洗い終わった食器を指でこすって、まだぬるっとしている。あれ、地味に嫌ですよね。
うちも同じでした。それで「素材が悪いんだ」と思ってステンレスのフード皿をやめたんですが、調べていくうちに、どうも話の順番が違ったらしいと気づきました。犬の食器を68個と96個それぞれ集めて菌を数えた研究が2本あって、どちらも素材では菌の量が変わっていないんです。片方にいたっては、金属のほうが菌が多いという結果でした。
代わりにはっきり効いていたのは、71.1度以上のお湯です。この温度で洗うかどうかで、菌の数が1.5桁ちがいました。
この記事では、その研究2本の中身と、うちがステンレスをやめた理由と、サイト内に登録してある食器17点を重さ102gから1,075gまで並べ直した結果をまとめています。先に結論だけ書くと、素材で選ぶべきなのは衛生ではなく重さでした。
犬の食器の素材は、衛生ではなく重さとかじり癖で決める

犬の食器の素材は、衛生で選ばなくていいというのが調べた結論です。ステンレスも陶器もプラスチックも、菌の量で差が出たという研究が見当たりませんでした。代わりに素材でくっきり変わるのが重さと、かじられたときにどうなるかの2つです。
うちのパフィ(ポメプー・メス・2歳・5.12kg)は食べ終わったあとに皿を舐め回して、そのたびに皿がじわじわ移動していきます。この悩みに効くのは「衛生的な素材」ではなく、単純に重い皿でした。
逆に歯が生え替わる時期の子や、置いてあるものを何でもかじる子なら、割れる陶器と、かじって欠けたかけらを飲み込むプラスチックは避けたほうがいい。素材選びは、この2つを自分の家に当てはめるだけで決まります。
ステンレスと陶器とプラスチックの違いは、重さと洗い方と値段に出る
3つの素材を並べると、差がはっきり出るのは重さ、電子レンジが使えるか、値段の3つです。菌のつきやすさは、後で書くとおり研究で差が確認されていないので、この表からは外しました。
| 素材 | 重さの目安 | 電子レンジ | 食洗機 | 値段の目安 | 気をつけること |
|---|---|---|---|---|---|
| ステンレス | 100〜300g | 使えない | 使える | 1,400〜2,200円 | 軽いので動く。床に当たる音を嫌がる子がいる |
| 陶器・セラミック | 150〜1,075g | 使える | 使える | 1,500〜4,200円 | 落とすと割れる。色ムラや欠けの個体差が出る |
| プラスチック | 100〜250g | 製品による | 製品による | 1,200〜1,500円 | かじると欠ける。滑り止めのゴムを飲み込む事故 |
| メラミン | 150〜300g | 使えない | 使える | 1,000〜2,000円 | 電子レンジで加熱すると成分が溶け出す量が増える |
| 木・竹 | 台として使う | 使えない | 台は不可 | 2,400〜3,300円 | こぼれた水で傷む。台なので皿は別に要る |
メラミンだけ少し補足します。1988年に岐阜大学と岐阜薬科大学のグループが発表した研究で、電子レンジで加熱するとホルムアルデヒドとメラミンの溶出量が増えることが確認されています。ただし検出された濃度は、いくつかの例を除いて食品衛生法の基準値である4ppmを下回っていました。「危険だから使うな」ではなく「レンジに入れなければいい」という話です。
ステンレスについてもうひとつ。「304ステンレス」「18-8」「SUS304」は全部同じものです。クロム18%・ニッケル8%のあれで、呼び方が違うだけ。ニッケルが入らない18-0はSUS430という別の鋼種になります。
よく「磁石が付かないほうが良いステンレス」と言われますが、この見分け方は当てになりません。あいち産業科学技術総合センターの資料に、SUS304は一般に磁石につかないが「大きな力で変形加工した場合には、磁石につくことがあります」と書かれています。犬用のボウルはまさに深く絞って成形するので、これに当たります。磁石で選ぼうとしないでください。
ついでに言うと、この等級はそもそも選べません。楽天でレビューの多いステンレスの犬用食器を14点開いて材質の表記を見たら、等級まで書いてあったのは1点だけでした。残りは全部「ステンレス」か「ステンレススチール」で止まっています。304と明記していたのは犬用のボウルではなく給水器のほうでした。等級で選ぼうとすると、候補がほとんど残りません。
素材で菌の量が変わると示した研究は、いまのところ無い

犬の食器の素材と菌の量を調べた研究を探したところ、素材の優劣を示したものは見つかりませんでした。むしろ「素材は関係ない」「金属のほうが多い」という結果が出ています。
2022年に発表された研究は、飼い主50世帯から実際に使われている食器68個を集めて菌を数えました。金属が74%、プラスチックが16%、セラミックが10%という内訳です。その結論が、素材は菌の数に有意な影響を与えなかった、でした。
2023年に発表された研究はもっと踏み込んでいます。イタリアで実使用中の食器96個(プラスチック48個・金属45個)を調べたところ、菌の数は金属が2.18、プラスチックが1.23(1平方センチあたりの対数値)で、金属のほうが有意に多いという結果でした。サルモネラやカンピロバクターは、どちらからも検出されていません。
もう1本、イギリスのハートプリー大学が2018年に出した水入れの研究もあります。陶器・プラスチック・ステンレスを14日間くらべたものですが、犬6頭の小さな調査で、素材による差は統計的に確認されていません。7日目にいちばん菌が多かったのはステンレスでした。
ここは正直に書いておきます。2023年の研究は、家庭でいま使われている食器を横から調べたものです。だから「ステンレスだから汚い」とは言い切れません。ステンレスを使っている家庭の洗い方に理由があった可能性も、同じだけ残ります。ただ、どちらに転んでも「ステンレスにすれば清潔」という話は成り立たなくなります。
ちなみに食器そのものが汚れやすい場所であること自体は、別の調査が示しています。アメリカの衛生規格団体NSFが2011年に家庭内の菌を調べたとき、ペットの食器は30か所中4位でした。10平方センチあたり約148万個。トイレの便座が11位で515個だったので、桁が4つ違います。だから洗う話はちゃんとやる価値があります。素材の話ではない、というだけで。
菌を減らすのは素材ではなく、71.1度以上のお湯だった

2022年の研究では、素材で差が出なかった一方、洗い方でははっきり差が出ました。アメリカのFDAが示している手順どおりに洗ったグループは、菌の数が1.5桁下がっています。簡易な手順のグループは0.604桁。何もしなかったグループは、有意な変化がありませんでした。
FDAの手順といっても難しいことは書かれていません。公式ページにあるのは、使ったら毎回せっけんとお湯で洗う、触る前後に20秒以上手を洗う、食器をフードのすくい器に使わない、といった内容です。ここで効いているのがお湯の温度で、71.1度以上という数字が出ています。
そして素材についての指定は一行もありません。「ステンレスにしなさい」とはどこにも書かれていない。
2023年の研究でもいちばん菌が少なかったのは食洗機を使っている家庭でした。ただしこちらは5世帯しかないので、参考程度に見ておくくらいがちょうどいいと思います。
ステンレスを買ったときだけ、もうひとつやることがあります。届いたら使う前に一度洗ってください。 レビューを読んでいると「新品なのにスポンジが黒くなる」という報告が9件出てきました。製造のときの研磨剤と油が残っているためで、ある人は食器用洗剤では落ちず、車の整備に使う脱脂剤でようやく取れたと書いています。サビではないので使ううちに落ち着きますが、最初の1回だけは念入りにやったほうが気持ちがいいです。
1日1回以上洗う飼い主は12%、熱湯を使うのは17%
同じ2022年の研究には、飼い主417世帯へのアンケートも入っています。これがなかなかの数字でした。
- FDAのガイドラインを知っていた人は4.7%
- 1日1回以上食器を洗う人は12%
- 熱湯を使う人は17%
- ごはんをあげたあとに手を洗う人は38%
- いちばん多かったのは週1回(22%)
- 調査後も洗い方を続ける気があると答えた人は8%
正直、僕もこれを読んで少し気まずくなりました。うちは毎食ゆすいではいるものの、お湯の温度なんて気にしたことがありません。8%という最後の数字がいちばん痛くて、つまり「正しい洗い方を教わっても、ほとんどの人は続けない」ということですよね。わかります。毎食71.1度は無理です。
だから現実的な落としどころは、食洗機に入れられる皿を選んで機械に任せることだと思っています。手で続ける前提の計画は、うちの場合まず崩れます。
ウェットとトッピングは、ドライより菌が多い
2023年の研究では、ごはんの種類でも差が出ていました。ドライフードだけの食器が1.42に対して、ウェットを使っている食器は1.99です。
これは素材の話より実用的だと思います。ドライしか使っていないなら、正直そこまで神経質にならなくていい。逆にウェットを混ぜている家や、トッピングをかけている家は、素材を替えるより先に洗い方を変えたほうが効きます。うちは最近ふやかしをやることがあるので、ここは自分に返ってきました。
うちはステンレスのフード皿をやめて、ダイソーのプラに戻した
ここからは我が家の話です。うちは以前、フード用にステンレスの食器を使っていました。いまは使っていません。
やめた理由は2つあります。ひとつは洗ってもぬめりが残ることがあったこと。もうひとつは高さが低いタイプで、パフィが食べにくそうだったことです。
いま使っているのは、ダイソーで買った高さ8cmのプラスチックの皿です。フードを食べてくれない時期に獣医師から「お皿を少しだけ背の高いものに変えるといいかもしれない」と言われて試したもので、そこから食べるようになりました。それ以来ずっと同じ皿です。
で、ここが今回いちばん自分でも意外だったところなんですが、プラスチックに替えてから、ぬめりを感じたことがありません。ネットで散々「プラスチックは傷に菌が溜まる」と読んでいたので、順番が逆になっています。
これ、うちだけの偶然かもしれないとずっと思っていました。でも上で書いた2023年の研究が、金属のほうが菌が多いという結果を出しているのを見て、少しほっとしたんですよね。「あれは気のせいじゃなかったのか」と。
念のため書いておくと、これは家庭1軒の話です。ステンレスがだめだという証拠にはなりません。ただ、「ステンレスにすればぬめりが消える」を前提に買い替えを考えているなら、そこは一度立ち止まったほうがいいとは言えると思います。
それと、こちらも正直に書いておきます。レビューを読むと、うちとは逆の声のほうが多数派でした。 ステンレスの食器のレビューを1,375件読んで、ぬめりに触れていたのは4件。そのうち3件が「ステンレスにしてから取れやすくなった」という肯定で、否定は1件だけです。その1件も「深い皿の縁の巻き込みに水が残る」という、素材というより形の話でした。
なので、うちが逆だったのは皿の形のせいか、洗い方のせいか、単なる思い込みかもしれません。そこは分かりません。ただ、菌の数を実際に数えた研究でステンレスが勝っていない以上、素材を替えれば解決すると思って買うのは賭けに近いな、というのが今の気持ちです。
うちの現在の不満は、ぬめりではなく皿が動くことだけです。買ったときは底に滑り止めが付いていたのに、洗っているうちに取れてなくなりました。パフィが食後に舐め回すたび、皿がズズッと壁のほうへ進んでいきます。毎回戻すのが、地味にストレスなんです。
皿が動いて困っているなら、素材選びは重さ選びになる
皿が動くという悩みに対しては、素材そのものより重さを見たほうが早いです。サイト内に登録してある食器の重さを並べてみたら、いちばん軽いものといちばん重いもので10倍ひらいていました。
| 重さ | 商品 | 素材 |
|---|---|---|
| 102g | SILNEKO ケージ取り付け式ウォーターボウル | ステンレス皿とプラスチック |
| 150〜200g | Petbamu ハイタイプ セラミックフードボウル | セラミック |
| 190g | 肉球型 早食い防止フードボウル Sサイズ | プラスチック |
| 300g | PetStyle アイアンスタンド付きエサ皿 シングル | 陶器と鉄 |
| 365g | 山崎実業 陶器ペットフードボウル ヌークス(H8) | 陶器 |
| 450〜520g | kamiina 傾斜フードボウル | 陶器 |
| 1,075g | 山崎実業 陶器ペットフードボウル ヌークス(H17) | 陶器 |
肉球型の商品ページにも書いたことですが、プラスチックの190gは陶器製(600g前後あります)の3分の1以下です。この差が、食べているあいだに動くかどうかをそのまま決めます。
ただ、楽天で重さを公開しているステンレスの食器を集めてみたら、ステンレスが軽いと決まっているわけではないことも分かりました。いちばん軽いもので79g(内径9cm)、いちばん重いもので793g(内径26cm)。同じ内径11cmでも150gと180gで差が出ます。板の厚みが違うからです。
「ステンレスは軽くて動く」はレビューでも31件見つかった実在の不満ですが、正確には薄いステンレスが軽いという話でした。厚みのあるものを選べば、陶器と同じことができます。
ただし重さだけで解決しないケースもあります。うちで登録した食器台12点を数えたとき、底面に滑り止めが付いているものは1点もありませんでした。陶器のボウルはだいたいそうです。Petbamuは肉球型のシリコンマットが800円の別売りオプションになっていて、裏を返せば本体には付いていません。
だから現実的には「重い皿を選ぶ」か「軽い皿のままシリコンマットを下に敷く」かの二択になります。うちは後者を検討中です。
犬用の食器に、食品衛生法の鉛とカドミウムの規格は当てはまらない
陶器の食器を調べていて驚いたのが、ここです。犬用の食器は食品衛生法の対象外でした。
食品衛生法が規格を定めているのは、人の飲食に使う食品に接する器具です。法律の第1条が「国民の健康の保護」を目的に掲げていて、第4条第4項の器具の定義も「食品又は添加物に直接接触する」ものになっています。ドッグフードは同法でいう食品ではないので、それに接する食器も対象になりません。
人用の陶磁器には、昭和34年の厚生省告示第370号で鉛とカドミウムの溶出規格が決まっています。浅い器なら1平方センチあたりカドミウム0.7マイクログラム・鉛8マイクログラムまで。この数字が、犬用の食器には法的に適用されないということです。
ペットフード安全法のほうも確認しましたが、こちらも対象外でした。農林水産省のQ&Aに「おもちゃ、愛がん動物用飼料の容器等は、栄養に供するものではないことから、対象となりません」と書かれています。
では野放しかというと、そうでもありません。試験機関の消費科学研究所はペット用食器の重金属溶出試験を有償で提供していて、その関連規格として食品衛生法を挙げています。日本ペット用品工業会にも有害金属の自主基準があります。つまり法律の義務ではなく、メーカーの任意対応と業界の自主基準で回っている領域です。
読者として何をすればいいかというと、「食品衛生法に適合」「溶出試験済み」と書いてある商品を選ぶ、くらいです。書いていない商品が危険だという意味ではありません。ただ、検査に出す手間をかけたメーカーかどうかは分かります。とくに海外の輸入品や作家ものの陶器は、釉薬の中身が分からないので気になるところではあります。
食器の替えどきは菌ではなく、欠けとかじり跡で決まる

上位に出てくる記事はどれも「傷が入ると菌が溜まる」と書いているのに、どのくらい傷が入ったら替えるべきかを書いた記事が1本もありませんでした。読者がいちばん知りたいところが宙に浮いています。
ここまで見てきたとおり、傷と菌を結びつけた研究は見つかっていません。素材で菌の量が変わらないなら、「傷が入ったから不衛生」という前提自体が確かめられていないことになります。
なので、うちは替えどきを衛生ではなく安全で決めることにしました。判断するのは次の3つです。
- 陶器に欠けやひびが入った … かけらを飲み込む事故につながるので、その時点で使うのをやめる
- プラスチックにかじり跡が付いた … 欠けた破片と、剥がれかけた滑り止めのゴムが誤飲の対象になる
- ステンレスの縁が曲がった、サビが出た … 口が当たる部分なので替える
サビについては数えてみました。レビュー1,375件のうち、使っているうちにボウル本体が錆びたという報告はゼロです。代わりに出てきたのがスタンドの金具のほうで、ステンレスの皿にスチールのスタンドを組み合わせた商品だと、ネジやボルトが1週間で錆びたという投稿が3件ありました。替えどきを気にするなら、皿より先に台の金具を見てください。
逆にいうと、表面に細かい擦り傷が入っているだけなら、慌てて買い替える理由はいまのところ見つかりませんでした。それより毎回お湯で洗うほうに手間を回したほうが、数字の裏づけがあります。
アゴのブツブツで食器を替えるのは、原因が確定していない上での対処
「犬のアゴにブツブツが出るのはプラスチックの食器のせい」という話をよく見かけます。調べた範囲では、これを確定させた研究は見つかりませんでした。
日本の獣医師が書いた解説を読むと、書き方はどれも慎重です。かどのペットクリニックの院長が監修した記事は「プラスチック製の食器は、微細な傷に細菌が繁殖しやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性も指摘されています」としています。ある動物病院の記事も「口の周りの衛生面に影響するかもしれません」という書き方でした。英語圏の獣医向け情報でも「原因はまだ完全には分かっていない」としたうえで要因を並べる形です。
つまり現状は、原因が確定していないうえでの対処として、素材を替えることが勧められているという段階です。それを分かって試すぶんには悪くないと思います。皿を替えるだけなら1,500円ほどですし、やってみて変わらなければ戻せばいい。
ただ、替えても治らなかったときに「素材が悪いんだ」と次の素材を試し続けるのは遠回りです。うちのパフィは2歳ですが、アゴのブツブツが出たことは一度もありません。だから体験としては書けないぶん、ここは正直に「病院で診てもらうのが早い」と書いておきます。皮膚のことは見た目が似ていても原因が全然ちがうので、素材の話で粘るより獣医師に見せたほうが確実です。
素材別に、サイト内の食器17点から選び直した
ここからは実際の商品です。サイト内に登録してある食器17点を素材で数えたら、皿が陶器のものが11点、ステンレスが2点、プラスチックが2点、台だけのものが2点でした。市場そのものが陶器に寄っています。
まず全体の比較表です。
| 商品 | 素材 | 重さ | 滑り止め | 価格 | ショップ |
|---|---|---|---|---|---|
| kamiina 傾斜フードボウル | 陶器 | 450〜520g | なし | 1,680円〜 | |
| 山崎実業 陶器ペットフードボウル ヌークス | 陶器 | 365〜1,075g | なし | 1,540円〜 | |
| Petbamu ハイタイプ セラミックフードボウル | セラミック | 150〜200g | 別売800円 | 1,980円〜 | |
| Petifam 陶器製早食い防止皿 ローズ | 陶器 | 記載なし | あり | 1,958円 | |
| るりるり 早食い防止 ステンレス スローフードボウル 直径22cm | 304ステンレス | 記載なし | あり | 2,180円 | |
| SILNEKO ケージ取り付け式ウォーターボウル | ステンレスとプラスチック | 102g | 柵に固定 | 1,399円〜 | |
| 肉球型 早食い防止フードボウル Sサイズ | プラスチック | 190g | あり | 1,280円 | |
| 山崎実業 ペットフードボウルスタンド ヌークス | スチールと陶器 | 780g〜 | なし | 3,850円〜 | |
| PetStyle アイアンスタンド付きエサ皿 シングル | 陶器と鉄 | 器300g | なし | 2,399円 | |
| PET FUN フードボウル 食器台 | 木と陶器 | 記載なし | なし | 2,450円〜 | |
| Purple7 天然竹 ペット食器台 | 天然竹 | 記載なし | なし | 2,920円 | |
| ぺったんPET 傾斜のある食器台 S / Lサイズ | シナ合板 | 260〜320g | あり | 3,200円〜 |
ぬめりと傷が気になるならステンレス
うちはやめた素材ですが、傷が入りにくく、かじられても変形しないという性質そのものは本物です。サイト内には2点あります。
るりるりの早食い防止ステンレススローフードボウル(直径22cm)

早食い防止の凹凸食器は1,000円台のプラスチック製が目立つジャンルなので、304ステンレスで揃えてあるのは珍しいほうです。骨型とハート型の丸みのある凹凸で、複雑すぎない形になっています。丸洗いと食洗機に対応しているので、上で書いた「機械に任せる」がそのままできます。
底面に滑り止めが付いているのも、この商品を選ぶ理由になります。ステンレスは軽くて動くのが弱点で、床に当たるカチャカチャ音が気になるという声も出やすい素材ですが、滑り止めはその両方に効きます。
ただし直径22cmの床置きタイプなので、高さは出せません。早食い防止食器の比較記事にも書いたとおり、高さが要る子は食器台と組み合わせることになります。楽天のレビューが2件と少ないので、星の数は判断材料にしないでください。
勢いよく食べる子で、食洗機に入れて洗い方のほうを解決したいなら、この1枚から試すのがいちばん手間が少ないです。
SILNEKO ケージ取り付け式ウォーターボウル

こちらはサークルの柵に挟んで固定するタイプです。ワイヤーのフレームに102gのステンレス皿を乗せる構造で、皿だけ外して洗えます。楽天のレビューは517件で★4.71。
いいのは、床に皿を置くことで起きる面倒ごとがまとめて消えるところです。押して動く、ひっくり返る、床が濡れる、位置がずれる。柵に固定してしまえば、うちが困っている「舐め回して皿が進んでいく」問題も起きません。高さも柵のどこに付けるかで変えられます。
弱点も出ています。ネジの部分がプラスチックで、締めすぎると割れそう、緩めると外れる、という声が両方ありました。定期的に締め直す前提で考えたほうがよさそうです。皿が薄いので水の入れ替えでこぼしそう、という指摘もありました。
うちは水がボトルなので、入れるならごはん用になります。食べ終わったあとに皿を追いかけて元の位置に戻す毎日が、1,399円で終わります。
皿が動く子には陶器
重さで解決したいならここです。サイト内で皿が陶器のものは11点あって、いちばん層が厚い素材でもあります。
kamiina 傾斜フードボウル

陶器の皿の下に同じ陶器の台座がくっついた一体型で、パーツが1つしかありません。木製スタンドと皿を組み合わせる形だと、こぼれた水やフードで木が傷むのがずっと気になるんですが、一体型ならその心配が構造ごと消えます。うちがPET FUNのスタンドを買うかで迷っている理由も、正直そこが大きいです。
楽天のレビューは1,294件で★4.75。サイト内の食器では最多です。鉛とカドミウム不使用の陶器で、電子レンジと食洗機に対応。重さは450〜520gあります。
ただし滑り止めは付いていません。安定性への指摘は2件と少ないものの、中身は「水を入れるとおもちゃのように倒しにかかる」という猫の投稿でした。陶器なので色や形の個体差も出ます。★1の5件のうち3件は、届いた時点で欠けていたという梱包の話でした。
皿が毎食じわじわ動いていくのが嫌なら、450gの重さはそれだけで効きます。1,680円で試せて、電子レンジにも食洗機にも入る。明日から皿を元の位置に戻す作業が要らなくなります。
山崎実業の陶器ペットフードボウル(ヌークス)

高さ8cm・11.5cm・17cmから選べる台座一体型です。山崎実業なので、5タイプ分の寸法も重量も容量も全部公開されています。買う前に数字で確かめられる陶器のボウルは、そう多くありません。楽天452件で★4.67、★1はゼロでした。
重さはH8が365g、H11.5が515g、H17が1,075g。うちのように皿が動いて困っているなら、いちばん安いH8ではなくH11.5以上を選んだほうがいいというのが、数字を並べて分かったことです。H8の365gは陶器としては軽いほうで、押す癖のある子だと動きます。
低評価を読むと「1週間で傷が黒い線になる」「滑り止めがなくフローリングでずれる」という声がありました。マット仕上げの弱点です。
パフィは体高30〜35cmくらいで、いま高さ8cmの皿で困っていません。同じくらいの小型犬で、動かない皿に替えたいだけなら、515gのH11.5が現実的な選び先になります。1,540円からのこのシリーズなら、高さも重さも自分の家に合わせて選び直せます。
Petbamu ハイタイプセラミックフードボウル

斜めタイプが130mL、深型が400mLと、容量で3倍以上の差を付けているのが特徴です。鉛とカドミウム不使用のセラミックで、電子レンジと食洗機に対応。楽天292件で★4.67です。
この商品でおもしろいのは保証で、初期不良365日に加えて釉薬の色ムラまで交換対象にしています。陶器は個体差が出るのが当たり前で、たいていの店は「良品として扱う」と書いて終わりです。そこを交換すると言い切っているので、初めて陶器を買う人には安心材料になります。
弱点は重さです。150g(斜め)・200g(深型)は陶器としてかなり軽い。肉球型のシリコンマットが800円のオプションで用意されていますが、裏を返せば本体に滑り止めは付いていません。
色で選びたい人向けです。斜めハイは10色あります。見た目で選んでも、マットを800円足せば動かない皿にできます。
Petifam 陶器製早食い防止皿(ローズ)

バラの花のような凹凸で食べる速度をゆるめる皿です。直径15cm・高さ4.2cm、深さ約3cm。陶器の重みに加えて底面に滑り止めが付いているので、勢いよく食べても皿が逃げていきにくくなっています。
レビューでは「フレブルが押しても動かない」「食べている内に動くこともなく安定している」と、安定感を評価する声が目立ちました。一方で「滑り止めシールはすぐ取れてしまったけど、重いのでなくても大丈夫」という投稿もあって、シール自体は簡易なもののようです。本体の重さで足りているということでもあります。
電子レンジ・食洗機・熱湯のすべてに対応しています。71.1度の話を思い出すと、熱湯が使えるのは地味に効きます。
早食いと皿が動くのが両方気になっているなら、この1枚で片付きます。毎食「また皿が壁まで行ってる」と言わずに済む生活が、1,958円で買えます。
軽さと値段を取るならプラスチック
研究を読んだあとだと、プラスチックを避ける理由はだいぶ減りました。軽くて安くて割れないという長所のほうを見ていいと思います。
肉球型の早食い防止フードボウル(Sサイズ)

直径約14cm・高さ約4cm・190g。早食い防止の皿は1,000円前後のプラスチック製が多いのですが、そのほとんどが20cm四方くらいあって、小型犬の前に置くと笑ってしまうサイズになります。実際に楽天の売れ筋のレビューを数えたら、★3以下の半分がこのサイズの話でした。Sサイズで14cmというのは、そこに答えている商品です。
190gという重さは、陶器(600g前後)の3分の1以下です。持ち運びと洗うのはラクですが、その代わり食べている最中に動きます。底に滑り止めのゴムが付いていますが、かじり癖のある子はこのゴムを外して飲み込む危険があります。ここは値段なりに見ておく部分で、かじる子には重い陶器のほうが安全です。
5kg前後の小型犬で早食いが気になっていて、まず1,280円で試したいならこれです。うちのパフィくらいの体格の子の前に置いても、大きすぎて浮くことがありません。
MILASIC ノーズワークフードボウル(ER-HCPET)

スライド式で、おやつやフードを隠して探させるタイプです。楽天537件で★4.42。4つの形状と4色から選びます。洗えて、滑り止めも付いています。
これは食器というよりおもちゃに近い使い方になります。留守番の前や、散歩に行けない日に、ごはんの一部をここに入れて時間をかけさせる。知育玩具の記事でも扱った商品です。
雨で散歩に行けない日に、ごはんの時間を10分に引き伸ばせます。「今日は外に出られなかった」という後ろめたさが、1,480円で少し軽くなります。
皿と台を分けるなら、木と竹とスチールの台がある
高さを出したいけれど、いま使っている皿は気に入っている。そういう場合は台だけを買う手があります。
PET FUNのフードボウル食器台

木製スタンドに陶器のボウルを乗せるタイプで、2,450円から。楽天673件で★4.59です。うちが買い替え候補としてずっと見ている商品でもあります。
木の台は水やフードがこぼれると傷むので、そこだけは覚悟が要ります。逆にいうと、リビングに置きっぱなしにしても生活感が出にくいのは木の強みです。
高さのある皿に替えて食べるようになった経験があるなら、次の一手はここになります。いまの皿を捨てずに、高さだけ足せます。
山崎実業のペットフードボウルスタンド(ヌークス)

粉体塗装したスチールのフレームに、陶器のボウルを落とし込む構造です。ボウルだけ外して洗えます。レギュラーが高さ6cm、トールが10cm。楽天417件で★4.72、デザインと食べやすさと重さの指摘がゼロという珍しい商品です。
注意点は洗い方で、ボウルは電子レンジと食洗機に対応、フレームはどちらも不可です。粉体塗装なので熱湯もだめ。洗い方を機械に寄せたい人は、ここが分かれ目になります。
もうひとつ、陶器をスチールに落とし込む構造なので、間に緩衝材がありません。陶器と金属が擦れる音を嫌がる子がいます。
白いスチールに白い陶器が乗っている見た目は、リビングに置きっぱなしにするものとして気持ちがいいです。3,850円の差額は、部屋に出しておける皿への支払いだと割り切れます。
ぺったんPETの傾斜のある食器台(S・Lサイズ)

シナ合板を「匚」の形に曲げて、ボウルを乗せる丸い穴を開けただけの台です。ホルムアルデヒドの含有が極めて低いF☆☆☆☆基準をクリアしていて、製造は日本。楽天667件で★4.51です。
穴の直径が11.3cmなので、手持ちの皿が収まるかどうかがすべてです。ここが合えば、いまの皿をそのまま高い位置に置けます。合わなければ使えません。買う前に自分の皿の直径を測ってください。
傾斜が付いているぶん、スープやふやかしフードや水を入れるとこぼれます。低評価はそこに集中しているので、ドライ専用と割り切る商品です。
いま使っている陶器の皿が気に入っていて、高さだけ足したいなら、これが答えになります。皿を買い直さずに、食べる姿勢だけ変えられます。
迷ったら、いま使っている皿の重さを量るところから
素材の話をひととおり調べた結論は、買い替えの判断材料は衛生ではなかったということです。研究2本はどちらも素材で菌の量に差を出していないし、効いていたのはお湯の温度のほうでした。
なので、やることは2つだけだと思っています。
ひとつは、食洗機に入れられる皿を選んで、洗い方を機械に任せること。手で毎食71.1度は続きません。続ける気があると答えた飼い主が8%しかいないという数字が、それを言っています。
もうひとつは、いま困っていることで選ぶこと。皿が動くなら重さ、かじるなら陶器、高さが足りないなら台です。
うちと同じで皿が動くのが悩みなら、kamiina の傾斜フードボウルが入口として現実的です。450gあって1,680円で、電子レンジにも食洗機にも入る。滑り止めは付いていないので、シリコンマットを1枚足す前提で考えてください。
サークルの中でごはんをあげていて、皿を追いかけるのをやめたいなら、SILNEKO のケージ取り付け式のほうが早いです。1,399円で、そもそも床に皿を置かなくなります。
そして、どちらを選んでも先にやることは同じです。今日の夜、いつもより熱いお湯で洗ってみてください。うちもそこから始めています。






