子犬の旅行はいつから行けるのか。パフィ(ポメプー・メス)を迎えた冬、僕がいちばん最初に調べたのがこれでした。ネットには「生後4か月」「6か月」「1歳」とばらばらの答えが並んでいて、結局どれを信じればいいのか分からなかったんですよね。
そこで、わんらいふナビに登録している犬と泊まれる宿459軒のルールを全部読み、パフィの健康手帳の日付と突き合わせてみました。月齢を書いていた宿は61軒で、いちばん多いのは「生後4か月以上」の34軒。パフィの場合、宿の条件がそろったのは生後5か月12日でした。この記事では、自分の子が何月何日から泊まれるかを数える方法と、その日までに家で試しておきたいことを書いています。
子犬の旅行は、ワクチンが終わって2週間たつ生後5か月ごろから行ける
子犬の旅行は、混合ワクチンと狂犬病の予防接種が終わり、接種から2週間たってから行けます。混合ワクチンの最後の接種は生後16週(約4か月)以降に打つのが国際的な目安で、そこに狂犬病の接種と2週間の待ちを足すと、多くの子犬は生後5か月前後になります。
混合ワクチンの最後を16週以降にするのは、世界小動物獣医師会のワクチネーションガイドライン(日本語版)が勧めている打ち方です。6〜8週で始めて2〜4週ごとに打ち、最後を16週以降にする。お迎えのころの子犬はまだこの途中なので、迎えて1か月で旅行、というのはまず間に合いません。
狂犬病のほうは法律で決まっています。厚生労働省の狂犬病に関するQ&Aにあるとおり、生後91日以上の犬は飼い始めて30日以内に登録と予防注射をします。つまり、生後3か月で迎えた子なら、4か月のうちに狂犬病は済む計算です。
「じゃあ4か月で行けるの?」と思うかもしれません。条件だけ見ればそういう宿もあります。ただ、宿の多くは接種した日から2週間あくことを求めていて、そこを足すと5か月前後に落ち着く、というのが459軒を読んだ実感でした。ワクチンの順番は子犬のワクチンスケジュールに、パフィの実際の日付と一緒にまとめています。
宿459軒のうち月齢を書いていたのは61軒、いちばん多いのは生後4か月以上

わんらいふナビに登録している犬と泊まれる宿459軒の「犬のルール」欄を読むと、子犬の月齢に触れていたのは61軒でした。条件で分けるとこうなります。
| 宿が書いていた月齢 | 軒数 | 例 |
|---|---|---|
| 生後4か月以上 | 34軒 | 東横INN(15軒)、ホテル WAN STORY、須賀谷温泉、hotel anddoggy京都二条 |
| 生後5か月以上 | 1軒 | グランオーシャンリュクス海熊野 |
| 生後6か月(半年)以上 | 20軒 | ヒルトン大阪、ホテルビワドッグ、寛政三年すいげつろうホテル |
| 1歳以上 | 6軒 | ホテルハーヴェスト京都鷹峯、有馬温泉 有馬六彩、Bene Portia |
この表で見てほしいのは、4か月と6か月の2つでほぼ全部だということです。生後5か月の子なら、61軒のうち35軒は月齢の条件を満たしています。6か月を過ぎれば、残るのは1歳以上の6軒だけになります。
意外だったのは、34軒のうち15軒が東横INNだったこと。ビジネスホテルのチェーンが、子犬の旅行にはいちばん早くから門を開けているんですよね。旅行というより帰省の途中で1泊、という使い方なら、ここが現実的な選択肢になりそうです。
残りの398軒は月齢を書いていません。とはいえ、条件なしで子犬が泊まれるという意味ではなく、207軒が狂犬病の予防接種に触れていて、36軒が「接種から2週間以上」を求めていました。書類をそろえた時点で、たいていの子は5か月近くになっています。
生後6か月以上の宿が20軒、1歳以上の宿が6軒ある
6か月以上の20軒は、ヒルトン大阪のような外資系ホテルから湯原温泉の八景のような温泉宿まで幅があります。1歳以上の6軒は、そのうち5軒がトイレのしつけや無駄吠えをしないことを一緒に書いていました。月齢そのものより、「まだ落ち着いていない時期は遠慮してほしい」という意味で線を引いているんだと思います。
子犬だけに付いている条件もありました。浜名湖のペロはまなこは生後6か月から1歳未満の子に夜のケージを求めていて、長浜の須賀谷温泉は「生後4カ月以上かつ予防接種2回以上」と、接種の回数まで書いています。どちらも、行きたい宿が決まったらルール欄を最後まで読むしかない種類の条件です。
月齢よりトイレのしつけを書く宿のほうが多く、144軒あった
459軒を読んでいちばん印象に残ったのは、宿が見ているのは月齢より中身だということでした。トイレのしつけに触れた宿が144軒、無駄吠えが143軒、ケージやクレート、キャリーに触れた宿は244軒あります。月齢の61軒よりずっと多いんですよね。
子犬の旅行で問われるのは「何か月か」より「宿の部屋で、家と同じように過ごせるか」です。ここは次の見出しで、うちの失敗込みで書いています。
パフィの手帳で数えると、泊まれる条件がそろったのは生後5か月12日

パフィは2023年10月24日生まれで、手帳の日付から数えると、宿の条件がそろったのは2024年4月5日、生後5か月12日でした。最後の予防接種だった狂犬病が3月22日で、そこから2週間たった日です。
| 出来事 | 日付 | 月齢 |
|---|---|---|
| お迎え(混合1回目は済んでいた) | 2024年1月13日 | 約3か月 |
| 混合ワクチン3回目 | 2024年2月27日 | 4か月3日 |
| 初めてのトリミング(車で10〜15分) | 2024年3月18日 | 4か月23日 |
| 狂犬病の予防接種 | 2024年3月22日 | 4か月27日 |
| 接種から2週間 | 2024年4月5日 | 5か月12日 |
| ドッグランに通い始める | 2024年4月ごろ | 6か月ごろ |
自分の子の日付も、同じやり方ですぐ出せます。健康手帳か接種証明書を開いて、混合ワクチンと狂犬病のうち遅いほうの日付に14日を足す。その日が、生後4か月以上の宿の多くに泊まれるようになる日です。6か月以上の宿なら、誕生日から半年の日と比べて遅いほうになります。
ただ、白状すると、パフィと初めて宿に泊まったのは2歳を過ぎた春でした。石川県のわんわんリゾート粟津です。書類の上では5か月半で行けたのに、ずいぶん先になったんですよね。その間に何があったかを書くと、子犬の旅行で本当に効くのが書類より「家で試しておくこと」なのが分かると思います。
子犬の旅行は、ケージで寝る・トイレ・車1時間を家で試してから決める

子犬の旅行に行けるかどうかは、ワクチンの日付のあとに、宿の部屋で夜をケージで越せるか、決まった場所でトイレができるか、車に1時間乗っていられるかの3つで決まります。宿のルールが144軒・143軒・244軒と書いていたのも、ちょうどこの3つでした。
生後5か月のころのパフィで答えると、トイレは迎えて2週間〜1か月で覚えていたので合格でした。でも、サークルの壁やトイレの角をかじる癖が生後半年ごろにいちばんひどくて、ベッド代わりのクッションを1日で壊したこともあります。宿の畳や柱をかじられたら、と思うと冷や汗ものです。
車もそうでした。乗せ始めたころはキャリーから脱走しようとしたり、ちょっと揺れるだけでクーンと鳴いたりしていたんです。慣れたのは、月1回のトリミング(車で10〜15分)とドッグラン(30分ほど)に通ううちで、今は1〜2時間乗ってもキャリーの中で寝ています。
だから、うちがもう一度子犬から始めるなら、5か月の時点でいきなり泊まりにはせず、まず日帰りで1時間のドライブ、次に近くの宿で1泊、と段を踏みます。そのために家で準備しておきたい物を、場面ごとに4つ挙げます。
宿の夜をケージで越すなら、家でも寝床にしておけるハードキャリー
リッチェルのキャンピングキャリーファインR(ダブルドア S)

富山のリッチェルが作っている日本製のハードキャリーで、本体1.8kg、体重の目安は8kg以下です。ドアが前と上の2か所にあるので、嫌がる子犬を上から抱っこで入れられます。シートベルトで後部座席に固定できる形で、楽天のレビュー514件に★1は1件もありませんでした。
子犬に向いているのは、8kgまで入るので成長しても買い替えにくいところです。パフィは迎えたとき1kgで、ペットショップでは成犬3kgと言われていたのに、1歳半で5kgになりました。うちは最初に小さいキャリーを買って、1歳でパツパツになっています。弱点は持ち手で、傾くので両手で抱えて運んでいるという声がありました。キャリーを比べた記事は小型犬のキャリーバッグおすすめにあります。
宿のケージで眠れない子でも、家でドアを外して寝床にしていた箱なら、においも形も同じです。旅行の1か月前から部屋に置いておけば、宿の夜にいつものハウスごと連れていけます。
宿の部屋でかじらせないなら、畳んで積めるサークル
リッチェルのたためるペットサークル75-75

広げると75×65cm、高さ44.5cmの布のサークルで、畳むと42.5×51×6cm、重さは1.9kgです。体重の目安は5kg以下なので、子犬の時期にちょうど合います。組み立ては立てて広げ、底の面ファスナーを留めて天面を閉めるだけ。弱点は洗濯ができないことで、粗相が続く時期は下にシートを敷いて使うことになります。
宿の部屋には柱も障子も座布団もあって、かじり盛りの子犬を放すと目が離せません。ケージを用意している宿もありますが、大きさも置き場所もまちまちです。実寸はたためるペットサークル75-75の商品ページに載せています。
食事やお風呂で目を離すあいだも、6cmに畳めるこのサークルが車のトランクにあれば、子犬の居場所を宿の部屋に1つ作れます。
車で漏らしても拭くだけで済ませたいなら、底にシートを敷ける箱
ottostyle.jpのドライブペットボックス

後部座席に固定するドライブボックスで、底の中敷きにトイレシートを挟んで留められます。わんらいふナビで比べたドライブベッド17点のうち、この形はこれだけでした。S・M・Lの3サイズで、Sの内寸は34.5×33cm。屋根はメッシュで開け閉めでき、飛び出し防止のリードが2本付いています。
気をつけたいのはにおいで、表地がPVCなので、レビュー283件のうち61件がにおいに触れていました。届いたら使う前に数日干しておく前提で選んでください。サイズの選び方はottostyle.jp ドライブペットボックスの商品ページにまとめています。
パフィも乗せ始めは、ちょっと揺れるだけで鳴いていました。慣れるまでの数か月、底のシートを替えるだけで済めば、休憩のたびにシートベルトを外して座席を拭く手間がなくなり、1時間のドライブの練習を気軽に重ねられます。
館内でマナーパンツが要る宿なら、XSから選べる布のパンツ
吸水層つきの布マナーパンツ(3758)

腰に巻いてマジックテープで留める布のパンツで、股の部分に吸水シートが縫い込んであります。サイズはXSからLまで。宿のルール欄で、館内でマナーパンツやおむつを求めていた宿は62軒ありました。福井のホテル WAN STORYも、ロビーと客室ではマナーパンツが条件です。
弱点は尻尾の穴が小さめなことで、うんちを受けるのには向いていません。パフィも粟津で初めて着けたとき、着けたままではおしっこを出さず、2回目にやっとできました。だから子犬なら、旅行の2週間前から家で着せて過ごす練習をしておくほうが安心です。サイズの目安は吸水層つきマナーパンツの商品ページにあります。
パフィは迎えて9か月で1kgから4kgになりました。この時期は、高いものを1枚より、洗い替えを含めて手ごろな価格のものを2枚のほうが使い切れます。XSから選べるこのパンツなら、デビューの日の体に合わせて買い足せます。
子犬の初めての1泊は、生後4か月から泊まれる近くの宿を選ぶ

子犬の初めての1泊は、生後4か月以上で泊まれて、車で無理なく行ける近くの宿にすると、合わなかったときにその日のうちに帰れます。わんらいふナビに登録している宿のうち、北陸から車で行ける範囲で生後4か月以上とはっきり書いている宿を4軒挙げます。
ホテル WAN STORY(ワンストーリー)
福井県美浜町の宿で、敦賀ICから車で約15分です。条件は生後4か月以上、トイレのしつけ済み、無駄吠えをしないこと、留守番ができること。ロビーと客室ではマナーパンツを着けます。25kg未満の小型犬・中型犬が1室3頭まで泊まれます。
条件が多く見えますが、裏を返すと、ここに書いてあることを家で試してから行けば、宿の側とも話が合う宿です。北陸に住んでいる子犬の家族なら、デビューの候補にいちばんしやすい場所だと思います。ほかの福井の宿は福井で犬と泊まれる宿にまとめています。
須賀谷温泉
滋賀県長浜市の温泉宿で、長浜ICから約20分です。子犬は「生後4カ月以上かつ予防接種2回以上」と、接種の回数まで書いてあるのが特徴です。ワクチンは宿泊日の1年以内で、かつ10日以上前に打っていること。犬種や大きさの制限はありません。
犬と過ごせるのはペット同伴の和室の中だけで、大浴場には連れていけません。家族が交代でお風呂に行くあいだ、子犬が部屋で待てるかを家で試しておくと安心です。
蒼の湖邸 BIWAFRONT HIKONE
彦根の琵琶湖沿いにあるヴィラで、彦根ICから約12分です。生後4カ月以上で、夜はケージの中で寝られることが条件に入っています。混合ワクチンは接種から2週間以上たっていること。体重15kg以内の子が泊まれます。
「夜はケージ」と書いてある宿は、家でキャリーを寝床にしてきた子犬にとってはむしろ泊まりやすい宿です。上で挙げたハードキャリーで寝る練習をしてから行く、という組み合わせになります。滋賀の宿は滋賀で犬と泊まれる宿で比べています。
hotel anddoggy京都二条(ホテル・アンドドギー京都二条)
二条城前駅から歩いて3分の、犬と泊まるためのホテルです。生後4か月未満は泊まれず、チェックインの2日前までに公式のフォームで愛犬の情報を出し、5種以上の混合ワクチンと狂犬病の証明書のコピーを用意します。30kg未満の犬が1室2頭まで。
京都に車で行って1泊、という旅なら、宿の側が犬のための作りになっているぶん、子犬の粗相や鳴き声で肩身の狭い思いをしにくいはずです。京都のほかの宿は京都市内で犬と泊まれる宿にあります。
うちが2歳を過ぎて泊まったわんわんリゾート粟津は、ルール欄に月齢の条件を書いていません。5種以上の混合ワクチンと狂犬病の証明(宿泊日から1年以内)が必要で、5種混合のパフィはこれで泊まれました。様子はわんわんリゾート粟津の宿泊記に書いています。北陸の宿を広く見るなら北陸で犬と泊まれる宿へどうぞ。
社会化の時期は旅行の前に終わるので、日帰りのお出かけで慣らす
子犬が新しい人や音に慣れやすい社会化の時期は生後3〜13週ごろで、旅行に行ける5か月前後にはもう過ぎています。旅行で慣らそうとするより、その前の日帰りのお出かけで車・知らない人・知らない床に少しずつ触れさせておくほうが、初めての1泊が楽になります。
ここは、うちがいちばん反省しているところです。パフィを迎えたのは北陸の1月で、外は雪、ワクチンも途中。家族以外の人にも、ほかの犬にも、ほとんど会わせられないまま社会化の時期が過ぎました。今でも洗濯機や車のドアの音で吠え、ドッグランでは他の犬がいると僕の足元から離れません。
雪の時期でも、抱っこで玄関先に出る、車に乗せてエンジンをかけるだけ、くらいはできたはずなんですよね。ワクチンが終わる前の子犬との過ごし方は子犬の社会化はいつまで?に、うちのやり直しも含めて書いています。
子犬の旅行デビューは、ワクチンの日付と宿の月齢を数えれば決まる
子犬の旅行がいつから行けるかは、混合ワクチンと狂犬病のうち遅いほうの日付に14日を足し、行きたい宿の月齢の条件と比べれば、自分の子の日付として決まります。宿459軒のうち月齢を書いていたのは61軒で、多くは生後4か月以上。パフィなら生後5か月12日でした。
そのうえで、宿が月齢より多く書いていたのは、トイレ・無駄吠え・ケージの3つでした。日付がそろったら、まず日帰りで車に1時間、次に家と同じケージを持って近くの宿で1泊。この順番なら、もし合わなくてもその日のうちに帰れます。
1つだけ先に用意するなら、宿の夜をいつもの寝床で越せるハードキャリーです。8kgまで入るリッチェルのファインRなら、子犬のうちから家でハウスにしておけて、成犬になっても車と宿でそのまま使い続けられます。









