犬用だけネットに入れて、家族の洗濯物とは分けて洗っている。それなのに、乾いた服に鼻を近づけると、なんだかまだ獣臭い。うちのポメプー(パフィ)の防寒着がまさにこれで、「分けて洗ってるのに、なんで?」とずっとモヤモヤしていました。
先に結論を言うと、犬の服の洗濯でニオイが残る原因は、洗い方より「洗剤」であることがほとんどです。犬の皮脂は人のものとは性質が違っていて、普通の洗剤では溶けきらずに繊維へ残ります。それがあの獣臭の正体でした。
この記事では、ポメプー(ポメラニアン×トイプードルのミックス犬)のパフィと暮らす僕が、洗ってもニオイが残る理由と、そこから見直した洗い方を 「毛を離す → 皮脂を溶かす → 素早く乾かす」の3ステップ に整理してお伝えします。洗う頻度、人の服と分けるべきかの判断、もこもこ防寒着の型崩れ防止まで、実際にやってみて分かったことを正直にまとめました。同じように「分けて洗ってるのに臭う」で困っている飼い主さんの、遠回りを減らせたらうれしいです。
犬の服の洗濯でつまずくのは「毛・皮脂・ニオイ」の3つ
犬の服の洗濯が人の服と違って難しいのは、抜け毛・皮脂・ニオイという3つの壁があるからです。この3つはつながっていて、毛と皮脂を残したまま洗うと、最後にニオイとして残ります。逆に言えば、順番に片づければちゃんとスッキリします。
僕はこれを「犬服洗濯の3ステップ」と呼んでいます。①洗う前に乾いた状態で毛を離す、②皮脂を溶かせる洗剤で洗う、③型崩れと生乾き臭を防いで素早く乾かす。多くのまとめ記事は「ネットに入れて洗いましょう」で終わってしまうのですが、うちが2年つまずいていたのは、この真ん中の「皮脂」の工程が丸ごと抜けていたからでした。
人の服と何が違うのか、まず整理しておきます。
| 比べる点 | 人の服 | 犬の服 |
|---|---|---|
| 主な汚れ | 汗・食べこぼし | 皮脂(ロウ状)・よだれ・外の泥 |
| 皮脂の性質 | 比較的落ちやすい | ロウのように固く落ちにくい |
| 毛 | ほぼつかない | 繊維に絡んで残りやすい |
| 洗剤 | 一般の衣料用でOK | 皮脂に強いペット用が向く |
| 素材 | 洗濯表示どおり | ニット・防寒着で型崩れしやすい |
この表の右側を1つずつ攻略していくのが、この記事の流れです。「洗っても臭う」から早く抜け出したい人は、まず洗剤を見直すのが近道でした。
\ まずは定番から試したい人へ /
犬の服はどのくらいの頻度で洗う?防寒着と薄手セーターで変える
犬の服を洗う頻度は、毎日着せるものなら週1〜2回、汚れたらその都度が目安です。盲導犬総合支援センターのコラムでも「毛量や飼育頭数で変わる」とされていて、一律の正解はありません。着せる時間の長さと汚れ方で決めるのが現実的です。
うちの場合は、冬に着せる服が2種類あります。散歩で外に出る「もこもこの防寒着」と、留守番のときの「薄手のセーター」。この2着は汚れ方がまったく違うので、洗う頻度も分けています。
| 服の種類 | 着るシーン | 洗う頻度の目安 |
|---|---|---|
| もこもこ防寒着 | 散歩・外出 | 週1回+泥汚れが目立ったら都度 |
| 薄手セーター | 室内・留守番 | 2週に1回+よだれ汚れが気になったら |
パフィは体が茶色(アプリコット)で足先だけ白い、靴下を履いたような毛色なんですよね。そのせいで散歩のあとは白い部分の汚れがとにかく目立つ。防寒着の裾も同じで、「まだ着せて2回目なのに、もう黒ずんでる」なんてことがよくあります。だから外用は洗う間隔を短めにしています。
一方で、洗いすぎも考えものです。何度も洗えば当然生地は傷むし、うちのニット素材はとくに型崩れが心配。「汚れていないのに毎回洗う」より「汚れたら早めに洗う」のほうが、服も長持ちするというのが2年やってみた実感です。着せない日はハンガーにかけて風を通すだけでも、だいぶ違います。
犬の服は人間の服と一緒に洗っていい?分けたほうがいい?

衛生面だけを見れば、犬の服を人の服と一緒に洗っても大きな問題はありません。ただ、皮脂のニオイ移りと抜け毛を考えると、分けて洗ったほうが失敗しにくいです。わんちゃんホンポなど複数の解説でも「分けるのが無難」とされていて、僕も最初から犬用だけ別回しにしています。
理由はシンプルで、犬の皮脂は普通の洗剤で落ちきらないから。落としきれなかった皮脂のニオイが、一緒に洗った家族の服にうつってしまうことがあるんです。せっかく洗ったパパのシャツが、なんとなく犬くさい……というのは避けたいですよね。
判断に迷ったら、次の基準で分けています。
| こんなときは | おすすめ |
|---|---|
| 皮脂・よだれ・獣臭が強い服 | 犬用だけで分けて洗う |
| 泥や排泄物がついた服 | 先に予洗いしてから単独で洗う |
| ほぼ汚れていない薄手の服 | ネットに入れれば一緒でも可 |
ただ、ここで正直に告白すると——僕はずっと「分ければ大丈夫」と思い込んでいました。犬用だけネットで別回しにしていたのに、それでもニオイが残る。分けることは正解だったけど、それだけでは足りなかったんです。足りなかったピースが、次の「洗剤」の話でした。
なぜ犬の服は普通の洗剤で洗っても獣臭が残るのか
洗っても獣臭が残る最大の原因は、犬の皮脂に多い「ワックスエステル」というロウ状の成分です。ライオンの解説によると、ペット特有のニオイの主な原因はこの皮脂のアブラで、人の生活汚れ向けに作られた一般の洗剤では溶かしきれずに繊維へ残ります。残った皮脂が酸化して、あの独特のニオイになるわけです。
つまり「分けて洗ったのに臭う」のは、洗い方でも回数でもなく、洗剤が犬の皮脂に対応していなかったから。うちがまさにこれでした。洗剤は家にある人間用のものを、なんとなく使っていただけ。犬用だけ分けて洗って満足していたけれど、肝心の皮脂は毎回すり抜けていたんですね。原因がわかったとき、正直ちょっと拍子抜けしました。ずっと洗い方が悪いんだと思っていたので。
もう一つ知っておきたいのが、犬の嗅覚です。犬の鼻は人のおよそ数千倍とも言われるほど敏感で、人にとって良い香りの柔軟剤でも、犬には強すぎてストレスになることがあります。盲導犬総合支援センターでも、アレルギーを持つ子には柔軟剤を避けるよう勧めています。「いい匂いにしてあげよう」と香りの強い洗剤を足すのは、実は逆効果になりかねません。
ここから、具体的な3ステップに入ります。パフィの服がスッキリした流れそのままです。
【ステップ1】洗う前に「乾いたまま」毛を離す
3ステップの最初は、洗う前に、乾いた状態で抜け毛をできるだけ取っておくことです。濡らす前がいちばん毛が取れます。盲導犬支援センターやライオンの解説でも、コロコロやガムテープで毛を除去してから洗うのが基本とされています。
これをやる理由は2つあって、1つは仕上がりのため、もう1つは洗濯機を守るためです。毛を残したまま洗うと、繊維に絡んだ毛が余計に取れにくくなり、洗濯機のフィルターや排水口にも毛がたまります。うちも最初サボっていて、排水フィルターが毛だらけになって焦りました。
乾いた毛取りの手順はこうしています。
- 服を洗う前に、平らな場所に広げる
- コロコロ(粘着ローラー)で表と裏を一往復ずつ
- 縫い目・脇の内側など毛がたまる部分を重点的に
- 毛玉ができていたらコームで軽くほぐしてから取る
パフィは「トイプードルが入ってるから抜け毛は少ないですよ」とペットショップで言われて迎えたのに、実際は服の内側に毛がびっしり。この「聞いてた話と違う」抜け毛については、犬の抜け毛対策を5つのレイヤーで整理した記事にまとめています。服についた毛を人の服にうつさない工夫は、犬の抜け毛が服につく問題を洗濯の前・中・後で減らす記事のほうが詳しいので、毛で困っている人はあわせてどうぞ。
【ステップ2】皮脂を溶かす洗い方(手洗い・洗濯機・つけおき)
3ステップの中心は、皮脂を溶かせる洗剤で洗うことです。ここで洗剤をペット用に変えるだけで、「洗っても臭う」はかなり解決します。洗い方自体は、洗濯表示を確認したうえで手洗いか洗濯機かを選びます。ニットや装飾の多い防寒着はメーカーが洗濯機を禁止していることもあるので、迷ったら手洗いが安全です。
基本の洗い方を、番号順にまとめます。
- 洗濯表示を確認する(水洗い可か、手洗いか、洗濯機可か)
- ステップ1で乾いた毛を取っておく
- ニオイや皮脂汚れが強い服は、40℃くらいのぬるま湯につけおきする
- ペット用洗剤を溶かし、30分〜2時間つけおきする(ライオンLideaが紹介する方法)
- 手洗いなら優しく押し洗い、洗濯機ならネットに入れて洗う
- すすぎ、脱水は弱めに(ニットは乾いたバスタオルで挟んで水気を取る)
ポイントは3番と4番のつけおきです。固いワックスエステルは、ぬるま湯でゆるめてから洗剤で溶かすと落ちやすくなります。冷たい水でいきなり洗うより、ひと手間でニオイの残り方が変わります。うちは洗面器に40℃くらいのお湯をためて、ペット用洗剤を溶かして防寒着を沈めるだけ。放っておく間に他の家事ができるので、手間の割に効果が大きい工程でした。
洗剤を人間用からペット用に変えるだけでも、まず試す価値があります。具体的な商品は後半の「おすすめアイテム」で紹介します。
【ステップ3】型崩れと生乾き臭を防ぐ干し方
最後のステップは、型崩れさせず、素早く乾かすことです。せっかく皮脂を落としても、乾かし方で生乾き臭が戻ってしまってはもったいない。乾かす速さが、そのままニオイ対策になります。
干すときのコツはこの3つです。
- ボタン・ファスナーを外し、できるだけ広げて干す(中まで風が通って早く乾く)
- ニットや防寒着は平干しにする(ハンガーだと肩や裾が伸びて型崩れする)
- 風通しのいい場所で、短時間で乾かす(扇風機や除湿機を当てると生乾き臭が出にくい)
ここが北陸暮らしの正念場でして。冬は外に干せず、部屋干しがほとんど。湿気が多くて乾きが遅いので、油断するとあの生乾きのニオイが戻ってきます。うちは洗濯物の下にサーキュレーターを回して風を当てるようにしてから、部屋干しでもニオイが気にならなくなりました。パフィの毛質はうねうねの癖っ毛で、服も乾きにくい素材が多いんですよね。だからこそ「広げて・平らに・風を当てる」を徹底しています。
平干しネットが一枚あると、ニットの型崩れをかなり防げます。これも後半で触れます。
犬の服の洗濯を助けるおすすめアイテム

犬の服の洗濯をラクにするなら、「皮脂に強いペット用洗剤」「洗濯機の毛取りグッズ」「型崩れ防止ネット」の3つがあると3ステップがそのまま回せます。楽天のレビューを見ながら、パフィの困りごと(獣臭・毛・型崩れ)に対応するものを選びました。実際に使ったもの・これから試すものを正直に分けて紹介します。
皮脂とニオイに効く「ライオン ペットの布製品専用 洗たく洗剤」
「洗っても獣臭が残る」に直球で効くのがこれです。ライオン ペットの布製品専用 洗たく洗剤(400g) は、犬の皮脂の主成分であるワックスエステルを溶かす専用洗浄成分を配合した洗剤(公式情報)。すすぎ1回でOK、ドラム式にも使え、皮ふ刺激性なしの判定処方でペットにも安心設計です。価格も800円前後と続けやすく、楽天でもリピート購入のレビューが目立ちます。
僕がずっと足りていなかった「皮脂を溶かす」工程は、正直この洗剤に変えるだけでほぼ埋まります。うちも人間用からこれに切り替える予定で、まさに今いちばん期待しているアイテムです。
- 向いている人: 分けて洗っても獣臭が残る/人間用洗剤のまま洗っていた人
- 注意点: 香りはほぼ無いので、いい香りを期待する人には物足りないかも(犬には無香が安心)
- 価格
- 1,491円(税込)
- 単価
- つめかえ用320g(3個セット)
- メーカー
- ライオン商事
- タイプ
- 消臭・衛生用品
洗濯機で毛をこそげ取る「Fur Zapper(ファーザッパー)」
毛が繊維に残る問題には、洗濯機に入れるだけのシリコン製ヘアーリムーバー Fur Zapper(ファーザッパー) という選択肢があります。洗濯物と一緒にぐるぐる回りながら毛を絡め取り、排水と一緒に流してくれる仕組み。濡れた洗濯物と一緒に乾燥機に入れると、糸くずフィルターに毛が集まります。価格は1個1,700円前後で、小型犬なら1個から。
うちはまだ試していませんが、コロコロだけでは取りきれない細かい毛が気になる人には合いそうです。毛対策の全体像は犬の抜け毛が服につく問題を減らす記事でも掘り下げています。
- 価格
- 1,000円(税込)
- メーカー
- FurZapper
- タイプ
- 消臭・お掃除用品
型崩れを防ぐ「デリケート衣類用の洗濯ネット・平干しネット」
もこもこ防寒着やニットの型崩れには、目の細かい洗濯ネットと平干しネットが効きます。洗濯機で洗うときは服が泳がないサイズのネットに入れ、干すときは平干しネットに寝かせるだけ。小型犬の服はサイズが小さいので、犬服が1着ぴったり入るネットを選ぶと生地が傷みにくいです。数百円から買えて、1枚あると洗濯も部屋干しもラクになります。
- 向いている人: ニット・防寒着など伸びやすい服を洗う人/部屋干し中心の人
- 選び方: 服のサイズより少し大きめ・目の細かいタイプ/平干しは2段あると省スペース
- 価格
- 1,680円(税込)
- 単価
- 8枚セット・送料無料
- メーカー
- IPOW
- タイプ
- ケア用品
まとめ 犬の服の洗濯は「洗う前のひと手間」で9割ラクになる
犬の服の洗濯で「洗っても臭う」を抜け出す答えは、洗い方を頑張ることではなく、毛を離す → 皮脂を溶かす → 素早く乾かすの順番を守ることでした。とくに真ん中の「皮脂を溶かす」=洗剤をペット用に変える一手が、うちの2年のモヤモヤを一気に晴らしてくれそうです。
僕はずっと「犬用だけ分けて洗ってるのに、なんで臭うんだ」と洗い方を疑っていました。でも本当の原因は、なんとなく使っていた人間用の洗剤。分けて洗うのは正解、そこにペット用洗剤とちょっとのつけおきを足すだけで、ゴールにたどり着けます。同じところでつまずいている人は、まず洗剤を見直してみてください。
犬のお手入れ全体のペースをつかみたい人は、犬のシャンプー頻度は月1回で足りるかを飼い主目線でまとめた記事もどうぞ。服も体も、清潔にしすぎず・ためすぎずの間を探るのがコツです。






