「犬のしつけ、教材を買って自分でやるか、それとも教室に通うか…どっちがいいんだろう」と迷っていませんか。うちは2024年1月、生後約3ヶ月でポメプー(ポメラニアン×トイプードルのミックス犬)のパフィを迎えました。正直に打ち明けると、我が家も一度はしつけ教室を本気で検討して、結局は通わず自宅でしつけをした口なんです。

先に結論をお伝えします。教材と教室は「どっちが上か」ではなく、直したい課題の種類で選ぶものです。トイレや甘噛みといった基本のしつけなら、教材を使った自宅トレーニングで十分にいけます。一方で、知らない人や犬に慣れさせる社会化や、深刻な問題行動は、教室というプロの環境がぐっと有利になります。

この記事では、教室を見送って独学した僕が、犬のしつけ教材と教室を正直に比較します。それぞれの費用と得意分野、独学でできたこと・できなかったこと、そして課題別にどっちを選ぶか整理した「しつけ振り分け4分類」まで包み隠さず。読み終えるころには、あなたの子に教材と教室のどっちが向いているか、自分で判断できるようになりますよ。

犬のしつけ教材と教室の違いを一言でいうと

しつけ教材は「飼い主が学んで自宅で実践する道具」、しつけ教室は「プロの環境で犬と飼い主が一緒に体験する場」です。教材は時間と場所を選ばず買い切りで何度も見返せるのが強み。教室は他の犬や他人と触れ合う社会化や、手強い問題行動の改善に向いています。

ざっくり全体像をつかんでもらうために、まずは早見表でまとめておきますね。

しつけ教材しつけ教室
ひとことで自宅で学ぶ動画・DVD講座プロに教わる・体験する場
費用の目安2万〜4万円ほどの買い切りが多い個人レッスン1回5,000〜10,000円、預かりは月6〜10万円
得意なことトイレ・甘噛みなど基本のしつけ社会化、他の犬慣れ、深刻な問題行動
苦手なこと他の犬や他人に慣れさせる社会化通う手間・費用、地方だと教室が少ない
こんな人に自宅で自分のペースで進めたい人自己流に不安がある人、社会化を急ぎたい人

この表だけ見ると「教室のほうが手厚そう」と感じるかもしれません。でも、うちみたいに地方住まいだと通えるかどうかが大問題ですし、費用の感じ方も家庭によってまるで違います。ここから一つずつ中身を見ていきましょう。

犬のしつけ教材とは?種類・費用・自宅でできること

犬のしつけ教材とは?種類・費用・自宅でできること

しつけ教材とは、ドッグトレーナーのしつけ法を動画やDVDにまとめた、自宅で学べる講座のことです。今の主流はスマホやパソコンで見られるオンライン型で、価格は2万〜4万円ほどの買い切りが多め。一度買えば家族全員が何度でも見返せます。

代表的なものだと、オンライン教材のイヌバーシティ(Inuversity)が税込32,780円(公式サイト・2026年6月時点)で、DVD15枚相当のボリュームと購入者向けサポートが付きます。ほかにも「犬のしつけ革命」が29,700円、「ダメ犬脱出」が19,700円あたりが知られていて、それぞれ監修するトレーナーや考え方が違います。

教材の良さは、なんといっても時間と場所に縛られないこと。北陸の冬で外に出られない日でも、夜子どもが寝たあとでも、自分のペースで学べます。うちが独学でできたトイレや甘噛みのしつけは、ちょうど教材がカバーしてくれる範囲なんですよね。実際にうちは教材なしのYouTube頼みで進めたんですが、これが想像以上に遠回りでした(その話は後の体験談で正直に書きます)。

ただし注意点もあります。教材はあくまで「家でできること」が中心。他の犬や知らない人に慣れさせる社会化のように、家の中では再現しづらい体験は、教材だけでは補いきれません。ここが教室との一番の分かれ目になります。

犬のしつけ教室とは?通い・出張・預かりの3タイプと費用相場

しつけ教室は大きく「通い」「出張」「預かり」の3タイプに分かれます。それぞれ得意な犬のタイプと費用がはっきり違うので、ここを知らずに選ぶと「思っていたのと違った」となりがちです。

タイプ別の特徴を表にまとめます。

タイプ内容費用の目安向いている子
通い(グループ・幼稚園)教室に通う、または日中預けて集団で学ぶ個人レッスン1回5,000〜10,000円ほど子犬の社会化、他の犬と触れ合わせたい子
出張(訪問)トレーナーが自宅に来てレッスン1回あたり通いと同等〜やや高め場所見知り・人見知りの繊細な子、家族で取り組みたい家庭
預かり1〜3ヶ月ほど預けて集中的に訓練月6〜10万円ほど(10万円超も)問題行動が深刻化している子

特に子犬の社会化やパピークラスは「通い」型の得意分野です。子犬同士が安全に触れ合える場って、家ではなかなか作れませんから。逆に、すでに人見知りや吠えが強く出ている子には、慣れた自宅でできる「出張」型が合いやすいと言われています。

ここで大事な前提を一つ。どのタイプを選んでも、トレーナーがいない場所で飼い主が続けないと、覚えたことは元に戻ります。教室はあくまで「飼い主が学ぶ場」でもあるんですね。「預ければ完璧になって帰ってくる」と思っていると、ちょっと期待とズレるかもしれません。うちが教室を検討したときも、ここが引っかかったポイントでした。

教材と教室を5項目で比較

教材と教室は、費用・社会化・続けやすさ・家族での共有・サポートの5項目で見ると違いがはっきりします。基本のしつけを安く自分のペースでやりたいなら教材、社会化や手強い問題行動を急ぐなら教室、というのが大きな方向性です。

迷っている人が一番気になるところを、正直ベースで並べてみました。

比較項目しつけ教材しつけ教室
費用2万〜4万円の買い切り。追加費用が少ない回数や月単位で積み上がる。預かりは高額になりやすい
社会化家では再現しにくく不利他の犬・他人と触れ合える点で特に有利
続けやすさ・場所いつでもどこでも。地方でも関係なし通う手間と時間。地方は近くに教室が少ないことも
家族での共有同じ動画を家族全員が見られるレッスンに参加した人しか直接は学べない
サポート教材により動画相談や期間限定サポートありその場で質問でき、我が子を直接見てもらえる

僕が独学していて一番ありがたみを感じなかった、というか「あればよかった」と思ったのが家族での共有でした。うちは娘(当時6歳)がパフィのおもちゃを取り上げては噛まれる、を繰り返していたんです。僕がYouTubeでしつけ方を調べても、それを娘に正しく伝えるのが難しくて。家族みんなで同じ教材を見られたら、対応がバラバラにならずに済んだかもなと思います。

一方で教室の強みは、やっぱり社会化と、その場で相談できる安心感。これは家ではどうやっても作れない価値です。費用だけで比べると教室が高く見えますが、「家ではできない体験を買っている」と考えると、見え方が変わってきます。

教室を見送って独学した我が家のリアル

教室を見送って独学した我が家のリアル

ここからは、教室を見送って独学した我が家の正直な記録です。結論を先に言うと、基本のしつけは自宅でできた。でも社会化と対人の問題は独学では直しきれず、2歳になった今も一部が残っています。良いことも反省も両方お話しします。

教室を見送った理由

うちが教室に通わなかった一番の理由は、北陸の田舎で近くに通いやすい教室がほとんどなかったことです。距離とアクセスがネックで、毎週続けられる自信が持てませんでした。幸い、近所の動物病院とトリミングサロンに気軽に相談できる環境があったので、「まずは自宅でやってみよう」と判断したんです。

自宅でできたこと

やってみると、基本のしつけは思った以上に自宅でなんとかなりました。

  • トイレ:お迎え当日から始めて、2週間〜1ヶ月ほどで失敗しなくなりました
  • 甘噛み:噛まれても無言でケージに戻す方法が効いて、1歳ごろに卒業
  • 拾い食い:散歩のたびに声をかけ続けたら、いつの間にか収まりました
  • 夜鳴き:ケージに毛布をかけて暗くしたら、ぐっと落ち着きました

このあたりは、教材がカバーしてくれる「家でできるしつけ」の範囲そのものです。各テーマの詳しいやり方は、子犬のトイレトレーニングの記事甘噛みの直し方の記事呼び戻しトレーニングの記事にまとめています。

独学では直せなかったこと

正直に言うと、ここが一番の反省です。

知らない人を見ると大声で吠えて隠れる人見知り、車や風や洗濯機の音に狂ったように吠える物音吠え(これは半年ほど苦労しました)、そして娘にだけ今でも時々噛みつくクセ。この3つは、独学では直しきれませんでした。どれも怒りというより、不安や怖さから来ている反応だと思うと、可哀想で。

原因をたどると、行き着くのは社会化のつまずきでした。お迎えが生後約3ヶ月、しかも北陸の冬でワクチンも完了していなくて、外の人や他の犬と触れ合う機会をほとんど作れなかったんです。今振り返ると、この人慣れ・対人の部分こそ、しつけ教室やパピークラスというプロの環境が活きた場面だったんだろうなと感じています。社会化の話は子犬の社会化の記事に詳しく書きました。

独学して気づいた、教材の本当の値打ち

もう一つ、独学でしみじみ感じたことがあります。僕は基本、YouTubeでしつけ法を調べていたんですが、「これ、本当に正しいの?」と毎回不安でした。情報がバラバラで、ある動画では「こうしろ」、別の動画では「それはダメ」と言っていたりする。結局その都度、動物病院やトリミングサロンに確認する遠回りをしていました。

だから僕が思う教材の本当の値打ちは、しつけのテクニックそのものより情報がひとつにまとまっていて、ブレないこと。一本筋の通った教材があれば、あの「これで合ってるのかな」という迷いの時間はかなり減らせたはずです。これは独学でつまずいたからこそ言えることかなと思います。

結局どっちを選ぶ?「しつけ振り分け4分類」で見極める

結局どっちを選ぶ?「しつけ振り分け4分類」で見極める

教材か教室かで迷ったら、直したい課題を4つのタイプに分けて振り分けるのがおすすめです。うちが独学でつまずいて、あとから「最初からこう考えればよかった」と整理したのが、この「しつけ振り分け4分類」です。

課題のタイプごとに向き先をまとめると、こうなります。

課題のタイプ具体例向いている方法
①基本オビディエンストイレ、甘噛み、待て、呼び戻し教材・自宅で8割いける
②社会化人慣れ、犬慣れ、音慣れ、場所慣れ教室(特にパピークラス)
③やり方の正解確認自己流で合っているか不安教材で軸を作り、必要なら単発レッスン
④深刻な問題行動攻撃・咬傷、強い分離不安出張・預かりなどプロの介入

進め方は、この順番でやると迷いません。

  1. 直したい課題を紙に全部書き出す(トイレ、吠え、噛みつき…など思いつくだけ)
  2. 書き出した課題を4分類に仕分ける(①〜④のどれに当てはまるか)
  3. ①基本が中心なら教材、②社会化や④深刻な行動が含まれるなら教室を軸にする
  4. 子犬で社会化期が近いなら、②のパピークラスを最優先で先に動く(この時期は待ってくれません)
  5. 迷ったら「基本は教材で自宅、社会化だけ単発の教室」の併用にする

うちのパフィの場合、今の課題を仕分けると①はほぼクリア、残っているのは②と一部④寄りの対人問題。つまり「教材でできる部分は終わっていて、足りなかったのは教室の領域だった」とはっきり分かります。あのとき社会化期にパピークラスへ動けていたら、と思うわけです。

教材が向いている人・教室が向いている人

教材が向いているのは、トイレや甘噛みなど基本のしつけを、自分のペースで進めたい人。教室が向いているのは、社会化を急ぎたい子犬や、自己流に不安がある人、すでに深刻な問題行動が出ている子です。そして、どちらか一方に絞る必要はありません。

タイプ別に整理しておきます。

しつけ教材が向いている人

  • これから基本のしつけ(トイレ・甘噛み・待て)を教えたい
  • 地方住まいで近くに教室がない、通う時間が取りにくい
  • 家族全員で同じやり方を共有したい
  • 費用を抑えつつ、何度も見返して学びたい

しつけ教室が向いている人

  • 子犬で、ちょうど今が社会化期(生後3〜13週ごろ)にあたる
  • 自己流のしつけで合っているか不安、その場でプロに見てほしい
  • 吠え・噛みつきなどがすでに強く出ていて手強い
  • 他の犬や知らない人に慣れる経験を積ませたい

うちが今もう一度ゼロからやり直せるなら、選ぶのは併用です。基本のしつけは教材で自宅でしっかりやり、社会化と対人のところだけパピークラスや単発レッスンを使う。この組み合わせがいちばん我が家に合っていたと、2年育てた今だからこそ思います。教室そのものの要否については子犬のしつけ教室は必要か迷っている人向けの記事でさらに詳しく書いているので、あわせて読んでみてください。

しつけ教材で自宅トレーニングを始めるなら

「うちは基本のしつけが中心だから、まずは教材で自宅から」という人に向けて、始め方を紹介します。教材は買い切りで家族みんなが見返せるので、最初の一本としてイヌバーシティのような体系化された講座を選んでおくと、僕がやった「情報がバラバラで迷う」遠回りを避けられます。

『犬のキモチわかって楽しく!しつけラクラクレッスン』を叱らないしつけに悩んだ飼い主目線で読んでみました
『犬のキモチわかって楽しく!しつけラクラクレッスン』を叱らないしつけに悩んだ飼い主目線で読んでみました
うちのポメプー・パフィのしつけは、叱るほど逆効果で本当に苦労しました。『犬のキモチわかって楽しく!しつけラクラクレッスン』は、犬の心理のしくみから「叱ってもなぜ伝わらないのか」、トイレ・ハウス・マテといった基本のしつけ、犬のSOSサインの読み取り方までを1冊にまとめた学研ムックの入門書です。叱らないしつけに悩んだ飼い主目線で、どんな内容で・どんな人に向いているのかを正直にまとめました。
価格
1,089円(税込)
単価
電子書籍(楽天Kobo)1,089円(税込)/紙版(学研ムック・Gakken Mook)あり。
メーカー
学研プラス
タイプ
しつけグッズ

教材と並行して、自宅トレーニングを助けてくれるグッズもいくつかあると心強いです。うちが実際に使ってよかったものを挙げておきますね。

  • 留守番用の知育おもちゃ:おやつが少しずつ出てくるボール型は、出かけた直後の30分〜1時間の集中に役立ちました
  • 噛んでいいおもちゃ:甘噛みのしつけは「噛んでいい物」とセットが基本。鹿のツノは2歳の今もお気に入りです
ドギーマン 考えて遊ぶ!学びのたまご 知育トリーツ玩具
ドギーマン 考えて遊ぶ!学びのたまご 知育トリーツ玩具
4.5
ドギーマン「考えて遊ぶ!学びのたまご」を紹介。フードを入れて転がすだけの知育トリーツ玩具で、4段階の難易度調整・分解丸洗いOK・814円のお手頃価格が魅力。超小型〜小型犬のお留守番の退屈対策やノーズワークに最適です。おやつボールで愛犬の留守番時間を退屈させたくないポメプー飼い主が、選んだ理由と遊ばせ方のコツをお伝えします。
価格
814円(税込)
単価
814円(税込・送料込)
タイプ
室内用品
🐾 愛犬で検証済み パフィのお留守番に毎回使用中。おやつを入れてサークルに置くと夢中で転がして遊び、30分〜1時間ほど集中してくれる

無理に高い物を揃える必要はありません。まずは教材で「やり方の軸」を作って、必要な物だけ足していくのが、遠回りしないコツだと思います。

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