うちのパフィ(ポメプー・メス・2歳・5.12kg)はカリカリを食べません。だから高いドライフードを買うときは、いつも同じことを考えます。食べなかったら、この袋はどうなるんだろう。
そこで「返品できる」と書いてあったマックアダムズが気になって調べはじめたのですが、途中で手が止まりました。マックアダムズもモグワンも、売っているのは同じ株式会社レティシアンです。同じ会社の、同じイギリス産の、同じグレインフリー。なのに返金保証が付いているのはマックアダムズだけでした。
値段も1kgあたりで1,111円ちがいます。タンパク質にいたっては9.5ポイント差。同じ棚に並んでいるように見えて、中身はかなり別物です。公式の数字を全部引っ張ってきて並べました。
実績で選ぶならモグワン、返せる条件で選ぶならマックアダムズです

2つの差は、味の好みではなく買い方のリスクをどこに置くかで決まります。モグワンは累計販売600万個という実績があるかわり、食べなくても返せません。マックアダムズは返せるかわりに、返品できるのは公式の定期コースで頼んだときだけです。値段はどちらが上とも言い切れません。1kgあたりはモグワンが1,111円安いのに、1日あたりで計算すると差は54円まで縮み、定期にすればマックアダムズのほうが安くなります。
| 商品 | 1kgあたり | タンパク質 | リン | 粒の形 | 返金保証 | ショップ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg | 4,411円 | 17.5%以上 | 0.6% | 焼いたビスケット状 | あり(定期のみ・1個まで) | |
| モグワンドッグフード | 3,300円 | 27%以上 | 1.2% | リング型・直径約10mm | なし |
数字はどちらもメーカー公式の表示です。価格は動くので、買う前にリンク先で確かめてください。
同じレティシアンなのに、返品できるのはマックアダムズだけです
マックアダムズの公式サイトには、こう書かれています。
オーナー様に安心してお試しいただくため、マックアダムズはご購入個数・回数にかかわらず、なんと開封済みの商品でも返品可能です!※
※1個まで
未開封に限る、初回に限る、という保証はよく見ますが、開けたあとでもいいというのはあまり見ません。ここがこのフードのいちばん強いところです。
一方でモグワンには保証がありません。返金保証つきのフードを6社ぶん読み比べたときにも確かめましたが、レティシアンはモグワンもカナガンも、不良や破損以外の返品を受け付けていない会社です。同じ会社の中でマックアダムズだけが例外という、ちょっと不思議な状態になっています。条件の読み方は返金保証つきドッグフードの条件を読み比べた記事にまとめました。
保証には「定期コース限定」という条件が付いています
ここは見落としやすいので先に書いておきます。公式ページの注記に、全額返金保証はレティシアンから直接申し込んだ定期コースの注文だけが対象、とあります。
つまり楽天やAmazonで買った場合は保証の対象外です。返せることを目当てに選ぶなら、公式サイトの定期コースで頼む以外に道がありません。解約は次回お届け日の7日前までに連絡すればよく、回数の縛りはありません。定期コースを使うときに気をつける点はドッグフードの定期購入で確認したいことに書きました。
マックアダムズにお試しサイズはありません
「まず少しだけ」と考える人には、はっきりした答えが用意されています。公式のよくある質問には、サンプルの用意はない、偏食を克服するにはまず1個をじっくり使ってフードに慣れてもらうことが大切だと考えているため、と書かれていました。
サンプルを出さないかわりに返金保証で受け止める、という設計なんですね。うちは過去に「良さそう」という理由だけで大袋を買って余らせた失敗を何度もしているので、この考え方自体は嫌いじゃありません。ただ2kgで8,822円を先に払う形になるのは事実です。
1kgあたりは1,111円高いのに、1日の差は54円です

1kgの値段だけ見ると1,111円の差ですが、実際に毎日いくらかかるかは給与量で決まります。パフィの体重5.12kgをそれぞれの表に当てはめると、成犬の下限はマックアダムズが88g、モグワンが101g。13g、率にして15%もモグワンのほうが多いんです。
カロリーは361.5kcalと354.5kcalで2%しか違いません。それでもメーカーが示す量がこれだけ開くので、袋の値段だけで比べると順番を読み違えます。
| 商品と買い方 | 1kgあたり | パフィの1日 | 袋のもち | 1年 |
|---|---|---|---|---|
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg(通常・88g) | 4,411円 | 388円 | 約23日 | 141,681円 |
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg(定期・88g) | 3,528円 | 311円 | 約23日 | 113,335円 |
| モグワンドッグフードの1.8kg(通常・101g) | 3,300円 | 333円 | 約18日 | 121,654円 |
| モグワンドッグフードの5kg(101g) | 2,805円 | 283円 | 約50日 | 103,406円 |
通常価格どうしなら1日54円、1年で20,027円の差です。1kgあたりで1,111円も違うわりに、思ったほど開きません。
そしてマックアダムズを定期コースにすると、順番がひっくり返ります。 1日310円で、モグワンの通常価格333円より22円安い。年でみると8,319円マックアダムズのほうが少なく済みます。1kg単価は3,528円と3,300円でマックアダムズのほうが高いままなのに、です。
いちばん開くのはマックアダムズの通常とモグワンの5kg袋で、1日104円・年38,275円。逆にいえば、買い方を決めないうちは「どちらが高いか」は決まりません。
モグワンの1.8kgは値上げされています
レティシアンは2026年8月27日発送分から、モグワン1.8kgの価格を税抜4,960円(税込5,456円)から税抜5,400円(税込5,940円)へ改定しました。エネルギーと物流のコスト上昇と円安が理由と告知されています。5kgとシニア用は据え置きです。
改定前の5,456円を載せたままのページがまだあちこちに残っているので、比較記事を読むときは価格の出どころを見たほうがいいです。
なお公式の告知には、袋のサイズを組み替えると単価が下がる例が出ていました。1.8kgを3個の定期(15%OFF・1kgあたり2,805円)より、1.8kg1個と5kg1個の組み合わせのほうが1kgあたり約2,495円で安くなります。毎月きっちり使い切る家なら、ここは効きます。
乾物量に直すとタンパク質は19.2%と29.7%
袋に書いてある数字は水分込みなので、そのままでは比べられません。どちらも水分9%以下なので、水を抜いた乾物量で計算するとこうなります。
| 商品 | 表示のタンパク質 | 水分 | 乾物量あたり |
|---|---|---|---|
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg | 17.5%以上 | 9%以下 | 19.2% |
| モグワンドッグフード | 27%以上 | 9%以下 | 29.7% |
10.5ポイントの差です。同じ「グレインフリーのプレミアムフード」と呼ばれていても、設計はまるで違います。
面白いのは、どちらも動物性原材料の割合は高いことです。マックアダムズは放し飼いチキンの丸鶏50%、モグワンはチキンとサーモンで56.5%。肉と魚をたくさん使っているのに、片方はタンパク質が低い。 マックアダムズは糖質源にサツマイモとタピオカを置いていて、そこでバランスを取っている形です。
成犬用の総合栄養食は乾物量18%を下回れないので、19.2%というのは下限のすぐ上ということになります。タンパク質を抑えたい事情がある子には選択肢が少ないので、そこにはまると強い。逆に「肉たっぷりの高タンパクを与えたい」つもりで買うと、数字を見て驚くと思います。
リンは0.6%と1.2%。ちょうど倍ちがいます
もうひとつ、はっきり差が出るのがリンです。
リンはペットフードの義務表示に入っていません。書くかどうかはメーカーの判断なのですが、レティシアンは公開しているブランドが多く、この2つも両方載せています。マックアダムズが0.6%、モグワンが1.2%。カルシウムは1.2%と1.4%です。
数字が倍ちがうと聞くと身構えてしまいますが、健康な犬にとってどちらかが危ないという話ではありません。 総合栄養食として基準を満たしたうえでの設計の違いです。ただ、動物病院で腎臓の数値について何か言われている子は話が別で、その場合は成分表を持っていって獣医師に相談してから決めてください。フードで治すものではありません。
粒の形と作り方が違います
モグワンは直径約10mm、厚さ約4.5mmのリング型で、中央に穴が空いています。噛んだときに割れやすい設計だと説明されていて、油っこさが少ないのも特徴です。
マックアダムズはオーブンで焼いたビスケット状。押し出して膨らませる一般的なカリカリとは、形も香りの立ち方も変わります。公式は「小型犬でも食べやすい小さめで薄いビスケット」と説明しているのですが、楽天のレビューにはこう書かれていました。
粒は大きいですが
口の小さい子なら、ふやかす前提で考えておいたほうが安全だと思います。うちも子犬の頃はドライをぬるま湯でふやかして出していて、香りが立つと鼻を近づけてくれました。結局ドライへの完全移行はできず半生に落ち着いたのですが、あのときの手応えは覚えています。粒のサイズで迷ったときの見方は小型犬のドッグフードの選び方にまとめました。
切り替えにかける日数の案内も違って、マックアダムズは7日間(1日目10%、3日目50%、5日目75%、7日目100%)です。うちはひと月かける方針なので、7日はかなり急ぎ足に見えます。公式の日数は最短ラインとして受け取って、ドッグフードの切り替え方法のとおりうんちを見ながら伸ばすのが安心です。
返せる条件がほしいならマックアダムズ、実績ならモグワン

食べなかったときに返せる条件がほしいならマックアダムズ
マックアダムズドッグフードのチキン2kg

放し飼いチキンの丸鶏を50%使って、低温のオーブンでじっくり焼き上げたフードです。チキンはDEFRA(英国環境・食料・農村地域省)が承認した農場のもの。ヒューマングレードという表記には「ヒューマングレードの食品工場から仕入れた肉を使用」という注記が自分で添えられていて、原材料すべてが人間用というわけではないことを先に明かしています。この誠実さは好きです。
創業のきっかけは、創業者ニール氏の愛犬ジョージが市販のフードを食べなくなったこと。自宅のキッチンで放し飼いチキンのごはんを作りはじめたのが始まりだそうです。偏食の子1頭から生まれたブランドだと知ると、開封後でも返せるという条件にも納得がいきます。
弱点は値段と、賞味期限の残りです。楽天のレビューは2件しかありませんが、その2件がどちらも「届いた時点で残り4〜6ヶ月だった」という同じ指摘をしていました。公式の表示は常温未開封で製造日から18ヶ月なので、イギリスから船で届くぶんがすでに引かれている計算になります。定期の3個セットや6個セットを検討しているなら、届いてから期限を確かめる習慣を持ったほうがいいです。
マックアダムズドッグフード チキン 2kgの商品ページに、原材料と体重別の給与量を全部載せています。
食べなかったときに返せる条件がほしいなら、レティシアンの中でこれだけです。届いたらまず賞味期限を見る、を習慣にしてから定期を組んでください。
食いつきの実績と1kg単価で選ぶならモグワン
モグワンドッグフードのチキン&サーモン

放し飼いチキンの生肉と生サーモンで、動物性原材料が56.5%。累計販売600万個で、ユーザー822名のアンケートでは89%が「食いつきが良い」と回答しています。獣医師106名への調査でも91%が「良い製品だと思う」と答えたと公表されています。
数字の裏づけがある一方で、口コミで最も多い不満は値段です。うちが購入前にAmazonと楽天を読み込んだときも、良い口コミの最多が食いつき、悪い口コミの最多が価格でした。詳しくはモグワンの口コミを調べた記事に書いています。
1.8kgだと5,940円で1kgあたり3,300円ですが、5kgなら2,805円まで下がります。毎月使い切れる家庭なら大袋のほうが確実に得です。7歳からのシニア用も別に用意されていて、タンパク質は27%のまま据え置き、脂質を10%から6%へ落とした設計になっています。
モグワンドッグフードの商品ページに、成分と給与量の表を載せました。
毎月使い切れる量が読めているなら、5kgにすると1kgあたり3,300円が2,805円まで下がります。返金保証は付きませんが、続ける前提ならこちらです。
レティシアンの9フードで、マックアダムズが最も低い19.2%
マックアダムズが本当に低いのかを確かめたくて、同じ会社のドッグフードを乾物量あたりのタンパク質で並べ直しました。数値はすべてレティシアン公式の表示です。
| 商品 | タンパク質 | 乾物量 | 脂質 | リン | カロリー | ショップ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| マックアダムズドッグフードのチキン2kg | 17.5%以上 | 19.2% | 11.5%以上 | 0.6% | 361.5kcal | |
| アランズナチュラルドッグフードのラム2kg | 19.25%以上 | 21.2% | 11%以上 | 0.86% | 341kcal | |
| ペロリコドッグフードのライト1.8kg | 22.5%以上 | 24.9% | 8.0%以上 | 0.7%以上 | 326.9kcal | |
| ペロリコドッグフードのアレカット2kg | 25%以上 | 27.5% | 9.5%以上 | 記載なし | 353.5kcal | |
| モグワンドッグフード | 27%以上 | 29.7% | 10%以上 | 1.2% | 354.5kcal | |
| モグワンドッグフードのシニア用1.5kg | 27%以上 | 29.7% | 6%以上 | 1.2% | 335kcal | |
| ネルソンズドッグフード | 28%以上 | 31.1% | 12%以上 | 記載なし | 365.7kcal | |
| カナガンドッグフードのチキン | 29%以上 | 31.9% | 15%以上 | 1.42% | 376kcal | |
| カナガンデンタルドッグフード2kg | 30%以上 | 33.0% | 15.5%以上 | 0.9% | 394kcal |
いちばん下がマックアダムズの19.2%、いちばん上がカナガンデンタルの33.0%。差は13.8ポイントあります。同じ会社の同じ棚に、これだけ幅があるとは思っていませんでした。
リンを見ると、マックアダムズの0.6%からカナガンの1.42%まで2.4倍の開きがあります。ちなみに9点のうちリンを公開していないのはペロリコのアレカットとネルソンズの2点だけで、レティシアンは全体としてかなり細かく出しているほうです。
脂質も一緒に見ておくと選びやすくなります。カナガン系が15%台で高く、ペロリコのライトが8.0%、モグワンのシニア用が6%といちばん低い。タンパク質だけで選ぶと脂質を見落とします。
もう1点だけ足すと、カナガンデンタルは口のケアをうたうフードで、タンパク質は9点でいちばん高いのにリンは0.9%と中ほどです。設計の目的が違うと数字の組み合わせも変わる、といういい例だと思います。条件の詳細はカナガンデンタルを1袋だけ試す方法に書きました。
タンパク質の高さだけで避けていたなら、リンの数字も一緒に見てください。設計の目的が違えば、数字の組み合わせも変わります。
カリカリを残す家なら、返せるマックアダムズから入る

パフィのようにカリカリを残す子がいる家なら、僕はマックアダムズの定期コースから入ります。1日310円はモグワンの通常価格より安いうえに、食べなかったときは1個返せる。大袋を余らせて棚の奥に置いておく、あのなんとも言えない気持ちを味わわずに済みます。
すでにドライを食べてくれる子で、毎月きちんと使い切れるなら、モグワンの5kg袋がいちばん安く上がります。1日283円で、マックアダムズの通常より年38,275円少ない。食いつきの実績も桁違いに多いので、ここで迷う理由はあまりありません。ただし50日で1袋を開けきる前提です。
タンパク質を抑えたい事情がある子は、マックアダムズの19.2%が市販の総合栄養食としてはかなり下のほうなので、獣医師に成分表を見せたうえで候補に入れる価値があります。
どちらを選ぶにしても、切り替えは公式の日数より長めに。うちは1ヶ月かけます。フードが変わると偏食の子は探り探りになるので、犬がフードを食べないときの対処と犬の偏食とフード選びもあわせてどうぞ。






