犬の抜け毛対策なんて、うちには縁がないと思っていました。うちのパフィ(ポメプー・2歳・メス)は、ペットショップで「トイプードルが入ってるから抜け毛はない子ですよ」と言われて迎えた犬です。ところが実際に暮らしてみると、フローリングには毛が落ちるし、毛布には毛の塊がくっつく。ダイソンをかけたそばからソファの下に毛がたまっていく。「抜けない犬種」のはずでも、何もしなければ家は毛だらけでした。
この記事では、抜けにくいと言われた犬を2年育ててきた僕が、実際に毎日やっている抜け毛対策を ブラッシング・シャンプー(トリミング)・掃除・食事・環境の5つ に整理してお伝えします。ポイントは「抜ける前に取る」と「落ちた毛をためない」の2軸。抜けにくい犬種を選んだ人にも、これから犬を迎える人にも、今日から使える内容です。
犬の抜け毛対策で最初にやるべきこと
犬の抜け毛対策は、ブラッシング・シャンプー(トリミング)・掃除・食事・環境の5つを組み合わせるのが基本です。中でも効果が大きいのは、抜けかけた毛をブラッシングで先に取ること。抜けてから床で追いかけるより、体から抜ける前に回収するほうが、部屋も愛犬の毛並みもきれいに保てます。
僕は2年の試行錯誤のなかで、この5つを「どの段階で毛を止めるか」で並べ替えて考えるようになりました。名付けて 「抜け毛5レイヤー対策」 です。上の層でしっかり毛を止めるほど、下の層(掃除)の負担が減ります。
| レイヤー | やること | 目的 |
|---|---|---|
| ① ブラッシング | 毎日のブラシ+コーム | 抜ける前に体から取る |
| ② シャンプー・トリミング | 月1回のサロン | まとめて落として整える |
| ③ 掃除 | 掃除機+コロコロ | 落ちた毛を回収する |
| ④ 食事 | 被毛のコンディションを保つ栄養 | 毛を健やかに保つ |
| ⑤ 環境 | 静電気・毛の飛散を抑える | 毛を散らかさない |
全部を完璧にやる必要はありません。うちも力を入れているのは①のブラッシングと③の掃除で、あとはできる範囲。それでも「毎朝、黒い服が毛だらけ」という状態はかなり減りました。
なぜ犬の毛は抜ける?換毛期とダブルコートの関係

犬の毛が抜けるのは、古い毛が新しい毛に生え替わる自然な仕組みだからです。特に春と秋の換毛期には、季節の寒暖差に合わせて下毛(アンダーコート)がごっそり入れ替わります。ただし、換毛期がはっきりあるのは「ダブルコート」の犬種で、「シングルコート」の犬種は1年を通して少しずつ抜けるのが特徴です。
犬の被毛は、表面のオーバーコート(上毛)と、その下のアンダーコート(下毛)に分かれます。両方を持つのがダブルコート、上毛だけなのがシングルコートです。この違いで抜け毛の量とタイミングが大きく変わります。
| 種類 | 代表的な犬種 | 抜け毛の傾向 |
|---|---|---|
| ダブルコート | 柴犬・ポメラニアン・チワワ・ダックス・柴系 | 換毛期に大量に抜ける |
| シングルコート | トイプードル・マルチーズ・シーズー・ビションフリーゼ | 換毛期が目立たず年中少しずつ |
「抜け毛が少ない犬種」としてよく名前が挙がるのは、トイプードルやマルチーズなどシングルコートの犬たちです。だから「抜け毛で悩みたくないからシングルコートを選ぶ」という考え方自体は理にかなっています。
「抜け毛が少ない犬種」でも毛はちゃんと落ちる
ここが、実際に飼ってみて一番実感したところです。うちのパフィはポメラニアン(ダブルコート)とトイプードル(シングルコート)のミックス。ペットショップでは「トイプードルが入ってるから抜けない子」と言われました。でも現実は、思った以上に毛が落ちます。
ミックス犬は、両親のどちらの毛質を強く受け継ぐかで抜け毛の量が変わります。パフィはトイプードル寄りの細い毛ですが、それでも床にも服にも毛はつくし、毛布には毛の塊ができる。トリマーさんにも「細いけど絡まりやすいタイプ」と言われました。「シングルコート=抜け毛ゼロ」ではなく、「換毛期にドサッと抜けにくいだけ」 というのが正直な実感です。
とはいえ、実家で飼っていた猫と比べれば、抜け毛はないと言ってもいいくらい楽。量の桁が違います。「少ない犬種でも対策はいる。でもダブルコートほど大変ではない」——このあたりの温度感で構えておくと、迎えたあとにギャップで焦らずにすみます。
抜け毛対策の土台は毎日のブラッシング

抜け毛対策で一番効くのがブラッシングです。抜けかけた毛を体についているうちに取ってしまえば、その分だけ床や服に落ちる毛が減ります。うちのパフィは毛が絡まりやすいので、1回10〜15分のブラッシングを毎日の習慣にしています。
小さいころは、ブラシを体に当てるだけで逃げていました。それでも根気強く毎日続けたら、今ではブラッシングの準備を始めると自分から膝の上にぴょんと飛び乗ってくるように。ブラシに慣れさせるのは、子犬のうちから毎日少しずつが正解 だったと思います。
やり方はシンプルです。手順にすると次のとおり。
- 全体をスリッカーブラシでとかす:毛の流れに沿って、体の広い面をやさしくとかす。抜けかけた毛とほこりが浮いてくる
- 細かい部分はコームに持ち替える:脇の下、足の付け根、耳の後ろなど、絡まりやすい細部はコームで丁寧に
- 毛玉を見つけたら少しずつほぐす:一気に引っ張らず、根元を押さえて先からほぐす。無理なら次のトリミングで相談
- 最後に全身をコームで通して確認:コームがスッと通れば絡まりなし。引っかかる場所が残っていないかチェック
道具は、毛質や毛の長さに合わせて選ぶのが基本です。うちは広い面をスリッカー、細かい部分をコームで使い分けています。
| 道具 | 得意なこと | 使う場所 |
|---|---|---|
| スリッカーブラシ | 抜け毛・浮き毛を取る、ふんわり仕上げる | 背中・体の広い面 |
| コーム(くし) | 絡まり・毛玉のチェック、細部の仕上げ | 脇の下・足・耳の後ろ・顔まわり |
毛玉ができやすいのは「脇の下」
ブラッシングをしていて一番気をつけているのが脇の下です。前足が体と擦れる場所なので、毛が絡まって毛玉になりやすい。トリマーさんからも「脇の下は擦れて絡まりやすいから、ブラッシングのとき気をつけてあげて」とアドバイスをもらいました。
実は以前、毎日ブラッシングしていたのにトリミングで毛玉が見つかり、追加料金を取られたことがあります。1カ所につき500円ほど。「毎日やってるのになんで?」と地味にショックでした。原因はまさに脇の下やお腹まわりの、ブラシが届きにくい細部。ここをコームで意識するようにしてから、ここ半年は毛玉ゼロを続けられています。毛玉の話は別記事の犬の毛玉でトリミング追加料金を取られた体験談で詳しく書いているので、毛玉に悩んでいる人はそちらも読んでみてください。
うちが今使っているスリッカーは、正直ペットショップで最初に買った安いもの。もう少し毛質に合ったものに買い替えたくて、トリマー推奨のスリッカーブラシを検討中です。
- 価格
- 2,530円(税込)
- メーカー
- ぺったんPET
- タイプ
- ケア用品
シャンプーとトリミングで抜け毛をまとめて減らす
ブラッシングで取り切れない毛は、シャンプーとトリミングでまとめて落とすのが効率的です。うちは月に1回、トリミングサロンでシャンプーとカットをお願いしていて、この日にごっそり抜け毛が減ります。費用は1回あたり8,500〜10,000円ほど。毛玉があると追加料金がかかる仕組みです。
正直に言うと、シャンプーは自宅ではやっていません。トリミングサロンに任せきりです。理由は2つあって、北陸は春先まで夜が冷えるので風邪をひかないか心配なのと、自宅だとちゃんと乾かし切れる自信がないから。生乾きのまま放っておくと、かえって皮膚のトラブルや抜け毛の増加につながりかねないので、乾かしまで含めてプロにお願いするのが我が家の結論でした。
シャンプーは「やりすぎない」のも大事なポイントです。一般的には、洗いすぎると皮脂を落としすぎて乾燥やかゆみの原因になるとされ、月に1〜2回程度が目安と言われています。抜け毛が気になるからと毎週洗うのは逆効果になりかねないので、頻度はほどほどにしておくのが無難です。カットについては、うちは体を8mmくらいの短めにして、絡まりやすいお腹まわりも短めにしてもらっています。毛が短いと日々のブラッシングもぐっと楽になりました。
抜け落ちた毛の掃除と部屋の工夫
どれだけブラッシングしても、抜け毛をゼロにはできません。だから「落ちた毛をためない掃除」が3番目のレイヤーになります。うちは ダイソンの掃除機とコロコロ(粘着ローラー)の二段構え で、ほぼ毎日掃除しています。
床の毛は掃除機でだいたい取れます。それでも、ソファの下にはいつのまにか毛が少したまっているんですよね。掃除機のヘッドが入りにくい場所は、どうしても取りこぼしが出ます。やっかいなのは、掃除機では吸いきれない毛布やファーに絡んだ毛の塊。ここはコロコロの出番です。「広い面は掃除機、布ものはコロコロ」で分担させると、毛の回収率がぐっと上がります。
掃除のコツとしては、フローリングをいきなり掃除機で吸うより、毛を舞い上げないようにするのがおすすめとよく言われます。ペットシートを付けられるフローリングワイパーで先に毛を集めてから、というのも手です。犬の抜け毛が服につく問題については洗濯の前・中・後で毛を減らした方法にまとめているので、服の毛に悩んでいる人はあわせてどうぞ。
ひとつ正直に白状すると、冬の静電気対策は我が家では特にしていません。北陸の冬は乾燥がひどくて、パフィの毛はバチバチに静電気を帯びます。毛が飛び散りやすくなるので、本当は対策したほうがいいはず。一般的には、ブラッシング前に少し湿らせたり、グルーミングスプレーを使ったり、加湿器で部屋の湿度を上げると静電気を抑えられると言われています。ここは僕自身の今後の課題でもあります。
体の中から被毛のコンディションを保つ食事

抜け毛対策は、外側のケアだけでなく食事も関係します。健やかな皮膚と被毛を保つには、良質なタンパク質や脂肪酸(オメガ3・オメガ6など)をバランスよくとることが土台になるとされています。毛のコンディションが整うと、余計な抜け毛や毛のパサつきを抑えることにつながります。
ここで注意したいのは、フードは「抜け毛が止まる薬」ではないということ。あくまで健康な体と被毛を 保つ・維持する ための土台づくりです。うちのパフィは半生タイプのフードがメインで、脂肪分や香りによって食いつきがかなり変わりました。フードを切り替えるときは、体調を崩さないよう1カ月以上かけてゆっくり混ぜていくのが我が家の方針です。
被毛と食事の関係でいうと、涙やけとフードの相性を試行錯誤した経験もあります。詳しくは涙やけが気になる愛犬のドッグフード選びにまとめました。「毛や皮膚の調子と食事の関係が気になる」という人は、フード選びの軸として参考になるはずです。
見逃したくない「いつもと違う抜け毛」のサイン
普段の生え替わりによる抜け毛は心配いりませんが、いつもと違う抜け方をしているときは注意が必要です。左右対称に毛が薄くなる、一部分だけごっそり抜ける、皮膚が赤い・かゆがる・フケが増えるといったサインがあれば、皮膚の病気やホルモンの不調が隠れていることもあるので、自己判断せず動物病院で診てもらうのが安心です。
うちでも一度ヒヤッとしたことがあります。ワクチン注射のあと、お尻のあたりに10円玉くらいの丸い脱毛ができたんです。いわゆる「10円ハゲ」みたいな見た目で、正直ちょっと焦りました。すぐ病院で診てもらったところ、大きな問題はないとのこと。そのまま様子を見ていたら、普通に毛が生えてきて元どおりになりました。おそらく一時的なストレスか刺激だったのだと思います。
この経験から学んだのは、素人判断で「たぶん大丈夫」と決めつけないこと。結果的に問題なしでしたが、丸い脱毛を見つけた時点で診てもらったからこそ安心できました。抜け毛は生理現象と病気のサインの両方があり得ます。「いつもの抜け毛」と「いつもと違う抜け毛」を見分ける目を持っておくと、いざというとき落ち着いて対応できます。
抜け毛対策に使ってよかった・気になっているグッズ
最後に、抜け毛対策で実際に役立つグッズを紹介します。うちで使っているもの、買い替えを検討しているものを、正直な評価とあわせてまとめました。
① スリッカーブラシ(毎日のブラッシングの主役)
抜け毛対策の中心はやっぱりブラシです。うちは今、ペットショップで買った安いスリッカーを使っていますが、毛質に合ったものへの買い替えを検討中。候補は2つあります。
| 商品 | 特徴 | 楽天評価 |
|---|---|---|
| ぺったんPET スリッカーブラシ(小) | トリマー推奨・毛玉除去に向いたスタンダードタイプ | ★4.8(47件) |
| 岡野製作所 ソフトスリッカーブラシ(小) | ピン先丸加工で皮膚にやさしい・日本製の高品質ピン | ★4.6(47件) |
- 価格
- 2,530円(税込)
- メーカー
- ぺったんPET
- タイプ
- ケア用品
② ワンプッシュ式ペットブラシ(ブラシ掃除がラクになる)
地味に面倒なのが、ブラッシング後にブラシへ絡んだ毛の掃除。うちは爪楊枝でほじっていて、正直不衛生な気もしています。そこで気になっているのが、ボタンを押すだけで絡んだ毛がポンと取れるワンプッシュ式のブラシ。1,780円と手頃で、見た目も可愛くて、ブラッシングタイムがちょっと楽しくなりそうです。
- 価格
- 1,780円(税込)
- 単価
- 1,780円(税込・送料無料)
- メーカー
- ひまわりTop
- タイプ
- ケア用品
③ 掃除グッズ(掃除機+コロコロ)
床は掃除機、布ものはコロコロの二段構えが基本。うちはダイソンを使っていますが、大事なのは機種よりも「ほぼ毎日かける」こと。毛はためるほど掃除が大変になるので、少しずつこまめに、が結局いちばん楽でした。
④ 冬の防寒着(副産物で毛の飛散も減る)
うちは冬になるとパフィに服を着せています。もこもこした暖かいものや、留守番のときは薄手のセーターのようなものなど。目的はあくまで防寒ですが、服を着せているあいだは抜けた毛が服に留まってくれるので、結果的に部屋に散る毛が少し減っている気もします。ファッションとしても可愛いので、冬の楽しみのひとつです。
抜けない犬種でも、ゼロにはならない。だから対策で楽になる

犬の抜け毛は、どんな犬種でもゼロにはできません。「抜けにくい」と言われるシングルコートやミックス犬でも、床にも服にも毛は落ちます。うちのパフィがまさにそうでした。でも、抜け毛5レイヤー対策(ブラッシング・シャンプー/トリミング・掃除・食事・環境)を組み合わせれば、毛だらけのストレスはかなり減らせます。
大事なのは、完璧を目指さないこと。うちも力を入れているのはブラッシングと掃除だけで、あとはできる範囲です。「抜ける前に取る」「落ちた毛をためない」の2軸 を意識するだけで、暮らしはずいぶん快適になります。まずは毎日のブラッシングから、今日はじめてみてください。
- 価格
- 2,530円(税込)
- メーカー
- ぺったんPET
- タイプ
- ケア用品






