ドッグフードのパッケージでよく見る「ヒューマングレード」という言葉。なんとなく体に良さそうで安心な響きですが、うちのポメプーのパフィのフードを選ぶときに調べてみると、思っていたのとは違う事実がいくつも出てきました。
結論から言うと、ヒューマングレードは「人間が食べられる品質の原材料を使ったフード」という意味で、安心の目安にはなりますが、法律で決まった定義はなく、表記だけで「優れたフード」とは言い切れません。
この記事では、ヒューマングレードのドッグフードとは何かという基本から、メリットとデメリット、そして言葉に踊らされないための見極め方を、カリカリを食べてくれない偏食犬を2年育ててきた僕の実体験をまじえて正直にまとめました。読みながら、自分の愛犬にこの基準が必要かどうかを落ち着いて考えてもらえたら嬉しいです。
ヒューマングレードのドッグフードとは?
ヒューマングレードのドッグフードとは、人間用の食品と同じ基準で管理された品質の原材料を使ったフードのことです。「人が食べても問題ないレベルの材料で作られている」という意味で使われています。獣医師が執筆するペット情報メディアのペトコトでも「人間が食べられる食材と同等の品質基準で作られたフード」と説明されています。
ただ、ここで最初に知っておいてほしいことがあります。ヒューマングレードには、法律やルールで定められた明確な定義がありません。 何をもって「人間と同じレベル」とするかはメーカーごとにバラバラ、というのが今の実情です。いぬのきもちなどのメディアでも、この点ははっきりと指摘されています。
つまり「ヒューマングレード」と書いてあるからといって、すべてが同じ品質とは限らないんですよね。言葉が独り歩きしやすいテーマなので、この記事の後半では「ヒューマングレード“鵜呑みにしない”3つの確認」という見方を用意しました。まずは似た言葉との違いを整理しておきます。
| 言葉 | 意味 | 注意点 |
|---|---|---|
| ヒューマングレード | 人間用食品と同等の品質基準の原材料を使用 | 法的な定義がなくメーカーごとに基準が違う |
| ペットフード用グレード | ペットフード用に流通する原材料を使用 | 一般的なフードの多くがこちら |
| 総合栄養食 | 水とそれだけで必要な栄養がとれる基準を満たす | ペットフード公正取引協議会の基準があり判断しやすい |
ヒューマングレードは「原材料の品質の話」、総合栄養食は「栄養バランスの話」で、見ているポイントが違います。混同しやすいので、ここを分けて考えるだけでフード選びがぐっとラクになります。
なぜヒューマングレードが注目されるのか

ヒューマングレードが注目される理由は、ドッグフードの原材料に不安を感じる飼い主が増えたからです。安価なフードの一部に、人間の食品には使われない部位や品質の材料が使われることがあり、「うちの子に食べさせるものくらい、自分が口にできる品質であってほしい」という気持ちが背景にあります。
うちもまさにそうでした。パフィを迎えたばかりの頃、初めての犬で右も左もわからず、ペットショップで勧められるまま最初のフード(ソルビダ)を買いました。でも全然食べてくれなくて、動物病院に相談しながら何度かフードを変えるうちに、「そもそも何が入っているフードなんだろう」と原材料を気にするようになったんです。
- 価格
- 5,313円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約2,952円(1.8kg)
- メーカー
- ソルビダ(SOLVIDA)
- タイプ
- ドライフード
そのときに目に入ったのが「ヒューマングレード」という言葉でした。広告で見かけたモグワンも、ヒューマングレード品質をうたっているフードのひとつです。「人が食べられる材料なら安心できそう」という直感は、多くの飼い主に共通する出発点だと思います。ただ、その直感だけで選ぶと足をすくわれることもあるので、メリットとデメリットの両方を見ていきましょう。
ヒューマングレードのドッグフードのメリット
ヒューマングレードのドッグフードのメリットは、原材料の品質に安心感を持ちやすいこと、メーカーが情報を開示している傾向があること、そして良質な肉や魚を使ったものは食いつきが良いことの3点です。日本ペットフードのコラムでも、品質管理への意識が高いメーカーが多い点がメリットとして挙げられています。
原材料の品質に安心感を持ちやすい
いちばん大きいのはここです。人間が食べられる品質の食材を使っていると明示されていると、毎日の食事として与えるときに気持ちがラクになります。パフィのご飯は1日2回、365日続くものなので、「この材料なら」と思えること自体が飼い主の安心につながります。
メーカーの情報開示が進んでいる傾向
ヒューマングレードをうたうメーカーは、原材料の産地や製造工場の情報を公開していることが多い印象です。どこの何を使っているかがわかると、比較もしやすくなります。逆に言えば、開示されていないのに言葉だけ立派なフードには注意したい、ということでもあります。
良質な肉・魚で食いつきが良い傾向
これは偏食犬の飼い主として実感する部分です。カリカリの穀物系フードを一切食べないパフィでも、肉や魚の香りが立つフードには鼻を近づけてくれます。ヒューマングレード品質の食材を使ったフードは香り豊かな肉・魚が主役のものが多く、「食べてくれない」の糸口になりやすいのは確かな魅力です。フード選びそのもので悩んでいる方は、犬の偏食はフード選びで変わった話もあわせて読んでみてください。
ヒューマングレードのドッグフードのデメリットと注意点
ヒューマングレードのドッグフードのデメリットは、価格が高くなりやすいこと、「表記だけ」では品質を判断できないこと、そして自然な味付けゆえに食いつきが悪い場合もあることの3つです。とくに「ヒューマングレードと書いてあれば安全」という思い込みは、いちばん気をつけたいところです。
価格が高くなりやすい
良質な食材を使い、品質管理にコストをかける分、一般的なフードより価格は高めになりがちです。毎日続けるものなので、この差は地味に効いてきます。わが家のフード代は月およそ1万円ですが、人気のヒューマングレード系フードに替えると、ここがもう一段上がる可能性があります。続けられる価格かどうかは、最初に冷静に見ておきたいポイントです。
「表記だけ」では品質を判断できない
これがいちばん大事な注意点です。前述のとおりヒューマングレードには法的な定義がないため、言葉が同じでも中身は同じとは限りません。 食環境衛生研究所などの専門メディアも「表記に頼らず、原材料や製造過程を具体的に確認することが大切」と注意を促しています。「ヒューマングレード」の5文字を見て安心して終わり、にしないことが、結局いちばんの近道なんですよね。
自然な味付けで食いつきが悪い場合もある
意外に思うかもしれませんが、人工的な香りづけを抑えたフードは、犬によっては「香りが物足りない」と感じて食いつきが落ちることがあります。品質が良いことと、うちの子が食べてくれることは、残念ながらイコールではありません。パフィのような偏食の子だと、ここでつまずくことも十分あり得ます。
「ヒューマングレード」を鵜呑みにしない3つの確認

ヒューマングレードのフードを選ぶときは、言葉そのものではなく、その裏づけを3つの視点で確認するのがおすすめです。僕が調べていくうちに整理した「ヒューマングレード“鵜呑みにしない”3つの確認」は、原材料・製造体制・栄養基準の3点をチェックする考え方です。難しい知識はいりません。
| 確認ポイント | 見るところ | 安心できる目安 |
|---|---|---|
| ①原材料が具体的か | パッケージや公式サイトの原材料表示 | 「肉類」ではなく「鶏肉」「サーモン」など具体名で書かれている |
| ②製造・検査体制が透明か | 製造工場・品質検査の情報開示 | 工場や検査の内容を公開している |
| ③総合栄養食かどうか | パッケージの表示 | 「総合栄養食」と明記されている |
①原材料が具体名で書かれているか
「肉類」「家禽ミール」のようなざっくりした表記ではなく、「鶏肉」「乾燥サーモン」のように具体的な名前で書かれているかを見ます。何を使っているかがはっきりしているほど、ヒューマングレードという言葉の信頼度も上がります。
②製造・検査体制が公開されているか
どこの工場で作られ、どんな検査をしているか。ここを開示しているメーカーは、品質に自信がある裏返しでもあります。情報が見つからないときは、公式サイトの「よくある質問」や原材料ページを探してみてください。
③総合栄養食かどうか
これは栄養面の話です。ヒューマングレードでも、おやつや一般食だと、それだけでは栄養がかたよることがあります。ペトコトの解説でも「原材料の良さ以上に、栄養バランスがとれているかが重要」とされています。毎日の主食にするなら、「総合栄養食」の表示があるかを必ず確認しましょう。フード全体の選び方は、ピラー記事の小型犬のドッグフードの選び方で「見極め5チェック」として詳しくまとめています。
偏食ポメプーの我が家がたどり着いた現実
正直に言うと、わが家はまだヒューマングレードのフードに完全には切り替えられていません。理由はシンプルで、パフィがとにかくカリカリを食べてくれない偏食犬だからです。品質の前に「食べてくれるか」という壁があるんですよね。
今のメインは半生(ソフト)タイプのプッチーヌで、牛肉&ささみ、牛肉&チーズを1食1袋(200g)。それでも食べないことがあるので、ちゅるビーごはんをフードの下に隠して、なんとか食べてもらっています。フードを背の高いお皿に変えたら食べるようになった、という発見もありました(獣医師のアドバイスでした)。品質を語る前に、まず食べてもらう工夫が必要だったというのが、うちのリアルなところです。
- 価格
- 5,239円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約2,183円(2.4kg)
- メーカー
- ペットライン株式会社
- タイプ
- ドライフード
ヒューマングレード品質をうたうモグワンは、人気もあって「もしかしたらパフィも食べてくれるかも」と前から気になっています。購入前にAmazonと楽天の口コミを調べたところ、良い口コミで多かったのが食いつきの良さ、悪い口コミで多かったのが価格の高さでした。偏食の子だと一気に切り替えると食べないことがあるので、最初はふやかして半生に近づけてから試そうと考えています。フードの切り替えは、いつも1か月以上かけてゆっくり混ぜていく方針です。モグワンを実際に調べた中身はモグワンの口コミを本気で調べた結果にまとめてあります。
- 価格
- 5,456円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約3,031円
- メーカー
- モグワン
- タイプ
- ドライフード
国産とヒューマングレードの関係

「国産だからヒューマングレード」「国産だから安心」と思われがちですが、これは正確ではありません。国産であることと、ヒューマングレード品質であることは別の話です。国内で作られていても原材料の品質はさまざまですし、逆に海外産でも品質管理が徹底されたフードはたくさんあります。
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| 国産=すべてヒューマングレード | 国産でもペットフード用グレードの原材料を使うものは多い |
| 海外産=品質が低い | 品質管理を徹底した海外メーカーも多数ある |
| 国産=安全 | 産地だけでなく原材料・製造体制で判断する必要がある |
国産フードには、輸送距離が短く鮮度を保ちやすい、表示が日本語でわかりやすい、といった良さがあります。ただそれは「国産という産地のメリット」であって、「ヒューマングレード品質の証明」ではありません。ここも、言葉のイメージと中身を分けて考えたいポイントです。
ヒューマングレード品質のドッグフードおすすめ比較
ヒューマングレード品質のフードは、大きく「海外のグレインフリードライ」「国産のドライ」「国産のフレッシュ(手づくり冷凍)」に分かれます。大事なのは「ランキング1位だから」ではなく、愛犬の体質・好み・続けられる価格に合うかで選ぶことです。代表的な4つを、価格と特徴で並べて比較しました。
| 商品名 | タイプ | 内容量・価格(税込) | 1kgあたり | 主な特徴 | 向いている子 |
|---|---|---|---|---|---|
| モグワン | 海外・グレインフリードライ | 1.8kg 5,456円 | 約3,031円 | チキン&サーモンの動物性原材料56%・小粒・着色料/香料不使用 | 食いつきで迷っている小型犬 |
| カナガン チキン | 海外・グレインフリードライ | 2kg 5,038円 | 約2,519円 | 放し飼いチキン50%以上・ドーナツ型の小粒・着色料/香料不使用 | 高タンパクを小粒で与えたい子 |
| このこのごはん | 国産ドライ | 1kg 3,850円(定期初回3,278円) | 約3,850円 | 国産・ヒューマングレード品質の肉/魚・直径7〜8mmの小粒 | 国産にこだわりたい小型犬 |
| ココグルメ | 国産フレッシュ(手づくり冷凍) | お試し980円〜 | – | 獣医師監修・国産・ヒューマングレード品質の工場で製造 | 香り重視でカリカリを食べない子 |
こうして並べると、海外のグレインフリードライは1kgあたりのコストを抑えやすく、国産フレッシュは香りが立ちやすいかわりにコストと手間(冷凍・解凍)がかかる、という違いが見えてきます。価格だけで選ばず、続けやすさと愛犬の好みの両方で見るのがおすすめです。
食いつきで迷っているなら(モグワン)
カリカリを食べない子には、香りの立つ肉・魚が主役のフードが向いています。モグワンはチキンとサーモンの動物性原材料を56%使ったグレインフリーフードで、メーカーのアンケートでは89%が「食いつきが良い」と回答したと公表されています(出典: モグワン公式)。累計販売600万個と実績もあり、口コミでも食いつきの評価が目立ちます。価格は高めなので、まずは少量で試して愛犬が食べるか確かめるのが安心です。
- 価格: 1.8kg 5,456円(税込・1kgあたり約3,031円)
- モグワンの口コミ詳細はこちら
- 価格
- 5,456円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約3,031円
- メーカー
- モグワン
- タイプ
- ドライフード
高タンパクを小粒で与えたいなら(カナガン)
カナガン チキンは、放し飼いチキンを50%以上使い、ヒューマングレードの原材料で作られたグレインフリーフードです。ドーナツ型の小粒なので、パフィのような小型犬や子犬でも口に入れやすい設計になっています。着色料・香料も使っていません。モグワンより1kgあたりの価格が抑えめ(約2,519円)なのも、続けやすさの面では見逃せないポイントです。
- 価格
- 5,456円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約2,519円
- メーカー
- カナガン
- タイプ
- ドライフード
国産にこだわりたいなら(このこのごはん・ココグルメ)
国産が安心という方には、このこのごはんやココグルメという選択肢があります。このこのごはんは国産・ヒューマングレード品質の肉や魚を使い、直径7〜8mmの小粒で小型犬向けに作られた国産ドライフードです。
- 価格
- 3,850円(税込)
- 単価
- 1kgあたり約3,850円
- メーカー
- コノコトトモニ(株式会社オモヤ)
- タイプ
- ドライフード
ココグルメは獣医師監修の国産フレッシュフードで、香りが立ちやすく、カリカリを食べない子の切り札になりやすいタイプ。ただし冷凍・解凍の手間とコストはかかります。前述のとおり「国産だから安心」ではなく、原材料と製造体制まで見て選ぶのが大切です。
- 価格
- 4,980円(税込)
- 単価
- 100gあたり約374円(定期便16袋)
- メーカー
- 株式会社バイオフィリア
- タイプ
- ウェットフード
穀物を避けたい子には、グレインフリーでヒューマングレード品質のものという選び方もあります。グレインフリーも「全部の犬に必要」というわけではないので、必要性を理解して選ぶのがおすすめです。詳しくはグレインフリードッグフードの選び方で、メリット・デメリットを正直に整理しています。
どのフードを選ぶ場合でも、共通するのは「ヒューマングレードという言葉だけで決めない」こと。原材料の具体性、製造の透明性、総合栄養食かどうかの3つを確認して、最後は愛犬が元気においしく食べてくれるかで判断してあげてください。健康なコンディションを保つには、続けられることがいちばんです。






