに整理できます。
| 作り方 | 何をしている | 仕上がり | 水分の目安 | サイト内の例 |
|---|---|---|---|---|
| 押出成形(エクストルーダー) | 高温高圧の生地を穴から押し出し、膨らませて切る | 軽くて噛み砕けるカリカリ | 8〜12% | ソルビダ、ヒルズ、セレクトバランス |
| オーブンベイク | パンのように低温で焼く | ビスケットに近い形 | 9% | マックアダムズ |
| 低温製法・低温調理 | 高温高圧をかけずに加熱・成形する | カリカリだが硬めのものが多い | 10% | シェフドッグ、安心犬活、ブラックウッド |
| 生づくり(低温乾燥) | 蒸した食材を低温で時間をかけて乾かす | ぱさついた粒。ふやかす前提の子も | 6% | ドッグフード工房 |
| フリーズドライ・エアドライ | 凍らせて真空で乾かす、または低温の風で乾かす | 素材の形が残る。主食よりトッピング | ― | ドットわん、NSオリジン(表面のみ) |
| 加熱してすぐ冷凍(フレッシュ) | 人の料理と同じように加熱して急速冷凍 | 柔らかい。冷凍保管が必須 | 70〜75% | ココグルメ |
このあと1つずつ、うちで調べた範囲の中身を書いていきます。
押出成形(エクストルーダー)はカリカリの標準です
いわゆるカリカリは、ほとんどがこの作り方です。粉にした原料を練り、圧力をかけながら加熱して、小さな穴から押し出す。押し出した瞬間に圧力が抜けて、生地のなかの水分が一気に水蒸気になって膨らみます。 この「膨らむ」がカリカリの軽さの正体です。
一般社団法人ペットフード協会は、ドライの区分を、製品水分10%程度以下のフードで加熱発泡処理された固形状のものがほとんど、と書いています。
「加熱発泡処理」というのが、いま説明した膨らませる工程のことです。業界団体の定義文にも入っているくらい、これがドライフードの標準になっています。
温度については、シェフドッグの公式が「一般的なドッグフードの高温高圧製造(130〜180度程度)」と書いています。自社の製法と比べるための数字なので割り引いて読む必要はありますが、メーカー自身が出している比較対象としてはここが目安です。
押出成形の弱点として語られるのは、粒の形にまとめるためにデンプン源が要ることです。芋や豆、穀物が必ず入る。逆に言えば、肉だけで粒にはできません。
オーブンベイクはパンのように焼きます
生地を押し出すのではなく、天板に広げて焼く作り方です。膨らませないので、仕上がりはビスケットに近くなります。
サイトで扱っているなかで、はっきりオーブンベイクを名乗っているのはマックアダムズドッグフードのチキン2kgだけでした。丸鶏2羽分を低温でじっくり焼き上げるという説明で、粒は平たいビスケット状。楽天のレビューには、こういう買われ方が書かれていました。
オーブンベイクのチキン味のもので、できるだけタンパク質の控えめなものを探したところ、マックアダムスだけでした。
香りの立ち方が押出成形と違う、というのがオーブンベイクを推す側の言い分です。ただし袋の水分は9%で、押出成形のフードとほぼ同じでした。焼き方は違っても、乾かしたあとの状態は変わらないということですね。
低温製法と生づくりは、時間をかけて水を抜きます
「低温」を名乗るフードは、サイト内でいちばん多い書かれ方でした。ただし中身は1つではありません。
シェフドッグ800gは低温低圧製法(80〜90度)でじっくり乾燥させると書いています。安心犬活(ONEDOGS)800gは「低温低圧製法」を、高温高圧をかけずに成形すること、と説明しています。ブラックウッド1000は低温調理(スロークッキング)という呼び方です。
もう一段ゆっくりなのが、ドッグフード工房のお試し4種セットの「生づくり製法」。野菜を蒸してお米を炊き、低温で時間をかけて加熱してから低温で粒にする。製造から完成まで約3日と案内されています。この作り方だけ、袋の水分が6%とサイト内で最も低い値でした。
どのメーカーも「低温だから栄養が残る」という趣旨の説明をしていますが、これは各社の説明であって、規約が裏づけている表示ではありません。同じ「低温」でも、80〜90度で乾かすことと、3日かけて作ることは別の話です。
エアドライとフリーズドライは、主食の棚にほとんどありません
記事を書くために本番の商品データを全部走査してみたら、意外な結果になりました。サイトで扱っているドライフード84点のうち、エアドライを名乗るものは0点。 フリーズドライも、主食として売られているものは0点でした。
見つかったフリーズドライは2つとも別の使われ方です。ドットわんのたべはじめキット10点セットはフリーズドライのお肉・お魚がトッピングとして入っているセット。NSオリジンはドライフードの表面にフリーズドライ素材をコーティングしているタイプで、粒そのものは押出成形です。
海外ではエアドライの主食フードが売られていますが、少なくとも日本の通販の棚では、まだ主食の選択肢になっていません。「エアドライにしたい」で探し始めると、選べる数がほとんど無いところで止まります。
フレッシュフードは加熱してすぐ冷凍します
人の料理に近い形で加熱して、そのまま冷凍する作り方です。ココグルメの手作りドッグフードがこれで、袋の水分は72.6%。ドライの7倍以上です。
保存は冷凍庫(-18度以下)で製造から約1年半、解凍後は冷蔵で7日以内。乾かさない代わりに、冷凍で持たせているという設計ですね。同じ「加熱してから冷やす」でも、乾燥させて常温にするか、水分を残して冷凍するかで、置き場所も1食あたりの値段も変わります。
半生は押出機で作るのに、膨らませません
ここがいちばん意外でした。ペットフード協会の区分表を読むと、半生タイプはこう書かれています。
セミモイスト:製品水分25〜35%のフードで、押し出し機などで製造され、発泡していないものです。
つまり半生も押出機で作られている。カリカリと機械は同じで、膨らませていないだけなんです。「押出成形=カリカリ」だと思い込んでいたので、これは読み違えていました。
さらに紛らわしいのが、水分が同じ25〜35%でも区分が2つあること。膨らませたものが「ソフトドライ」、膨らませていないものが「セミモイスト」。どちらもしっとりさを保つために湿潤調整剤を使います。業界の公式な区分は、製法の名前ではなく水分と発泡の有無で切られているわけです。
パフィがプッチーヌの品切れ中につないだドギーマンの無添加良品からだ想いの毎日ごはん(体重管理用)は水分37.0%以下。以前メインだったプッチーヌも40.0%以下でした。ドライとの選び分けはドライとウェットの違いに書いています。
フード全点の袋を数えたら、製法を書いていたのは8点でした

わんらいふナビで扱っているフード(ドライ84点・ウェット12点・介護食2点の計98点)の商品ページを機械で走査して、何が書かれているかを数えました。
| 袋やメーカーサイトに書いてあること | 98点中 |
|---|---|
| 水分の値 | 86点 |
| 「製法」という言葉 | 8点 |
| オイルコーティングをしていない旨 | 8点 |
| オーブンベイク | 1点 |
| フリーズドライ(主食としては0点) | 2点 |
| エアドライ | 0点 |
製法を書いているのはマックアダムズ、ドッグフード工房(2点)、安心犬活、シェフドッグ(2点)、ブラックウッド、ウルフインサイト エンハンストの8点。残りの82点は、作り方に触れていません。 触れないのが普通で、書いてあるほうが例外なんですね。
そして水分のほうは、ドライフード84点のうち65点で6〜12%の数字が読み取れました。
| 水分の表示 | 点数 |
|---|---|
| 6% | 2点 |
| 7% | 2点 |
| 8〜8.5% | 3点 |
| 9〜9.5% | 17点 |
| 10% | 31点 |
| 10.5% | 6点 |
| 12% | 4点 |
いちばん多いのが10%ちょうどで31点、次が9%で16点。65点のうち48点が9〜10%に収まっています。 ここが肝心なところで、低温を名乗るシェフドッグも安心犬活もブラックウッドも10%、オーブンベイクのマックアダムズは9%、製法を何も書いていないソルビダも10%。水分の数字を見比べても、製法は見分けられません。
例外は下側の4点でした。生づくりのドッグフード工房が6%、馬肉自然づくりと和漢みらいが7%。時間をかけて乾かす作り方は水分が低めに出る、という傾向はありそうです。ただ4点なので、そういう並びになっている、というところまでにしておきます。
なお成分の水分は「%以下」の上限表示なので、実際の値ではありません。同じ10%でも中身は違い得ます。
賞味期限を決めていたのは、製法ではありませんでした
作り方が変われば日持ちも変わるはずだと思って、期限も並べてみました。結果はきれいに割れませんでした。
| フード | 名乗っている製法 | 未開封の賞味期限 |
|---|---|---|
| ドッグフード工房のお試し4種セット | 生づくり(低温・3日かけて製造) | 3ヶ月 |
| 安心犬活(ONEDOGS)800g | 低温低圧製法 | 製造日から9ヶ月 |
| 馬肉自然づくり(健康いぬ生活)1kg | 記載なし(オイルコーティングなし) | 製造日から12ヶ月 |
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg | オーブンベイク | 常温未開封で18ヶ月 |
| 和漢みらいのドッグフード | 記載なし | 製造日から24ヶ月 |
低温で焼くマックアダムズが18ヶ月、低温で3日かける工房が3ヶ月。同じ「低温」で6倍の開きがあります。 効いているのは加熱の温度ではありません。工房は防腐剤も合成保存料も使っていないので3ヶ月、和漢みらいは窒素ガスを充填した特殊アルミ袋なので24ヶ月。保存料を使うかどうかと、袋をどう作るかで決まっています。
開封後はどれも1ヶ月以内が目安でした。ここは製法にかかわらず同じです。パフィは5.12kgで1日100gも食べないので、大袋を買うと確実に余ります。製法で選ぶ前に、1ヶ月で食べ切れるサイズがあるかを見たほうが実害が少ないです。
製法より、油を吹き付けているかどうかのほうが食いつきに響きます

ここまで調べて、いちばん犬に届いていそうな差はこれでした。オイルコーティングです。
多くのドライフードは、乾かしたあとの粒の表面に油脂やフレーバーを吹き付けます。香りが立って食いつきが上がるからです。逆にこれをやらないと、素材そのものの香りだけで勝負することになります。
わかりやすいのは安心犬活の公式の書き方でした。香料やオイルで人工的な味付けをしていないので最初はほとんど食べてくれない子もいる、と自分で認めたうえで、初日1割・10日目5割・20日目10割という20日かけた切り替えを案内しています。ここまで書くということは、それだけ起きるということですよね。
サイト内でオイルコーティングをしていないと明記しているのは8点。安心犬活、シェフドッグ、このこのごはん、うまか、馬肉自然づくり、F//H FOODの3種(HANA・PUPPY・TARO)です。98点中8点なので、油を吹き付けるほうが多数派ということになります。
うちで実際に見たのは、油そのものではなく脂質の差でした。プッチーヌが品切れになった時期に、無添加良品の体重管理用(粗脂肪2.0%)を使ったらいつもより残す日が増えて、あとで買った通常タイプ(粗脂肪4.0%)のほうが食べたんです。粗脂肪2ポイントの差で反応が変わりました。 表面の油をやめるというのは、これと同じ方向の変更です。
だから僕は、ノンオイルのフードを偏食の子にいきなり単体で出すのはすすめません。試すなら、いま食べているものに少しずつ混ぜる形からです。手順はドッグフードの切り替え方法に、うちで試した日数と量を書いています。
ふやかすのは、家庭でできる製法の変更でした
お迎えした当初、うちはドライフードをぬるま湯でふやかして出していました。カリカリのままだと食べにくそうで、ふやかすと香りが立って鼻を近づけてくれたからです。
当時は「食べやすくするため」としか思っていませんでした。でも今回いろいろ数えてみて、あれは水分10%まで抜いた粒に、水を戻して25〜35%の半生に近づける作業だったんだなと。工場が乾かしたものを、台所で少しだけ巻き戻していたわけです。
結局パフィはドライへ完全移行できず、半生に落ち着きました。成犬になったらいつか食べてくれるかな、と今も少し期待はしています。この試行錯誤の記録はカリカリ拒否の偏食の記録にまとめてあります。
ふやかすとオイルコーティングの油っぽさが出て嫌がる子もいるので、そこはやってみないとわかりません。ノンオイルのフードはふやかしたときに油が浮きにくいので、ふやかす前提で選ぶなら相性はいいはずです。
袋の裏で見るのは、目的欄と水分の数字
製法の名前は当てになりませんが、袋の裏には確かめられる欄がちゃんとあります。うちが見ている順番はこの4つです。
- 目的:総合栄養食か、一般食などのその他の目的食か。主食にできるかどうかがここで決まります
- 成分の水分:10%前後ならカリカリ、25〜35%なら半生、75%前後ならウェット。製法名より確実に形態がわかります
- 賞味期限と開封後の目安:3ヶ月なのか24ヶ月なのか。保存料と袋の作りが出ます
- 原産国:最終の加工工程を完了した国です。原材料の産地ではないので、「国産」=素材も国産とは限りません
製法が気になるなら、この4つを見たあとでメーカーのサイトを読みにいくのが早いです。袋に書いていないだけで、公式サイトには工程を細かく載せているメーカーもあります(ドッグフード工房は工程表まで公開しています)。
4つ目の原産国については、国産ドッグフード10点を袋の裏で比べた記事に、原材料の欄に産地まで書いてあったのが10点中1点だけだったことをまとめています。
製法別に選べるフード12点

ここからは、サイトで扱っているフードを製法の名乗りごとに並べます。袋の表示・公式の説明・レビューの傾向を、製法の観点でそろえました。
押出成形のカリカリから選ぶなら
ソルビダのグレインフリーチキン(室内飼育の成犬用)

製法について特に何も書いていない、いわば標準的なカリカリです。USDA認証のオーガニック原材料を70%以上使い、粗タンパク質25%・350kcal/100g。水分は10%で、この記事に出てくる低温製法のフードと同じ数字でした。楽天レビューは4.63(880件超)。
主原料はオーガニックチキンで、プロバイオティクス(お腹の環境を助ける生きた菌)を5種配合しています。押出成形かどうかを気にするより、中身の設計で選ぶほうが実際的という例として置いておきます。
ソルビダ グレインフリー チキン 室内飼育 成犬用の商品ページに成分と給与量を載せています。
製法の表記に振り回されるより中身で決めたい人は、ここから見比べてください。主原料はオーガニックチキンで、菌を5種入れた設計です。
ヒルズのサイエンス・ダイエット小型犬用アダルト3kg

小型犬の代謝に合わせた370kcal/100gの高カロリー設計で、グルコサミン(関節の軟骨のもとになる成分)552ppm、コンドロイチン(同じく軟骨に含まれる成分)880ppmを配合しています。1kgあたり約1,167円で、この記事のなかではいちばん安い部類です。楽天レビューは4.68(600件超)。
この商品ページは水分の値を載せていない数少ない1点でした。ヒルズは成分を乾物量で公表することがあるので、他社と並べるときは換算が要ります。
ヒルズ サイエンス・ダイエット 小型犬用 アダルトの商品ページにライフステージ別の展開をまとめています。
他社と数字で並べるつもりなら、乾物量への換算が要る1点です。ライフステージ別に揃っているので、年齢で切り替える前提の家には扱いやすい。
オーブンで焼いたフードを試すなら
マックアダムズドッグフードのチキン2kg

サイト内で唯一のオーブンベイクです。丸鶏2羽分を低温でじっくり焼き上げていて、粒はビスケット状。放し飼いチキンの丸鶏が50%、賞味期限は常温未開封で18ヶ月です。
2kgで8,822円、1kgあたり4,411円。この記事でいちばん高いフードです。ただ、購入個数や回数にかかわらず、開封済みでも1個まで返品できる保証が付いています。食べるかわからない子に高いフードを試すときは、この条件が効きます。条件の細かいところはドッグフードの返金保証で1社ずつ読み比べました。
マックアダムズドッグフード チキン 2kgの商品ページに原材料と給与量を載せています。
1kgあたり4,411円をためらうなら、開封してから1個返せる条件のほうを見てください。食べるか分からない子に試すときは、そこが決め手になります。
低温でじっくり作ったフードなら
シェフドッグ800g

石川県の自社工場で、低温低圧製法(80〜90度)で乾燥させている国産フードです。ヒューマングレードの生肉を50%以上配合し、オイルコーティングもしていません。800gで2,350円。楽天レビューは4.79(640件超)と、この記事のなかで最も高い評価でした。
注意したいのは、小麦・とうもろこしは不使用でも大麦全粒粉を使っているのでグレインフリーではないこと。この違いはグルテンフリーとグレインフリーの違いに書いています。レビューには「独特の香りが気になる」「途中で食べなくなった」という声もあって、香料を使っていないフードらしい割れ方をしています。
シェフドッグ 800gの商品ページに7種類のラインナップを載せています。
香料を使っていないフードは、香りで好みがはっきり割れます。穀物を避けていない家なら、まず800gで反応を見るところからです。
安心犬活(ONEDOGS)800g

公式が挙げている製法上の特徴は、ノンオイルコーティング・低温低圧製法・乳酸菌とオリゴ糖の配合の3つ。牛・鶏・馬・魚・豚レバーの5種類を使い分けた国産の総合栄養食です。800g単品3,960円、定期らく得コースの初回が1,650円。
前に書いたとおり、公式が20日かけた切り替えを案内しているフードです。アレルゲンが特定できている子には5種併用が向きませんが、逆に「香りで釣らないフードを試したい」なら候補になります。成分の読み方は安心犬活の成分に、給餌量まで含めて計算してあります。
安心犬活(ONEDOGS)800gの商品ページに返金保証の条件を載せています。
香りで釣らないフードを試したいなら候補になります。公式が20日かけた切り替えを案内しているので、今の袋が半分残っているうちに始めてください。
ブラックウッド1000

アメリカの家族経営メーカーが40年以上作り続けているフードで、低温調理(スロークッキング)を看板にしています。4種の乳酸菌を配合していて、高温だと死にやすい菌を残す狙いだという説明です。粒は約7〜10mmの中粒。2.7kgで4,840円、1kgあたり約1,793円です。
楽天レビューは1,003件で4.68。創業から一度もリコールが発生していないというのが、このブランドで最も検証しやすい実績かもしれません。粒サイズにばらつきがあるので、超小型犬だと食べにくい子もいます。
ブラックウッド 1000の商品ページに成分と乳酸菌の内訳を載せています。
長く続けられる1本を探しているなら、創業から一度もリコールが無いという実績が判断材料になります。粒にばらつきがあるので、超小型犬は口の大きさを先に。
生づくりで水分を6%まで抜いたフード
ドッグフード工房のお試し4種セット

馬肉・鶏肉・野菜畑・鹿肉を50gずつ、公式なら500円で送料無料です(楽天の同じセットは550円)。東京八王子の工房で、蒸す・炊く・低温で加熱する・低温で成形するという工程を3日かけて回しています。合成ビタミンも合成ミネラルも使っていません。
サイト内で水分が最も低い6%のフードですが、そのぶん粒が硬いという声が集まっています。楽天447件・平均4.33のうち★1と★2が27件あり、理由が硬さに寄っていました。ふやかすと半生に近くなるので、パフィのようにカリカリを食べない子はそこから試すのが現実的です。賞味期限が未開封3ヶ月と短いので、まとめ買いには向きません。
ドッグフード工房のお試し4種セットの商品ページに4種の中身と価格を載せています。
カリカリを食べない子なら、ふやかして半生に寄せる前提で4種を試せます。未開封3ヶ月と短いので、買うのは試す時期を決めてからにしてください。
油を吹き付けていない国産フード
このこのごはん

鶏ささみ・鹿肉・まぐろの3種を使った小型犬向けの国産フードで、保存料・着色料・香料に加えてオイルコーティングもなし。袋を開けたときにフード特有のギトギト感がなく、かつお節の香りがします。1kgで3,850円、楽天レビューは517件で4.39。
小麦グルテンは不使用ですが玄米と大麦を使っているので、グレインフリーではありません。「無添加」と「グレインフリー」と「ノンオイル」は別々の話で、袋にどれが書かれているかを分けて読む必要があります。
このこのごはんの商品ページに原材料と給与量を載せています。
穀物は避けなくていい、でも油は吹き付けていないものがいい。その条件ならここに落ち着きます。
馬肉自然づくり(健康いぬ生活)1kg

熊本の馬刺し専門店が作っている国産フードで、オイルコーティングなし。粒は約5mmと小さく、水分は7%です。1kg3,840円、定期便なら3,280円。楽天104件のレビューは平均4.67で、★2と★1は0件、★3の3件はすべて値段の話でした。
ひとつ注意点があって、これは総合栄養食ではなく一般食です。主食の置き換えではなく足す側に使うフードなので、そこを取り違えると栄養が足りません。表面に油がないぶんぬるま湯の入り方が違うはずで、僕はトッピング用に気になっています。原材料17種の中身は馬肉自然づくりの成分に全部並べました。
馬肉自然づくり(健康いぬ生活)1kgの商品ページに給餌量の計算を載せています。
総合栄養食ではなく一般食なので、主食を置き換えずに足す使い方になります。今のフードを残す日があるなら、上に乗せる1品として。
加熱してすぐ冷凍したフレッシュフード
ココグルメの手作りドッグフード

国産の食材を低温調理して冷凍パックにした総合栄養食です。水分72.6%で、見た目も匂いも人の料理に近い。獣医師とペット栄養管理士が監修していて、チキン・ポーク・フィッシュ・ジビエ・ビーフの5種から選べます。100gあたり約374円(定期便16袋)。
保存は冷凍庫で製造から約1年半、解凍後は冷蔵7日以内。冷凍庫の空きが要るのが最大のハードルです。うちは半生の小分けパックに慣れているので、前日に解凍しておく手間が続くかどうかが判断どころだと思っています。楽天レビューは4.60(520件超)。
ココグルメ 手作りドッグフードの商品ページに保存方法と給与量を載せています。
冷凍庫を1段空けられるかどうかが、続くか続かないかの分かれ目です。前日に出しておく手間を許せる家なら、ここは強い。
カリカリを食べない子の半生とトッピング
ドギーマンの無添加良品からだ想いの毎日ごはん(体重管理用)

粗脂肪2.0%に抑えた半生(セミモイスト)の総合栄養食で、水分は37.0%以下。50gの小分けパックが4つで200g、400円前後です。
これはうちが実際に使ったフードです。プッチーヌが品切れになった時期のつなぎで、正直に書くと食いつきはプッチーヌに及びませんでした。食べないわけではないけれど残す日が増えて、あとで買った同シリーズの通常タイプ(粗脂肪4.0%)のほうがよく食べました。低脂肪タイプは食いつきより体重管理が目的の子向けです。
カリカリを食べない子の避難先として、半生を1袋ストックしておくと品切れのときに焦らずにすみます。 これは実感です。
ドギーマン 無添加良品 からだ想いの毎日ごはん 体重管理用の商品ページに成分を載せています。
メインが品切れた日に慌てないために、半生を1袋だけ置いておく。うちがそうしている、いちばん現実的な保険です。
- 価格
- 394円(税込)
- 単価
- 1袋200g(50g×4パック)
- メーカー
- ドギーマンハヤシ株式会社
- タイプ
- ドライフード
ドットわんのたべはじめキット10点セット

ドライフード4種、フリーズドライのお肉・お魚3種、野菜トッピング2種、手作りおやつ1種の計10点が1,000円(送料無料)で試せるセットです。岡山のメーカーが2003年から作っている国産の自然食で、着色料・香料・化学合成保存料は不使用。
製法違いをまとめて試せる、いちばん安い方法だと思っています。フリーズドライのお肉は素材をそのまま凍結乾燥しているので香りが強く、ドライを食べない子でもここから入れることがあります。うちではフードの下におやつを隠す技を使っているので、それをフリーズドライのお肉に置き換えられたら栄養面でも少し安心です。
ドットわん たべはじめキット 10点セットの商品ページに10点の内訳を載せています。
どの製法が合うか分からないまま大袋を買うより、10点で当たりを探すほうが安く済みます。フードの下に隠す用の1品も、ここで見つかります。
12点で水分がいちばん低いのは、生づくりの6%以下
水分の低い順に並べました。「製法の名乗り」の欄が空いているものは、商品ページにもメーカーの説明にも作り方の記載が見つからなかったフードです。
| 商品 | 製法の名乗り | 水分 | 仕上がり | 目安価格 | ショップ |
|---|---|---|---|---|---|
| ドッグフード工房のお試し4種セット | 生づくり(低温・3日) | 6%以下 | 硬めの粒 | 各50g 500円 | |
| 馬肉自然づくり(健康いぬ生活)1kg | ―(オイルコーティングなし) | 7.0%以下 | 約5mmの小粒 | 1kg 3,840円 | |
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg | オーブンベイク | 9%以下 | ビスケット状 | 2kg 8,822円 | |
| シェフドッグ800g | 低温低圧製法(80〜90度) | 10%以下 | 小粒 | 800g 2,350円 | |
| 安心犬活(ONEDOGS)800g | 低温低圧製法 | 10%以下 | 約5mmの小粒 | 800g 3,960円 | |
| ブラックウッド1000 | 低温調理 | 10.0%以下 | 7〜10mmの中粒 | 2.7kg 4,840円 | |
| このこのごはん | ―(オイルコーティングなし) | 10.0%以下 | 小粒 | 1kg 3,850円 | |
| ソルビダのグレインフリーチキン(室内飼育の成犬用) | ― | 10%以下 | 小粒 | 1.8kg 5,313円 | |
| ヒルズのサイエンス・ダイエット小型犬用アダルト3kg | ― | 記載なし | 小粒 | 3kg 3,500円 | |
| ドギーマンの無添加良品からだ想いの毎日ごはん(体重管理用) | ―(セミモイスト) | 37.0%以下 | 半生 | 200g 400円前後 | |
| ココグルメの手作りドッグフード | 低温調理して冷凍 | 72.6% | 柔らかい | 100gあたり約374円 | |
| ドットわんのたべはじめキット10点セット | ドライとフリーズドライの詰合せ | ― | 10点で食感違い | 10点 1,000円 |
価格は動くので、買う前に各ページで確かめてください。
うちは製法より、食べるかどうかで決めています

調べてわかったことを、短くまとめます。
製法の呼び名には表示の基準がありません。名乗るのは自由で、9割の袋はそもそも書いていない。書いてある7点も、指している中身は「80〜90度で乾かす」から「3日かける」までばらばらでした。同じ「低温」という4文字が、違うことを指しています。
そして水分を並べると、低温もオーブンベイクも押出成形も9〜10%に集まりました。賞味期限の差を作っていたのは製法ではなく保存料と包装。袋の外側の呼び名で差が付いていたものが、数字にするとほとんど残らなかったというのが正直な結果です。
残ったのは、オイルコーティングの有無でした。安心犬活が20日かけた切り替えを自分で案内しているくらい、油をやめると食いつきは変わります。うちのパフィも、粗脂肪2ポイントの差で残す日が増えました。犬の側から見たとき、いちばん大きい変更はたぶんここです。
なのでうちは、製法を選び直すことはしていません。まず食べるものを確保して、そのうえで水分と目的と賞味期限を見る。順番はそれで十分だと思っています。いつかパフィがカリカリを食べてくれる日が来たら、そのときは生づくりの粒をふやかすところから試してみます。






