商品について

リッチェルの「たためるペットサークル 75-75」は、フレームごと畳んで厚さ6cmの板状になる布製サークルです。専用バッグが付いていて、総重量は1.9kg。片手で持てます。

対象は体重5kg以下の猫と超小型犬。広げると幅75×奥行65×高さ44.5cmで、正面の入口は30×32cm、天面には直径56cmの開口部があります。カモシカnet SHOP 楽天市場店で15,840円(税込)、リッチェル公式直営は17,600円(税込)です(2026年8月18日時点)。

うちのパフィ(ポメプー・メス・2歳)は5.12kg。体重目安をほんの少し超えていて、対象外でした。それでもこの商品を調べたのは、実家に帰省したときにパフィの居場所がなくて毎回困っているからです。リビングで自由にさせると実家の猫と鉢合わせして大騒ぎになるし、狭い部屋に閉じ込めるのもかわいそうで、畳んで持っていけるサークルはずっと探していました。1.9kgという数字は、これまで見たなかでいちばん軽い部類でした。

結論から書くと、うちは買っていません。体重の5.12kgと、あとひとつ高さの問題がありました。順番に書いていきます。

高さ44.5cmは、うちが飛び越えられた40cmと4.5cmしか変わりません

このサークルでいちばん気になったのが高さです。44.5cm。

うちには苦い実績があります。お迎え当初に使っていた高さ約40cmのサークルは、体重1kgの子犬だったパフィにあっさり飛び越えられました。今の高さ70cmに替えてからは2年半、一度も越えられていません。44.5cmはその40cmとほとんど変わらない数字なので、正直なところ「うちの子は出るだろうな」と思いました。

ただ、このサークルには天面が付きます。ファスナーで着脱する屋根があるので、閉めておけば飛び越える話にはなりません。天面には直径56cmの開口部があって、そこから犬を出し入れしたり、様子を見たりする設計です。

つまり高さ44.5cmという数字は、天面を開けたまま使うかどうかで意味が変わります。天面を閉めて使う前提なら高さは気にしなくていい。逆に、うちのように普段はサークルの入口を開放して自由に出入りさせているスタイルだと、天面も開けっぱなしになるので、44.5cmの壁を越えられるかどうかがそのまま結果になります。

子犬期に屋根の価値を実感したことがあります。夜、部屋が気になってなかなか寝てくれなかった時期に、ケージの屋根に毛布をかけて周りを見えなくしたら安心して寝てくれました。屋根は脱走防止だけでなく、毛布を掛ける台にもなります。北陸の冬は屋根の上とベッドの下に湯たんぽを置いて上下から温めていたので、今の屋根なしサークルではどちらもできません。この商品の天面は、そういう使い方もできそうです。

組み立ては3手順、広げて底面を留めて天面を付けるだけ

取扱説明書に載っている組み立て手順は3つだけです。

  1. 本体を立て、ポケットを下にした状態で中央のフレームを外側へ広げる
  2. 本体の下部に底面を面ファスナー6カ所で取り付ける
  3. 本体の上面に天面をファスナーで取り付ける

工具は要りません。畳むときはこの逆をやるだけです。

この手軽さがどれくらいありがたいかは、連結パネル式のサークルを組んだ人ならわかると思います。うちの常設サークルはQUCOVERの12枚パネルで、1枚ずつはめ込んでいく方式。接続部がまったくはまらず、妻と二人がかりで格闘しました。パフィがトリミングに行っている隙を狙って組んだのですが、あの状態を見られていたら間違いなく足元でひっくり返されていたはずです。

畳むときの注意がひとつだけ説明書に書かれていました。サイドポケットに物が入っていないことを確認してから畳むこと。ポケットにおやつやリードを入れっぱなしにしがちなので、これは覚えておきたいところです。

畳むと42.5×51×6cm、車に立てて積めるサイズです

折りたたみ時の寸法は幅42.5×奥行51×高さ6cm。付属バッグのサイズと同じで、そのまま袋に入ります。

うちの移動手段は基本すべて車です。飛行機も新幹線もパフィを乗せたことがなく、遠出は控えて、行くならパフィも入れる場所へ車で行く方針にしています。頻度は毎月1回トリミングサロンへ10〜15分、ドッグランへ30分ほど、2〜3ヶ月に1回は泊まりで1〜2時間の移動。車酔いはせず、キャリーの中で普通に寝ています。

この「厚さ6cm・1.9kg」なら、キャリーとカートを積んだあとのトランクの隙間に立てて入ります。うちが使っているMILA&LOUIS のペットカートは折りたたんで車に積めるのが決め手のひとつでしたが、あれよりさらに薄い。宿に着いてから広げて、帰りにまた畳む、という運用が現実的に回りそうです。

床面積で見ると75×65cmは4,875cm²。うちのリビングのサークル(130×130cm=16,900cm²)の約29%にあたります。常設サークルの代わりにはならないけれど、旅先で数日過ごすスペースとしては、うちのサークルの3割弱と考えると想像しやすいと思います。

扉は巻き上げて固定でき、別売の給水器も付けられます

正面の扉は30×32cm。開けた状態のまま外側へ巻き上げて、面ファスナーで留めておけます。犬が自分で出入りする使い方をしたいとき、扉が垂れ下がって邪魔にならないのは助かります。

ロックのかけ方も説明書に書かれていました。ファスナーの引き手2個をフック側に寄せて、引き手の穴2カ所にフックをつなげる方式です。ファスナーを内側から開けられないようにする仕組みなので、器用な子でも自力では開けにくいはずです。

もうひとつ、サークル選びで見落としやすいのが給水ボトルを掛けられるかどうかです。パフィは網に掛けるボトル一体型(400ml)を使っていて、朝に1本入れておけば1日分。過去にペットボトル対応型もお皿タイプも試してうまくいかず、この掛けるタイプに落ち着きました。床に器を置くとひっくり返されるので、掛けられないと運用そのものが変わってしまいます。

この商品はリッチェル純正の別売給水器に対応していて、説明書には「ウォーターノズル」「Wウォーターノズル」「ウォーターノズル キャリー用」の3つが適応品として挙げられています。布製サークルで給水器の取り付け先が用意されているのは、旅先で数日使うことを考えると効いてきます。他社の給水器が付くかどうかは書かれていないので、手持ちのものを使いたい場合は形状を確認してからのほうが確実です。

商品スペック

項目内容
品名たためるペットサークル 75-75
品コード088251(説明書上の品番は8825)
JAN4973655882511
対象体重5kg以下の猫・超小型犬
外寸(通常時)幅75×奥行65×高さ44.5cm
折りたたみ時幅42.5×奥行51×高さ6cm
正面入口30×32cm
天面開口部直径56cm
内寸(対角)74.5cm
重量総重量1.9kg(本体1.62kg/バッグ280g)
布部ポリエステル(裏面PVCコーティング)
メッシュ部ポリエステル
フレームスチール(ユニクロメッキ)
ファスナーナイロン・スチール
ベルトポリプロピレン
面ファスナーポリエステル
セット内容本体、底面、天面、バッグ
カラーブラウン/ピンク
生産国中国(設計はリッチェル)
お手入れ中性洗剤を薄めてふき取り。洗濯不可
別売の適応品ウォーターノズル、Wウォーターノズル、ウォーターノズル キャリー用

生産国は中国です

楽天の商品名に「日本製 国産」と入っているページがありますが、リッチェルの取扱説明書には「Designed by Richell Corp., Japan」「MADE IN CHINA」と印刷されています。設計は富山のリッチェル、製造は中国です。

国産かどうかを条件にサークルを探している方は、ここを見て判断してほしいと思います。取扱説明書はリッチェル公式サイトの製品ページからPDFで読めるので、購入前に確認できます。

品質そのものの話をすると、楽天のレビューには「軽くて丈夫、デザインが素敵」と書いた方がいました。生産国の表記と製品の出来は別の話なので、そこは分けて考えるのがよさそうです。

洗濯はできません、拭き取りだけです

布製サークルを検討している方がいちばん気にするのが洗えるかどうかだと思うのですが、この商品は洗濯不可です。

説明書のお手入れ方法には、頑固な汚れは中性洗剤を薄めてタオルにつけて表面を軽くふき、そのあと水ぶきして風通しのよい日陰で湿気を取る、と書かれています。シンナー・ベンジン・漂白剤は変色するので使えません。そして「洗濯はしないでください」の一文があります。

布部の裏面にPVCコーティングがされているので、水分が生地に染み込みにくい構造ではあります。とはいえ、粗相したときに丸洗いできないのは、トイレトレーニング中の子犬を入れる用途だと厳しいところです。旅先で使うなら、中にペットシーツを敷くか、いつも使っているトイレトレーごと入れる前提で考えたほうがいいと思います。うちのサークルにはリッチェルのステップトレー レギュラー(47.9×35.2cm)を入れていますが、このサイズなら75×65cmの中に置いても余裕があります。

説明書の注意書きが、この商品の性格を表しています

取扱説明書の「使用上の注意」に、この商品がどういう道具なのかがはっきり書かれていました。読んでみて、印象がだいぶ変わったところです。

  • 雷などの音や光、他の動物の出現でペットが思わぬ行動をとることがあるため、目の届く場所で使用し、おでかけの際は必ず扉を開放してペットを閉じ込めないようにする
  • 暴れるペットを閉じ込めておくものではない。訓練されていないペットや攻撃的な動物には使用しない
  • 元気な犬がサークル内で立ち上がって前面を強く押すと、サークルが前方へ倒れるおそれがある
  • 本品に乗らない。平坦な場所で使う
  • 扉や天面の開閉、折りたたみのときにファスナーで手や指、ペットを挟まないよう注意する

つまりこれは、飼い主が見ていられる場所で使うためのサークルです。留守番用の囲いでも、脱走を力ずくで止める道具でもありません。スチールフレームに布を張った構造なので、体重をかけて押されれば倒れます。

パフィは1歳半頃までトイレの角やサークルをかじり、ベッドを1日で破壊するような子でした。あの時期にこのサークルを渡していたら、布は無事では済まなかったと思います。2歳になって破壊行動がなくなった今なら渡せるかな、という感覚です。噛む・掘る・体当たりする時期の子には向きません

防災グッズとしても売られていますが、そこも同じ見方でいいと思います。避難所でパフィのスペースを作るのに1.9kgで持ち出せるのは大きい。ただし、飼い主が離れているあいだ閉じ込めておく前提では設計されていません。

ユーザーの声

楽天のレビューは2件です(2026年8月18日時点・カモシカnet SHOP 楽天市場店)。どちらも★5.00ですが、件数が少なくて楽天の総合評価はまだ算出されていません。この数字だけで良し悪しを判断できる段階ではないので、内容をそのまま載せます。

良かったという声

後ろ足の手術をして絶対安静ということで購入しました。チワワには丁度良いサイズです。リッチェルさんは大好きなメーカーで、他にも3wayソフトケージも持っています。軽くて丈夫、デザインが素敵、さすがのリッチェルさん、大満足です!(2026年1月8日・購入者さん)

手術後の安静という買い方は、正直まったく想定していませんでした。動きを制限したいけれど狭いケージには入れたくない、という場面で75×65cmの広さが効いたのだと思います。天面を閉めれば上からも出られないので、安静を保つ用途とは相性がよさそうです。

気になった声

もう1件は★5.00ながら、購入後の不安が書かれていました。

うちの子は底面をかりかりしちゃうのですぐに破れませんように。(2026年1月28日・マミー2958さん)

底面を掻く子だと布が傷むかもしれない、という心配です。これは説明書の「訓練されていないペットには使用しない」という注意書きと同じ方向を向いています。掘る癖のある子は、底面にマットを1枚敷いてから使ったほうが安心だと思います。

うちのパフィも子犬の頃はベッドを1日で壊す子だったので、この不安はよくわかります。

サイズ展開と価格

75-75のほかに、ひとまわり大きい90-90があります。体重目安8kg以下なので、パフィ(5.12kg)が対象に入るのはこちらです。

品名対象体重外寸折りたたみ時
たためるペットサークル 75-755kg以下幅75×奥行65×高さ44.5cm幅42.5×奥行51×高さ6cm
たためるペットサークル 90-908kg以下幅90×奥行78×高さ52cm幅48.5×奥行56×高さ6cm

90-90は高さが52cmまで上がります。うちが飛び越えられた40cmとの差は12cm。それでも天面を開けたまま使うなら安心はできない高さです。

価格は店によって差があります。この商品は希望小売価格がオープン価格なので、必ず複数店を並べて確認するのがおすすめです。

販売店75-7590-90
カモシカnet SHOP 楽天市場店15,840円18,810円
リッチェル公式直営(楽天市場店)17,600円20,900円
リッチェル公式ウェブショップ17,600円

いずれも税込・2026年8月18日時点の価格です。75-75で1,760円、90-90で2,090円の差があります。どちらのショップも税込3,980円以上で送料無料(沖縄・離島・山間部を除く)なので、この価格帯なら送料の条件はほぼ揃います。

カラーはブラウンとピンクの2色ですが、カモシカnet SHOP ではピンクが入荷待ちでした(2026年8月18日時点)。ピンクが欲しい場合は他店も見てみてください。

こんな愛犬・飼い主さんにおすすめ

  • 体重5kg以下の超小型犬・猫と暮らしている方(5kgを超えるなら90-90へ)
  • 帰省・旅行先にいつもの居場所を持っていきたい
  • 車移動が中心で、トランクの隙間に立てて積めるサイズを探している方
  • 防災用に、1.9kgで持ち出せる犬のスペースを用意しておきたい方
  • 手術後や体調不良のときに、動きを制限しつつ狭すぎない場所を作りたい方
  • 組み立てに時間をかけたくない方(広げて底面と天面を留めるだけ)
  • サークルに給水器を取り付けたい方(リッチェル純正の別売品に対応)

こんな方は注意

  • 常設のメインサークルを探している方には向きません。目の届く場所で使う前提の道具です
  • 噛む・掘る・体当たりする時期の子は説明書で対象外とされています
  • 丸洗いはできません。粗相の多い時期の子犬には運用が厳しいところがあります
  • 天面を開けたまま使うなら、高さ44.5cmを越えられるかを先に考えてください
  • 留守番中に閉じ込めておく使い方はできません
  • 「国産」を条件にしている方は、生産国が中国である点をご確認ください

我が家の場合

最後に、うちの検討結果を書いておきます。

見送りました。理由は2つで、体重5.12kgが目安を超えていることと、高さ44.5cmだと天面を開けているあいだにパフィが出てしまいそうなことです。どちらか片方だけならたぶん買っていたと思うのですが、2つ重なったので手が止まりました。

ただ、この商品を調べたこと自体はかなり収穫がありました。実家への帰省用サークルとして、これまではYouTen の折りたたみペットサークルのようなスチール製のパネル型を見ていたのですが、あちらは8枚セットで持ち運ぶことを考えると重量もかさばり方も別物です。布製で1.9kgという選択肢があると知ったのは大きい。

もしパフィが5kg以下だったら、これを買って車に積みっぱなしにしていたと思います。実際には90-90(8kg以下)が対象になるので、次に検討するならそちらです。ただ90-90は外寸90×78cmと大きくなるぶん、実家の和室のどこに置くかを先に決める必要があります。うちのリビングのサークルが130×130cmで、その半分弱の面積。実家の部屋を測ってからだな、というのが今の段階です。

畳んだ状態の厚さ6cmという数字は、探していた条件にいちばん近いところまで来ています。次は実物を見て、天面のファスナーの噛み具合とフレームの剛性を触って確かめるつもりです。