うちのパフィ(ポメプー・メス・2歳・5kg)は、洗濯機が回り始めると吠えます。車のドアが閉まる音でも、強い風の日でも吠えます。しかも音が止まったあとが長い。部屋中を走り回りながら、しばらく吠え続けます。
その代わり、テレビをつけっぱなしにしている日は、外の風への反応が明らかに少ないんですよね。そこで気になったのがホワイトノイズマシンという機械でした。
ただ、9機種の仕様とレビュー532件を読んで、期待していたものとは違うとわかりました。これは音を消す機械ではありません。 そして「24種類の音」と書かれていても、犬に流せる音は5種類しかない機種があります。
犬にホワイトノイズマシンは効果があるのか、先に結論を書きます

ホワイトノイズマシンは、「ザー」という一定の音を流し続けて、突発的な音を目立たなくする機械です。音を遮断するわけではありません。静かな部屋にいきなりチャイムが鳴ると音の立ち上がりが際立ちますが、もともと薄く音が流れていれば、その落差が小さくなる。効くとしたら、この仕組みです。
正直に書くと、犬に対するホワイトノイズマシンの効果を直接調べた研究は、ほとんど見当たりませんでした。 犬と音の研究は音楽が中心です。獣医行動学の学術誌 Journal of Veterinary Behavior に載ったコロラド州立大学のKoganらの研究(2012年・犬舎の117頭)では、クラシック音楽を流したときに眠っている時間が増えて鳴く時間が減り、ヘビーメタルでは不安をうかがわせる身震いが増えました。ホワイトノイズはこの実験の条件に入っていません。
ただし、音を隠すこと自体については手がかりがあります。ベルン大学のRiemerが2023年に学術誌 *Animals* にまとめた、犬の音への恐怖に関する総説です。ここにこう書かれています。
音楽やホワイトノイズなどで外の音を隠そうとするとき、隠す側の音が隠したい音とどれだけ似ているかが、マスキング効果を決める重要な要素になる
つまり「とりあえずホワイトノイズを流す」では効き方が落ちます。うちの犬が何の音で吠えているかを先に決めて、それに近い音を選ぶ。 ここが機種選びより先に来ます。
同じ総説によると、音を怖がる犬は飼い主の4分の1から半分にのぼるとされています。ブリストル大学のBlackwellらが2013年に発表した調査(郵送3,897件と面接383件)では、面接で「音を怖がるそぶりを見せる」と答えた飼い主がほぼ半数だったのに対し、事前のアンケートで自分の犬を「怖がりだ」と答えた人は4分の1でした。気づいていないだけの家が、かなりあるということです。
うちのパフィが吠えるのは、洗濯機と風と車のドアです
パフィは生後3か月でうちに来ました。北陸の1月で、雪が積もっていて、ワクチンも終わっていない。外に出せる期間がほとんどなくて、生活音に慣らす時期を丸ごと逃しました。今の物音吠えは、たぶんそこにつながっています。
反応するのは、洗濯機、換気扇、車のドア、風の強い日の窓、そしてインターホンです。吠え始めると「ハウス!」でサークルに入れて距離を取るしかなくて、これは半年くらい苦戦しました。詳しい経緯は犬が物音に吠える対策に書いています。
そのなかで、ひとつだけ手応えがあったのがテレビとラジオでした。つけっぱなしにしている日は、外の風に対する反応が明らかに少ない。つまりうちでは、音を隠す方法はすでに部分的に効いています。 ホワイトノイズマシンは新しい効果を持ち込む道具ではなくて、テレビのつけっぱなしを、留守番中や夜間にも続けられる形にする道具、という位置づけになります。
夜も同じです。パフィは今、2階で僕と一緒に寝ています。1階だと夜中の風で吠えて娘が起きてしまうからで、これも音の問題でした。子犬のころの夜鳴きは半年続きましたが、いちばん効いたのはサークルに毛布をかけて暗くすることでした(子犬の夜鳴きはいつまで続くかに書いています)。視界を切るのが効くなら、聞こえ方を変えるのも試す価値はあるはずです。
効きやすい音と、逆効果になる音があります

ホワイトノイズマシンに入っている音は、大きく3つに分かれます。ノイズ系、ファン(扇風機)の音、そして自然音です。犬に流す候補になるのは、前の2つだけです。
ノイズ系は、色の名前で呼び分けられています。
| 名前 | どんな音か | 合いやすい相手 |
|---|---|---|
| ホワイトノイズ | 高い音まで均等に混ざった「シャー」 | チャイム、金属音、子どもの声など高めの音 |
| ピンクノイズ | 低い側が少し強い「ザー」。雨音に近い | 生活音全般。長く流しても耳につきにくい |
| ブラウンノイズ | さらに低い側に寄った「ゴー」。滝の音に近い | エアコンの室外機、給湯器、洗濯機など低く続く音 |
Riemerの総説が言う「隠したい音に似ているほど効く」を当てはめると、パフィの洗濯機はブラウンノイズ寄りということになります。実際、Dreamegg D1のレビューには低い音に効いたという声が3件並んでいました。
両隣にエコジョーズの給湯器が設置されてから低周波騒音に悩まされています。少しでも楽になればと思い購入しました。結果、買って良かったです。(2024年12月・星4)
近所の業務用倉庫から来る低周波音に悩まされており、ブラウンノイズとピンクノイズも入っているのと、イヤホンジャックとタイマーが付いているこちらの商品を選びました。完全に低周波音が消える訳ではないですが、かなり軽減できるので購入して良かったです。(2022年11月・星4)
「完全に消える訳ではない」という但し書きは、そのまま受け取っていいと思います。
問題は自然音のほうです。鳥の鳴き声、虫の声、雷、波。このあたりは、音に反応して吠える子には向きません。 パフィは外で鳥が鳴いただけで窓に向かって吠える日があるので、うちなら鳥の音は最初から候補外です。変化のある音は、それ自体が新しい刺激になります。
さらに具体的な地雷があります。BELLEMONDのララバイドリームには、掃除機・洗濯機・ドライヤーの音が収録されています。赤ちゃん向けの製品なので、赤ちゃんが落ち着く音として選ばれているのですが、洗濯機で吠える犬に洗濯機の音を流すのは、どう考えても逆方向です。
犬の耳は人より高い音まで届きます。人が聞こえるのがおよそ20Hzから20,000Hzなのに対し、犬は40Hzから60,000Hz前後とされていて、高い側は人の2倍以上。人が「気にならない」と感じる音でも、犬には別の聞こえ方をしている可能性があるという前提で扱ったほうが安全です。
「24種類の音」という数字は、選ぶ基準になりません
商品ページには収録音の数が大きく書かれています。16種類、24種類、29種類、39種類。多いほうがよさそうに見えます。
でも、犬に流せる音だけを数え直すと順番が変わります。9機種の仕様欄から、ノイズ系とファン音の本数だけを拾ったのが次の表です。
| 機種 | 収録音の総数 | 犬に流せるノイズ・ファン音 |
|---|---|---|
| Dreamegg D1 | 24種類 | 14種類(ピンク3・ホワイト3・ブラウン1・ファン7) |
| Dreamegg D3 Pro | 29種類 | 14種類(ノイズ7・ファン7) |
| Hergeのホワイトノイズマシン | 26種類 | 8種類(ホワイトノイズ8) |
| Dreamegg D30 | 16種類 | 6種類(ノイズ3・ファン3) |
| Dreamegg D32 | 19種類 | 5種類 |
| BELLEMONDのララバイドリーム | 24種類 | 5種類(扇風機系3・砂嵐2) |
| LOHASTEN MC220 | 39種類 | 内訳の記載なし |
| 型番LZD-B2のホワイトノイズマシン | 24種類 | 内訳の記載なし |
| 安眠ライト付きのホワイトノイズマシン | 自然音10種類 | 内訳の記載なし |
D32は19種類のうち14種類が鳥や虫や子守唄で、犬に流せるのは5種類です。 逆にD1は24種類でD3 Proの29種類より少ないのに、使える本数は同じ14種類。総数と使える数はつながっていません。
そしてもうひとつ。9機種のうち3機種は、ノイズが何種類入っているかを公開していません。LOHASTEN MC220は39種類でこの中の最多ですが、その内訳がわからない。買ってから数えることになります。
選ぶときに見るのは、収録音の総数ではなく、ノイズとファン音が何本あるかです。 そこが書かれていない商品は、書かれている商品より一段不利だと考えていいと思います。
犬に置くなら、音より先に見るところが4つあります

音を決めたら、次は機械としての条件です。人間向けのレビューを9機種ぶん横断して読むと、犬の部屋に置くときだけ意味が変わる項目が4つありました。
音量は無段階より段階式のほうが扱いやすい
ほとんどの機種は「無段階調節」です。ツマミやボタンで連続的に変えられます。自由に見えますが、同じ音量に戻すのが難しいという弱点があります。
Hergeだけは17段階の段階式です。段階があると「うちの子は4で落ち着いた」と記録できます。犬に音を慣らしていくときは、1から始めて2、3と上げていく手順を組めるほうが扱いやすい。無段階の機種でも、ツマミの位置にシールを貼るなどして目印を作っておくといいと思います。
音量そのものの上限も機種差があります。D3 Proは0〜95dB、D1は0〜85dB。D3 Proのレビューには逆方向の指摘も出ていました。
寝る前に聞くので、音量がもう一段階小さくできたらよかったと。(2026年2月・星4)
幅が広いほど、小さい側の微調整は効きにくくなります。犬には小さい音量から始めたいので、ここは実物で確かめたいところです。
電源の持ち方は、留守番の長さから逆算する
充電式は切れます。日中の留守番で5時間、夜に8時間流すなら1日13時間。D30の500mAh・最大8時間では、1日2回の充電になります。毎日ひと手間かかる道具は、うちでは続いたためしがありません。
選択肢は3つです。バッテリーを積まないUSB給電(D1)、大容量の充電式(Hergeの2400mAh、LZD-B2の約48時間)、そして充電しながら使える機種(D30・D3 Pro・LOHASTEN MC220)。
ただし連続再生時間の数字は、たいてい最小音量でライトを使わない条件です。実際に使う音量では短くなると見ておくのが現実的です。うちの留守番は長い日で8時間ほどですが、犬の留守番は何時間まで大丈夫かにも書いたとおり、その日は帰宅すると暴れた形跡がありました。音を流しておく時間はここに合わせることになります。
置き場所と重さは、かじる子かどうかで決まる
パフィは1歳を過ぎるまで噛み癖がひどい子でした。トイレの端、サークルの壁、ぬいぐるみ、ベッド。コンセントから伸びるケーブルが1本増えれば、それは新しいおもちゃになります。
対処は2方向あります。ひとつは軽くして高い場所に置くこと。D30は46×46×20mmで51g、単三電池2本より軽いので、棚の上でもテレビ台の隙間でも置けます。コードレスなので配線も増えません。
もうひとつは重くして動かないようにすること。Hergeは470gあり、9機種でいちばん重い。犬が鼻先で押しても倒れません。代わりに持ち運びはできないので、据え置きと割り切る機械です。
安全な居場所そのものを作る話は別にあります。Riemerの総説は、視界を遮る覆いをかけたクレートのような避難場所を用意すること、そして犬がいつでも自分の意思で出入りできる状態にしておくことを勧めています。閉じ込める道具にはしない、ということです。うちの「ハウス!」も避難場所として使っていて、罰にはしていません。ケージの選び方は犬のサークルとケージの比較にまとめてあります。
操作音と通知音は、新しい物音になります
これがいちばんの盲点でした。LOHASTEN MC220のレビュー302件に、こんな声が並んでいます。
ボタンを押すとカチッと割と大きめの音が鳴るので、その音でビクッとなって起きてしまうので本末転倒というかなんというか…(2025年8月・星3)
電源を切るときは、ピロン!!!という大きい音が鳴るので、子どもが寝たら音を止めたい私としては、こんな大きい音鳴らなくてもいいのになと感じました。触ってないのに大音量でピロン!と音がして止まり、家族全員ビクッとして起きてしまいました。(2025年10月・星3)
赤ちゃんが起きる音は、物音で吠える犬にとっても引き金になり得ます。静かにするための機械が新しい突発音を作っては、本末転倒どころではありません。
対策は運用でできます。音の種類と音量は犬のいない部屋で決めてから運ぶ。夜通し使うなら途中で切らずに朝までつけっぱなしにする。 それから、前回の設定を覚えるメモリー機能がある機種を選ぶこと。D32・Herge・LOHASTEN MC220にはあります。安眠ライト付きの機種にはなくて、唯一のレビューがそこを指摘していました。
音の方はいつも同じ曲から始まってしまうのが少し使いづらいと感じました。(2026年1月・星3)
電源を入れるたびに1曲目から選び直すと、目的の音にたどり着くまでずっと違う音が鳴ります。犬の横でやりたい操作ではありません。人間には「便利」で済む機能が、犬には「毎回同じ音・同じ音量で始まる」という別の意味を持ちます。
置いた日から2週間の進め方
効いたかどうかは、飼い主の感覚では測れません
ここは根拠のある話です。カリフォルニア大学デービス校のGriggらが2021年に *Frontiers in Veterinary Science* で発表した調査では、飼い主386人のうち66.8%が自分の犬を「怖がっていない」と答えました。ところが同じ研究で家庭内の音への反応を撮った動画57本を分析すると、恐怖に該当する行動が記録されていて、45.6%の動画では人間が面白がる反応をしていました。
つまり、飼い主の目は当てになりません。「なんとなく落ち着いた気がする」で判断すると外します。
うちで測るなら、数えられるものを1つ決めます。留守番中に吠えた回数か、吠え始めてから止まるまでの時間。犬の見守りカメラには音を検知して記録する機能があるので、そこを使えば手作業で数えなくて済みます。
- マシンを置く前に1週間、吠えた回数か時間を記録する
- マシンを使う1週間ぶんを同じ条件で記録する
- 週の合計で比べる
日単位では宅配便の数も天気も違うので、比べるなら週単位です。効かなければ音を変える、それでも駄目なら位置か音量を変える。1種類試して反応がなかったから終わり、にはしないほうがいいと思います。
慣らす手順
音を怖がる犬に、いきなり新しい音を至近距離で流すのは危険です。次の順番で進めます。
- 犬のいない部屋で、音の種類と音量を決める。 ボタンの操作音を犬に聞かせないため
- 犬から離れた場所に置いて、聞こえるか聞こえないかの音量から始める。 壁のほうへ向けて反射させると角が取れます
- 数日かけて、少しずつ音量を上げるか距離を縮める。 犬が音のほうを見る、耳を伏せる、その場を離れるといった反応が出たら、前の段階に戻す
- 落ち着いて寝られる段階が見つかったら、その設定で固定する。 毎回違う音が鳴るのがいちばん避けたい状態です
- 留守番や就寝に使うのは、在宅時に問題なく流せるようになってから
予防の話も添えておきます。Riemerの総説は、子犬のうちに音に慣らす練習をしておいた家では、音への恐怖の程度が明らかに軽かったと報告しています(練習した犬の中央値が1、していない犬が4)。パフィはここを逃した側なので、これから迎える方には子犬の社会化のほうを先に読んでほしいと思っています。
犬に使うホワイトノイズマシン9機種の比較

価格とレビューは2026年8月に楽天の各商品ページで確認した数字です。楽天は価格が動くので、最新はリンク先で確かめてください。
| 商品名 | 犬に流せる音 | 音量 | 電源の持ち | 重さ | 価格 | ショップ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Dreamegg D30 | 6種類 | 無段階 | 500mAh・最大8時間/給電しながら可 | 51g | 3,499円 | |
| Dreamegg D1 | 14種類 | 0〜85dB無段階 | USB給電・電池切れなし | — | 4,399円 | |
| Dreamegg D3 Pro | 14種類 | 0〜95dB無段階 | 1200mAh・12時間以上/給電しながら可 | 309g | 5,399円 | |
| Dreamegg D32 | 5種類 | 無段階 | 800mAh・記載なし | 87g | 3,680円 | |
| Hergeのホワイトノイズマシン | 8種類 | 17段階 | 2400mAh | 470g | 4,980円 | |
| BELLEMONDのララバイドリーム | 5種類 | 無段階 | 1200mAh・音のみ10〜45時間 | — | 3,980円 | |
| LOHASTEN MC220 | 記載なし | 無段階 | 充電式/給電しながら可 | — | 2,980円 | |
| 型番LZD-B2のホワイトノイズマシン | 記載なし | 無段階 | 1200mAh・約48時間 | — | 3,580円 | |
| 安眠ライト付きのホワイトノイズマシン | 記載なし | 無段階 | 1600mAh・8〜30時間 | 155g | 2,980円 |
9機種すべてが赤ちゃんや大人の睡眠向けに売られている製品で、犬用ではありません。 うちでも導入していないので、以下は仕様と楽天レビュー532件を読んだ内容として書きます。
犬の口が届かない場所に置きたいなら
Dreamegg D30

46×46×20mm、51g。9機種でいちばん小さくて軽い機種です。コードが要らないので、サークルの上枠でも本棚の一段目でも、犬の口が届かない高さにそのまま持ち上げられます。うちのようにケーブルをかじる子がいる家では、これがそのまま安全性になります。
楽天レビュー116件で評価4.47。星5が68件、星4が39件、星3が7件、星2が0件、星1が2件。星2が1件もない分布で、9機種のなかでいちばん評価が高い機種でした。 音の選び方を具体的に書いている人もいます。
【固体音に対しての効き目】ホワイトノイズ:シャーという音が多めに入っているものが良い/電車:ガタンゴトン音が入っているので、相殺効果あり/雨と雷:雨の音がもっと大きければ尚良い(2023年3月・星4)
弱点は2つ。500mAhで最大8時間なので、夜通し使うなら充電しながらになります。それと電源ボタンと音色切り替えが同じボタンで、押し間違えると音が変わります。犬が寝ている横で操作する場面は避けたい作りです。
安眠ライト付きのホワイトノイズマシン

10.5×10.5×4.5cmで155g、2,980円。9機種で最安です。ただしスピーカーはΦ20mm・0.5W×1で、Dreameggの各機種(66mm・5W)と比べると口径で3分の1、出力で10分の1しかありません。これは音の機械というより、音も出るナイトライトです。
唯一の楽天レビュー(星3)も、書いた本人が光のほうを使っていて音は使っていないと述べています。収録は自然音10種類で、蝉の声が入っているあたり、犬に選べる音はかなり限られそうです。タイマーも15分と30分の2段階だけで、留守番中に流し続ける使い方には向きません。
それでも1600mAhで最大30時間動くので、軽さと持ちのバランスはいい。夜だけ足元をほんのり明るくして、ついでに薄く音を流す。その期待値なら2,980円は妥当だと思います。
留守番が長い日に切らしたくないなら
Dreamegg D1

バッテリーを積んでいません。150cmのUSBケーブルで給電しながら鳴らす方式なので、残量という概念がなく、コンセントに挿しておけば何時間でも流れます。 留守番中ずっと流しておきたい用途には、これがいちばん素直な答えです。
レビューでも、コード式を積極的に選び直した人がいました。
星が4なのは、完全に私の確認ミスで「USB給電」を「USB充電」と見間違え、持ち運びできるじゃんと思って買ったこと…。でも実際にはノイズ系は子どもが起きるまで確実についていてほしいので、コード式で良かったなと思います。(2022年1月・星4)
ノイズ系だけで7種類(ピンク3・ホワイト3・ブラウン1)入っていて、ファン音7種と合わせて14種類。低い音に効いたという声が集まっているのもこの機種です。
弱点は2つあります。ひとつは150cmのケーブルの取り回し。かじる子がいる家では、本体を棚の上に置いてケーブルを壁沿いに留める手間が前提になります。もうひとつは星1のレビューにあった指摘で、環境音の裏に小さなノイズが乗るというもの。ショップの回答は「仕様」でした。64件中1件だけの声ですが、犬の耳は人より高い音まで届くので、離れた場所の小さい音量から始めるほうが安全です。
型番LZD-B2のホワイトノイズマシン

1200mAhで連続使用約48時間。日中5時間と夜8時間で1日13時間流すとして、3日半に1回の充電で回ります。実際は音量を上げれば短くなるので、週2回と考えておけば余裕があります。タイマーが30分・60分・90分・120分の4段階で、120分があるのはこの機種だけです。
ただし材料が少ない。ブランド名の表記がなく、楽天レビューは1件(星5)だけ。サイズと重量の記載もないので、サークルの柵の幅に収まるかは届いてから確かめることになります。収録24種類のうちノイズが何本かも書かれていません。
3,580円という金額を「試せる額」と見るなら候補になります。確実さを取るなら、ほぼ同額でレビュー116件・評価4.47のDreamegg D30のほうが順当です。ショップは埼玉県戸田市に所在地と電話番号を公開しているので、初期不良の連絡先はあります。
Hergeのホワイトノイズマシン

470g。9機種で頭ひとつ抜けて重い機種です。犬が体をぶつけても鼻先で押しても動きませんし、咥えて持ち去られることもありません。2400mAhも最大で、バッテリーの心配が要らない側です。
そして音量が17段階。段階式なので設定を数字で記録できます。前回の設定を覚えるメモリー機能もあるので、毎回同じ音・同じ音量で立ち上がります。音に敏感な子にとっては、毎回違う音が鳴らないこと自体が意味を持ちます。 ノイズ系が8種類入っているのも、この価格帯では多いほうです。
レビューは8件と少なめですが、うち4件がライトについて何か書いていて、しかも全部が不満寄りでした。暗すぎるという声ともっと暗くしたいという声が両方あるので、中間の調整が効きにくいのだと思います。ただ犬に使うならライトは点けません。肝心の音についての不満は8件中0件でした。
部屋全体に薄く敷きたいなら
Dreamegg D3 Pro

0〜95dBまで出せます。同じシリーズのD1が85dBなので10dB上。サークルの中だけ静かにしても意味がなくて、部屋ごと音を変えたいときに効いてくる機種です。111×111×58mm・309gで、大きさをそのままスピーカーとバッテリー(1200mAh・12時間以上)に使った構成になっています。
ノイズ7種とファン7種の14種類は、9機種のなかで最多タイ。タイマーの切れ方も違って、設定時間になると音量が徐々に下がってから止まります。他機種のレビューには音が突然切れるという不満があったので、眠っている犬の横では実用的な差になります。
正直に書くと、この機種は評価3.7・レビュー10件です。しかも6件が2022〜2023年の投稿。判断材料が少ないことは先に知っておいてください。 5,399円で9機種のなかではいちばん高い部類でもあります。
LOHASTEN MC220

2,980円でレビュー302件・評価4.39。9機種のなかで母数が飛び抜けて多い機種です。 39種類の音が入っていてBluetoothスピーカーとしても使え、据え置きでもストラップで吊り下げても使えます。
生活音がまぎれるという声はしっかり出ています。
寝かしつけの時につけて、生活音も消せるくらいで重宝しています。(2026年3月・星3)
同時に、音を消す装置ではないことも同じくらいはっきり書かれています。
うちは部屋全体に大音量で流しているため音が小さすぎて使えませんでした。(2026年6月・星1)
そして先に書いたボタンの操作音と電源オフの通知音。ここがこの機種のいちばんの引っかかりです。買うなら、音の選択と音量調整は犬のいない部屋で済ませてから運ぶ、夜通しなら朝まで切らない。この運用が前提になります。バッテリーの持ちは「8時間ついた」という声と「2か月で5時間しか持たなくなった」という声で割れていました。
音がしたときだけ鳴らしたいなら
BELLEMONDのララバイドリーム

音感知センサーが付いています。60dB以上の音や振動を感知すると、自動で胎内音が流れ始める仕組み。60dBは普通の会話や掃除機の少し手前くらいで、インターホンや玄関のドアが閉まる音は、部屋の中で聞こえる範囲ならこのあたりを超えてきます。
パフィのように音が止まったあとも吠え続けるタイプなら、静まり返る時間を減らせるかどうかは試す価値があると思っています。留守番中は誰も操作できないので、鳴ってほしいときだけ鳴る機械には意味があります。センサーはスライドボタンで切れるので、普段は手動、留守番だけ自動という使い分けもできます。
引っかかるところが3つあります。ひとつめは自動再生で流れる音を選べないこと。胎内音で固定です。ふたつめは収録音に掃除機・洗濯機・ドライヤーが入っていること。手動で選ぶときは、この3つを避けて扇風機系か砂嵐系にすることになります。
みっつめが重い指摘で、電源が切れないという同じ症状の星1レビューが2件出ています。
音はなるし気にいっているのですが電源が切れません。長押し2秒しても一旦消えるのですがすぐ付きます。30分タイマーにしても切れません。(2026年8月・星1)
2件のあいだが半年以上あいているので、個体差ではなく設計か製造ロットの可能性があります。音が止まらない機械を犬のいる部屋に置くのは、いちばん避けたい状況です。届いたらまず犬のいない場所で電源を入れて、長押しで確実に切れるかを確かめてください。
サークルの柵に掛けたいなら
Dreamegg D32

先に弱点から書きます。楽天のレビューが1件しかなくて、その1件が星1です。 内容は最大音量にしても音が小さすぎて使えなかったというもの。1件だけの評価をそのまま受け取るのは乱暴ですが、音量の指摘は犬に使う場合ほど重くなります。人間なら耳の横に置けばいい。サークルに掛けるなら、部屋の生活音に負けない音圧が要ります。
そのうえで、この機種にしかない特徴があります。360度回るシリコンストラップです。掛けたまま音の向きだけ変えられるので、最初は壁側に向けて反射させ、慣れてきたら犬のほうへ少しずつ向ける、という調整ができます。音量ではなく向きで調整できるのは、慣らしていく段階では扱いやすい場面があります。 掛けられる機種は他にもありますが、掛けたまま向きを変えられるのはD32だけでした。
87gと軽く、前回の設定を覚えるメモリー機能も付いています。ただし収録19種類のうち犬に流せるのは5種類。同じシリーズのD3 Proが14種類あることを考えると、選べる幅は狭いです。
音を隠すより先に、鳴らさない工夫のほうが効きました
ここまで機械の話を書いてきましたが、うちでいちばん効いた対策は機械ではありませんでした。置き配です。
パフィはチャイムで激しく吠えて玄関へ突進する子です。宅配の多い家なので、配送指定を玄関前の置き配に変えて、配達完了はスマホの通知で受け取るようにしました。それだけでピンポンの回数が体感で半分以下になりました。トレーニングより環境を変えるほうが早かった、というのが正直なところです(犬がチャイムで吠える対策に詳しく書いています)。
窓のほうも同じ考え方でできます。うちのサイトで扱っている遮光・防音カーテンのように、生地を厚くして外の音を減らす手もあります。夜に暗くできるので、子犬の夜鳴きに毛布をかけたのと同じ効果も期待できます。
順番としては、減らす、隠す、慣らす。 減らせる音は減らしてから、減らせない音を隠して、そのうえで慣らしていく。ホワイトノイズマシンは真ん中の「隠す」だけを担当する道具で、これ1台で吠えが止まる類のものではありません。留守番そのものが不安な子には、分離不安と留守番の練習のほうが先です。
結局どれから試すか、うちの答え

うちが今から買うなら、Dreamegg D30の3,499円です。
理由は3つあります。パフィはケーブルをかじる子なので、51gでコードレスなら棚の上に置けること。レビュー116件・評価4.47と、9機種でいちばん材料が多いこと。そして3,500円前後なら、合わなかったときにあきらめがつくこと。ノイズ系3種とファン音3種の6種類は多くありませんが、最初に試す1台としては足ります。
留守番が長い日に切らしたくないなら、電池切れのないDreamegg D1(4,399円)。リビング全体に敷きたいならDreamegg D3 Pro(5,399円)。犬がぶつかっても動かない重さと、音量を数字で記録できる段階式が欲しいならHerge(4,980円)。チャイムのときだけ鳴ってほしいならBELLEMONDのララバイドリーム(3,980円)ですが、電源が切れない報告があるので届いたらまず確かめてください。
そのうえで、もう一度書いておきます。これは音を消す機械ではありません。パフィの物音吠えは半年かけても消えていませんし、たぶんこの機械を置いても消えません。 目指すのは「ゼロ」ではなくて「気にならないレベル」です。うちの場合は、音が止まったあと10分吠え続けていたのが3分になれば、それで暮らしはずいぶん楽になります。






