10月に入ってから、散歩道の神社の前や街路樹の下にどんぐりが落ちているのが目につくようになりました。うちのパフィ(ポメプー・メス・5.12kg)は、どんぐりを見つけるとまず匂いを嗅ぎにいって、ときどきペロペロ舐めます。まだ食べたことはないものの、犬がどんぐりを食べても大丈夫なのか、見るたびにヒヤッとしていました。
調べてみると、1〜2個なら便で出てくることが多い一方で、丸呑みしたどんぐりが1か月後に腸で詰まって手術になった例もありました。しかも、どんぐりは木の種類で大きさがほぼ倍違います。この記事では、食べてしまったときに何日見ていればいいのか、動物病院に電話するのはどんなときかを、うちの散歩道の様子と一緒に書いていきます。
犬がどんぐりを1〜2個食べても、多くは便で出てくる

犬がどんぐりを1〜2個食べてしまっても、たいていは当日から翌日のうちに便と一緒に出てきます。獣医師の安川辰弘先生が監修したカインズのワンクォールの記事でも、少量なら中毒は起きにくく、異変がなければ様子を見てよいとされています。
ただ、「多くは」であって「必ず」ではありません。福岡県春日市の高橋ペットクリニックが公開している症例では、2歳の雑種犬が1か月前に食べたどんぐりで小腸が詰まり、お腹を開けて取り出しています。そのあいだ、ときどき吐くだけで食欲はあったそうです。食べた直後に元気でも、それで終わりとは限らない、ということですね。
パフィはまだどんぐりを口に入れたことはありません。それでも散歩のたびに嗅ぎにいくので、「食べたらどうするか」を先に決めておきたくて調べ始めました。
どんぐりの危険はタンニン、丸呑みの詰まり、付いた薬剤の3つ
犬がどんぐりを食べたときに起こりうる問題は、渋みの成分であるタンニンの害、殻ごと飲み込んだときの詰まり、地面で付いた除草剤やカビの3つです。どれが起きやすいかは、食べた数と、噛んだか丸呑みしたかで変わります。
| 危険 | 何が起きるか | 起きやすいとき |
|---|---|---|
| タンニン | 吐く、下痢、元気や食欲が落ちる。量が多いと腎臓にも負担 | たくさん食べた、青いどんぐりを噛み砕いた |
| 丸呑みの詰まり | 胃や腸にとどまり、吐き続ける。腸閉塞になると手術 | 体の小さい犬が大きな粒を丸ごと飲んだ |
| 付いた薬剤・カビ・虫 | 吐く、下痢、熱。薬剤によってはふらつきやけいれん | 公園や遊歩道の管理された場所、古いどんぐり |
この表で見てほしいのは、右の列です。数個を丸呑みした小型犬と、たくさん噛み砕いた犬とでは、気をつける中身が違います。
タンニンの害は、獣医師向けの手引き書MSD獣医マニュアルの飼い主向けページにも載っていて、症状が出るのは食べてから数日後とあります。便秘のあとに、ぬるっとした便や血の混じった下痢に変わることがあるそうです。ただ、このページで扱っているのは主に牛や馬で、犬が何個食べたら危ないかという数字は書かれていません。だから「何個までなら平気」とは、僕からは言えないんですよね。
薬剤のほうは、ワンクォールの記事で、公園や遊歩道には除草剤がまかれている場合があると注意されています。パフィの散歩道でいうと、どんぐりが大量に落ちているのは神社の近くと街路樹の多い通りです。どちらも誰かが手入れしている場所なので、何がまかれているかは分かりません。
どんぐりは種類で大きさが倍違い、クヌギは約3cmある

どんぐりは1種類の木の実ではなく、クヌギ・コナラ・シラカシなど、いくつもの木の実をまとめた呼び名です。東京都公園協会の解説によると、丸いクヌギは直径約3cm、細長いシラカシやアラカシは約1.5cmで、種類によって大きさがほぼ倍違います。
| 木の種類 | 大きさ | 形 |
|---|---|---|
| クヌギ | 約3cm | 丸い |
| コナラ | 約2cm | 細長い |
| ウラジロガシ | 約2cm | 細長い |
| シラカシ | 約1.5cm | 細長い |
| アラカシ | 約1.5cm | 細長い |
| ウバメガシ | 約1.5cm | 細長い |
大きさは東京都公園協会の解説の値です。同じ木でも実によって差があります。
港区の芝アニマルクリニックの秋の散歩のコラムでは、体の大きさ、どんぐりの大きさと状態、噛んだか丸呑みしたかで危なさが変わるとしています。5kgのパフィにとって、3cmのクヌギは口いっぱいの大きさです。逆に1.5cmのシラカシなら、噛まずにそのまま飲み込めてしまいます。
散歩道に落ちているのがどの種類かを知っておくと、食べてしまったときに病院へ伝える情報が1つ増えます。丸いか細長いか、親指の先くらいか小指の先くらいか、くらいで十分です。
どんぐりを口に入れたら、取り合わずにおやつと交換する
愛犬がどんぐりをくわえたら、口をこじ開けたり追いかけたりせず、おやつと交換して自分から出させます。取られると思った犬は、取られる前に飲み込もうとするからです。芝アニマルクリニックのコラムでも、取り合いにせず「出して」「ちょうだい」の合図とおやつの交換で出させる方法をすすめています。
これ、焦っているときほどやってしまいそうなんですよね。拾い食いの記事でも書きましたが、パフィは子犬の頃は拾い食いの常習犯で、口に入れた物を取ろうとすると逃げ回っていました。
いまのパフィは、どんぐりを嗅いでいるときに「ダメ!」と声をかけると止まります。くわえる前のこの段階で止められれば、取り合いになることはありません。逆に、まだ「ちょうだい」は教えていません。くわえてしまった後のために、この秋は家の中でおもちゃとおやつの交換から練習するつもりです。教え方は拾い食いをやめさせる3ステップの記事にまとめています。
口に入れてしまったら、飲み込んだかどうかに関係なく、次の4つを覚えておきます。あとで病院に電話するときに聞かれる内容です。
- 時刻(何時ごろ口に入れたか)
- 数(1個か、何個か分からないか)
- 噛んだか、丸呑みしたか
- 落ちていたどんぐりの大きさと形(できれば写真を撮る)
どんぐりを食べた後は、当日・2〜3日後・1か月後に様子を見る

どんぐりを食べた後は、当日、2〜3日後、1か月後の3回に分けて様子を見ます。僕はこれを「どんぐり誤食の3時点チェック」と呼んでいます。喉や胃の異変はすぐに、タンニンの害は数日後に、腸の詰まりは1か月たってから出ることがあり、見るべきタイミングがずれているからです。
| 時点 | 見ること | もとにした情報 |
|---|---|---|
| 当日 | 吐こうとする、よだれ、苦しそう、ふらつく | ワンクォール(薬剤の症状は食後30分ほどで出ることがある) |
| 2〜3日後 | 便秘、ぬるっとした便、血の混じった下痢、食欲 | MSD獣医マニュアル(症状は食べた数日後) |
| 1か月後まで | ときどき吐く、食べたのに吐く | 高橋ペットクリニックの症例(1か月前のどんぐりで腸閉塞) |
この表で見てほしいのは、下の段です。当日と翌日に何もなければ忘れてしまいそうですが、ときどき吐くのが続くなら、1か月前のどんぐりを思い出してください。高橋ペットクリニックも、食欲があるからと様子を見ずに受診するよう呼びかけています。
1か月も覚えていられるかな、と思う方もいるはずです。うちならスマホのカレンダーに「どんぐり 3日後」「どんぐり 1か月後」と入れておきます。病院で「いつ食べましたか」と聞かれたときに、日付で答えられるのも助かります。
丸呑みした、数が分からない、吐き続けるなら動物病院に電話する
次のどれかに当てはまるときは、症状が出ていなくても動物病院に電話して指示をもらいます。丸呑みした、何個食べたか分からない、小型犬や子犬、何度も吐く、下痢、食欲がない、お腹を痛がる、元気がない。芝アニマルクリニックのコラムが挙げている目安です。
家で吐かせようとするのはやめてください。 塩をなめさせる、オキシドールを飲ませる、体を揺さぶる、といった方法は、塩分の取りすぎや胃の荒れを起こすとワンクォールの記事で注意されています。
うちが「症状が出る前に電話する」を決まりにしたのは、ビーズの誤飲があったからです。留守番中にパフィがぬいぐるみを噛みちぎって中のビーズを飲み込み、僕は帰宅して数時間たっても「留守番で暴れたのかな」くらいにしか思っていませんでした。翌日になって元気がなくなり、舌が真っ白になって倒れ込んだときは、本当に焦りました。注射と2〜3日分の薬で回復しましたが、あのとき前の晩に電話していれば、と今でも思います。
「1個くらいで電話したら迷惑かな」と迷うかもしれません。でも電話で「様子を見て大丈夫」と言われれば、それで安心して眠れます。その日の様子の見方は、犬の下痢で病院に行くか迷ったときの線引きや、誤飲で病院に行ってから選んだおもちゃの記事にも書いています。
秋の散歩はどんぐりが多い木の下を外し、明るいうちに歩く

どんぐりを食べさせないいちばんの方法は、拾う前に飼い主が見つけることです。どんぐりが大量に落ちている木の下は道の反対側を歩き、足元が見える明るいうちに通ります。芝アニマルクリニックのコラムでも、風の強かった翌朝はどんぐりが増えるので、散歩道を一度見ておくようすすめています。
パフィの散歩道だと、ポツポツ落ちているだけの道と、足の踏み場がないくらい落ちている場所があります。大量に落ちている神社の近くは、パフィが嗅ぎに寄る前にリードを短く持ち直して、道の反対側へ渡るようにしました。
困るのは時間です。パフィの散歩は夕方の16時以降が多く、仕事が押すと18時を過ぎます。10月の18時はもう足元が暗くて、パフィが何に鼻を近づけているのか見えません。秋は、道具の手助けが要る季節なんですよね。
夕方の散歩は、首元のライトで愛犬が下を向いたのに気づく
ベストフレンズのシリコンお散歩LEDライト

首輪やハーネスに通して使う、小さなLEDライトです。490円で、楽天のレビューは395件、★4.74。電池はCR2032のボタン電池で交換できます。
首元が光るので、暗い道でもパフィの頭がどこにあるかが見えます。足元を照らすほどの明るさはありませんが、光がすっと地面に近づいたら、何かを嗅ぎにいった合図です。それに気づけるだけで、「ダメ!」の声が一歩早く出せます。
弱いところも1つあります。★3以下の13件のうち6件が、首輪に通すシリコンの輪が切れたという内容でした。本体ではなく輪の部分なので、使い始めに輪が細く伸びていないかを見ておくと安心です。詳しいレビューの中身はベストフレンズのシリコンお散歩LEDライトの商品ページに載せています。
仕事帰りで散歩が18時を過ぎる日でも、首元の光でパフィが下を向いたのが分かるので、どんぐりの多い道も身構えずに通れます。
どんぐりの多い場所では、110cmの短いリードで体の横を歩かせる
Truelove スタンダードリード TLL2111

長さ110cmの、市販品としては短めのリードです。楽天のレビューは772件で★4.72。リード全体の裏側がやわらかいメッシュになっていて、表には反射材が編み込まれています。
短いリードは、どんぐりの多い場所で効きます。伸縮リードで3〜5m先を歩かせていると、犬がくわえてから飼い主が気づくまでに間があきます。110cmなら、パフィの鼻先はいつも僕の足元の近くにあります。
レビューで評価が割れているのは長さだけで、短いのがちょうどいいという声と、もう少し長いほうがいいという声がほぼ同数でした。道の反対側まで嗅ぎに行きたい子だと窮屈に感じるかもしれません。Truelove スタンダードリードの商品ページにサイズ4種の違いを載せています。
神社の前の大量に落ちている区間だけでも、この長さで横に並んで歩けば、パフィがどんぐりに口をつける前に止められます。
「ダメ」で止まれたら、すぐ渡せる2cmの骨型おやつでほめる
エッセンシャルトリーツのサーモン(100g)


骨型で長さ約20mm、厚さ約6mmの、デンマークのブランドのおやつです。原材料のいちばん目は乾燥サーモンで、全体の50%。100gで283kcalあります。
止まれたらすぐほめる、を続けるには、ポケットから片手で出せて、その場で食べ終わる大きさのおやつが向いています。散歩中に何度も渡すことになるので、気になるのはカロリーです。おやつは1日に必要なカロリーの1割までという目安で計算すると、5kgの犬の上限は1日約33kcal。このおやつなら約11gで、手でちぎって半分ずつ渡せば回数も稼げます。
原材料と成分の数字はエッセンシャルトリーツ サーモンの商品ページにまとめました。どんぐりの手前で止まれた瞬間にこれを渡せば、「止まると、いいことがある」とパフィに伝わって、次の木の下でも止まりやすくなります。
どんぐりは1個で慌てず、丸呑みと数日後の便だけは見ておく
犬がどんぐりを1〜2個食べても、多くは便で出てきます。慌てて吐かせる必要はありません。気をつけるのは、丸呑みしたかどうかと、当日・2〜3日後・1か月後の様子です。丸呑みした、数が分からない、吐き続けるなら、症状が出る前に動物病院へ電話してください。
散歩で食べさせないための道具を1つだけ選ぶなら、夕方に歩く家はベストフレンズのLEDライトです。490円で、暗い道でも愛犬が下を向いたのが分かるようになります。明るいうちに歩ける家なら、Trueloveの110cmのリードでどんぐりの多い区間だけ横を歩かせれば足ります。
パフィは今日も神社の前でどんぐりを嗅いでいました。「ダメ!」で止まれたので、ちゃんとほめておきました。







