商品について

リッチェルの「しつけ用ステップ L型トレー レギュラー」は、48×33cmのトレーが真ん中で二つ折りになっていて、片側を90度起こすと背面が33cmの壁になる犬用トイレです。起こした側にもペットシーツをセットできるので、足を上げたときのおしっこを壁のシーツが受け止めます。メーカー公表の生産地は日本で、取扱説明書の最後にも MADE IN JAPAN と入っています。

サイズは幅48×奥行33×高さ33cm、重さ1.3kg、対応体重は8kg以下。カラーはダークブラウンで、以前あったピンクはメーカー公式サイトで製造終了になっています。価格は店によってかなり開きがあり、楽天の総合通販PREMOAで3,980円、リッチェル公式直営店で7,370円(2026年8月14日時点)。

うちのパフィ(ポメプー・5.12kg・2歳)はメスなので、この商品がいちばん得意にしている足上げの飛び散りは、そもそも困っていません。だから買っていません。それでも調べたのは寸法が理由で、今使っているリッチェルのステップトレー レギュラー(47.9×35.2cm)より小さいのに、壁だけが33cm立つからです。壁つきのトイレは何台も寸法を控えてきましたが、こんな数字は初めてでした。

背面の壁が33cm立つのに、置き場所は今より狭くなる

壁つきトイレを検討していて毎回つまずくのが、置き場所です。壁を足すと外寸が大きくなって、サークルの床が削られる。ボンビアルコンのウォールトレー Mを見送ったのも、しつけるトレー XLを見送ったのも、結局は面積の話でした。

ところがこのL型トレーは違いました。設置面積は48×33=1,584cm²。うちのサークル(Qucover・130×130cm=16,900cm²)に対して9.4%です。今使っているステップトレー レギュラーが47.9×35.2=1,686cm²で10.0%なので、置き換えると床が102cm²広くなります。壁を足すのに面積が減るトレーは、僕が測ってきたなかでこれだけでした。

実測してきた壁つきトイレを、壁の高さと設置面積で並べるとこうなります。

製品壁の高さ設置面積サークル130×130cmに対する割合
ボンビアルコン しつけるトレー ツーウェイ(壁を立てた状態)34cm2,044.5cm²12.1%
リッチェル しつけ用ステップ L型トレー レギュラー33cm1,584cm²9.4%
ボンビアルコン しつけるウォールトレー M29cm3,591cm²21.2%
ボンビアルコン しつけるウォールトレー S26cm2,073.6cm²12.3%
リッチェル お掃除簡単ステップ壁付トイレ レギュラー16.3cm1,740.3cm²10.3%

壁がいちばん高いのはツーウェイの34cmで、L型は1cm差の2位。それでいて面積は5製品中でいちばん小さい。壁の高さと設置面積は比例しない、というのはツーウェイを調べたときに気づいたことでしたが、L型はその極端な例です。

理由は構造を見ると単純で、L型は壁のぶんの床を増やしていないからです。1枚のトレーを折り曲げて、半分を床、半分を壁にしている。壁を後付けした製品は壁の厚みぶん外寸が育ちますが、この設計だと育ちません。そのかわり、後で書くとおり折り目に弱点が出ます。

起こした側にもシーツを敷く。これが正しい使い方です

取扱説明書を読むまで勘違いしていたんですが、この商品はシーツを上下2面ともセットする設計です。説明書にも「シーツの取付け(上下面ともセットします)」とはっきり書いてあります。床側だけでなく、90度起こした背面側にもシーツを敷く。足を上げたおしっこは壁のシーツが吸うので、壁そのものが汚れません。

敷き方は2通りあります。

敷き方使うシーツ説明書の指定
シーツ2枚使用レギュラー(約30×45cm)×2枚表面を内側にして重ね合わせ、トレー内側の突起に吸収部をかけて挟む
シーツ1枚使用ワイド(約45×60cm)×1枚表面を内側にして半分にたたみ、上下面にかける

うちはレギュラーシーツ運用(デオシート レギュラーで1枚16.5円・1日3枚)なので、2枚使用のほうが素直です。上下で2枚敷くと聞くとコストが倍になりそうですが、汚れた面だけ替えればいいので、実際に増えるのは最初にセットする1枚ぶんだけ。メスのパフィなら背面のシーツはほとんど汚れないはずで、床側だけ今までどおり替えることになります。

枠はワンタッチで外れるので、交換自体は今のステップトレーと同じ手数です。説明書には「トレーの凸部にシーツが被った場合は枠が外れやすくなります」と注意書きがあって、シーツの端の始末が雑だと枠が浮くタイプだとわかります。

シーツを噛む子は、別売メッシュの追加を計算に入れる

メッシュ(すのこ)は本体に付いていて、説明書には「メッシュは上下の枠に取り付けられます」と書かれています。つまり床側にも背面側にも付けられる。ただしレビューを読むと、上側にはメッシュが回らなかったという声が2件出てきます。

うちの子はすのこがないとシートを噛んでしまうため、上側はシートをつけられませんでした

犬がペットシートを噛むので上にシートが出来なくて、おしっこをした時丁度隙間に入ってしまい毎回拭くのがめんどくさい

シーツを噛む子で、上下ともメッシュで押さえたい場合は、別売の「ES しつけ用ステップメッシュ レギュラー」を1枚買い足すことになります。リッチェル公式ウェブショップで1,265円(税込)。楽天のPREMOAで本体3,980円+メッシュ1,265円=5,245円で、リッチェル公式直営の本体だけの価格(7,370円)より2,125円安く収まります。

これ、うちには他人事じゃない話でして。パフィは生後半年ごろがピークで、留守番のたびにトイレの端をガジガジ噛んでいました。今でもトレーの端は全部ささくれだらけです。あの時期のパフィにこのトレーを渡していたら、間違いなく上側のシーツを引っぱり出していたと思います。子犬期に導入するなら、メッシュ追加は最初から予算に入れておくのが現実的です。

壁に寄せて置くことが前提になっている

説明書の使用上の注意に、見落とせない一行があります。

トレーを90°起こして使用する場合は、必ず壁などに寄せ付けてご使用ください。トレーが倒れ、思わぬ事故の原因になります。

つまりこのトレーは自立しません。部屋の真ん中にぽんと置く使い方はできず、壁やサークルの網に寄せる前提です。価格.comのレビューにも「壁にぴったりくっつけて使用。壁沿いにトイレを置ける家庭には良い」という書き方の投稿があって、実際に使っている人も同じ理解でした。

うちの場合、サークルの中のトイレも、リビングも寝室も、全部壁際か網際に置いています。だからこの条件はクリアします。ただ、部屋の中央付近にトイレを置いている家では最初の置き場所から考え直すことになるので、買う前に置き場所を見ておいたほうがいいです。

フラットには広がりません

折りたたみ時の高さ8.5cmという数字を最初に見たとき、僕は「壁を倒せば平らなトレーとしても使えるのか」と思いました。違いました。8.5cmは二つ折りにして重ねた収納時の厚みで、開いて1枚の平らなトレーになるわけではありません。

このズレは他の人も踏んでいて、レビューにそのまま出ています。

フラットになれば言うことがなかったなと思いました

すごく厚みがあり小さくて、たたむ事はできるけど広げられない

ボンビアルコンのしつけるトレー ツーウェイは壁を倒すと63.5×47cmの平らなトレーに戻るので、子犬期と成犬期で形を変えられます。L型トレーにその使い分けはありません。買うときに決めた形のまま使い続けることになります。

商品スペック

項目内容
商品名しつけ用ステップ L型トレー レギュラー
メーカーリッチェル
品コード059134
JANコード4973655591345
カラーダークブラウン
使用時サイズ幅48×奥行33×高さ33cm
折りたたみ時サイズ幅48×奥行33×高さ8.5cm
製品重量1.3kg
対応体重8kg以下
対応シーツレギュラー(約30×45cm)2枚、またはワイド(約45×60cm)1枚
材質本体・枠・メッシュ:ポリプロピレン/軸:ABS樹脂/滑り止め:熱可塑性エラストマー
耐熱温度本体・枠・メッシュ120℃/軸・ゴム脚80℃
生産地日本
メーカー希望小売価格オープン価格
別売部品ES しつけ用ステップメッシュ レギュラー(1,265円税込・JAN 4973655010662)

同じ商品なのに、店によって倍近く違う

価格を調べていて驚いたのがここでした。まったく同じJANコードの商品なのに、2026年8月14日時点でこれだけ開いています。

販売先税込価格送料の条件
楽天 総合通販PREMOA3,980円商品ページに送料込みの表示なし
楽天 リッチェル公式直営店7,370円3,980円以上で送料無料
リッチェル公式ウェブショップ7,370円ショップ規定
価格.com掲載の最安ショップ3,430円ショップにより異なる

価格.comにはこの商品を扱う12ショップが載っていて、最安が3,430円。公式の7,370円との差は3,940円です。希望小売価格がオープン価格なので、店ごとの設定がそのまま出ています。

公式直営で買う利点は、在庫と品番の確実さ、それに別売メッシュや部品を同じ店でまとめられることです。安さだけで見るならモール側。買う前に必ず2〜3店を並べて見てください。ポイント還元まで含めると順位が入れ替わることもあります。

ユーザーの声

楽天の2店舗(総合通販PREMOA・リッチェル公式直営店)と価格.comを合わせて19件のレビューを全部読みました。内訳はPREMOAが7件で評価4.71、リッチェル公式直営店が10件で評価4.2、価格.comが2件で満足度3.26です。

価格.comの満足度3.26は、犬用トイレトレーのカテゴリ平均3.93を下回っています。項目別でも使いやすさ・デザイン・メンテナンス性がそろって平均以下で、217製品中17位。件数がわずか2件なので数字自体は当てになりませんが、手放しの高評価商品ではないことは頭に入れておいたほうがいいと思います。

良かったという声

いちばん多かったのが、狙いどおり足上げのはみ出しが止まったという報告です。

手入れしやすく男の子の足を上げての排泄にピッタリです 小型犬におすすめです

はみ出しがなくなり満足です!最初はなかなか慣れずガリガリ噛んでいましたが、無事にトイレしてくれるようになりました

オス2匹が足をあげて、オシッコするのでだんだん部屋が臭うので悩んだ末購入。まだ慣れないのでお座りしてます笑

L字型なので壁が汚れることがなく、そこは良かったと思います。シートを変えるのも簡単にすることができました

リピート購入の書き込みが19件中4件あったのも印象的でした。「以前から同じ物を使っていて変えようかと思いましたが、やっぱり使い慣れた物に」「以前使っていたのが古くなったので二個目」「あちこちに置きたいので2つ」。2台目・3台目として指名買いされている商品です。うちもトイレを3箇所に置いていて全部同じ製品で統一しているので、この気持ちはよくわかります。

子犬に使っている人の声もありました。「まだまだ子犬で、下のスペースしか使いませんが、大きいのではみ出る事なく良かったです」。背面を使わない時期でも、床側だけで普通のトレーとして成立するようです。

気になった声

弱点は3件が同じ場所を指しています。折り目の溝です。

実際使用して、思ったのが、溝の所におしっこが溜まってしまうのが残念でした

掃除も端におしっこがかかると拭きにくい

おしっこをした時丁度隙間に入ってしまい毎回拭くのがめんどくさい

3件目にはリッチェルから「いただいたご意見は今後の商品開発にも活かして参ります」という返信が付いていました。メーカーも把握している弱点です。

床と壁を1枚のトレーで作っている以上、境目に折り目が来るのは避けられません。しかも上側のシーツを省くと、壁を伝ったおしっこがまっすぐその溝に落ちます。上下ともシーツを敷けばかなり防げるはずですが、シーツを噛む子だと上側を敷けず、その子ほど溝が汚れるという順番になっています。

もう1件、しつけとの相性を指摘する★3もありました。「可も無く不可もなく。とりあえず、犬次第です。しつけができてないと上手く出来ません」。壁があってもトイレの位置を覚えていなければ意味がない、という当たり前ですが大事な話です。まだトイレトレーニングの途中なら、トイレのしつけそのものを先に進めたほうが早いと思います。

サイズ展開

サイズ使用時サイズ折りたたみ時製品重量対応体重対応シーツ
レギュラー48×33×33cm高さ8.5cm1.3kg8kg以下レギュラー2枚/ワイド1枚
ワイド62×44×44cm高さ8.5cm2.24kg12kg以下ワイド2枚/スーパーワイド1枚

ワイドはリッチェル公式ウェブショップで12,100円(税込・品コード059144)。設置面積は62×44=2,728cm²で、うちのサークルなら16.1%を占めます。レギュラーの1.72倍です。壁の高さも44cmまで上がり、対応体重も12kgまで伸びるので、体の大きい子ならこちらですが、小型犬でサークルの中に置くならレギュラーで足ります。

こんな愛犬・飼い主さんにおすすめ

  • 足を上げておしっこをするオスの小型犬。19件のレビューでいちばん多く、いちばん満足度が高い層です
  • 壁紙や床の巾木がおしっこで傷んできた方。背面のシーツが受けるので壁そのものが汚れません
  • サークルの中にトイレを置いていて、これ以上床を削れない方。48×33cm=1,584cm²は、僕が測った壁つき5製品でいちばん小さい設置面積です
  • 今リッチェルのステップトレー レギュラー(47.9×35.2cm)を使っていて、置き場所を変えずに壁だけ足したい方。むしろ102cm²小さくなります
  • 1台目が古くなって買い替える方。リピート購入の声が19件中4件ありました
  • 体重8kg以下の小型犬。レギュラーの上限です
  • 洗って長く使いたい方。ポリプロピレン製で耐熱120℃、日本製です

こんな方は注意

  • シーツを噛む子。上側のシーツを敷けないと折り目の溝が汚れます。別売メッシュ1,265円の追加を前提に考えてください
  • 部屋の中央にトイレを置いている方。説明書に「必ず壁などに寄せ付けて」とあり、自立しません
  • 平らなトレーとしても使いたい方。折りたたみ時8.5cmは収納状態の厚みで、フラットには広がりません
  • 拭き掃除だけで済ませたい方。折り目の溝に入った汚れは布が届きにくく、3件のレビューが同じ指摘をしています
  • メスの子。壁が受け止めるのは足上げの飛び散りなので、うちのパフィのように座ってする子だと背面ぶんが働きません
  • トイレのしつけがこれからの子。壁は位置を教えてくれる道具ではありません

我が家の場合

寸法だけ見れば、うちにとって過去いちばん条件のいい壁つきトイレでした。48×33cmは今の47.9×35.2cmより小さく、サークルの床が102cm²広くなる。壁際に置いているので自立しない件も引っかからない。トイレ3箇所を同じ製品で統一している家なので、まとめて替えるのも現実的でした。

それでも買っていません。理由は1つで、パフィがメスだからです。この商品の33cmの壁は足上げの飛び散りを受け止めるためのもので、座っておしっこをするパフィにとっては、ただの33cmの板になります。1,584cm²のうち壁ぶんの働きが丸ごと余る買い物になってしまう。

しかも、うちが本当に困っているのは飛び散りではありません。メッシュのふちがじわっと濡れて、パフィがそれを察知して別の場所でしてしまうことです。この話はフラットトレー ワイドを調べたときにも同じ結論になりました。段差でもなく、飛び散りでもなく、足が触れる面が濡れること。L型トレーはそこには効きません。

正直に言うと、パフィがオスだったら僕はこれを買っていたと思います。3,980円で、置き場所を増やさずに33cmの壁が立つ。3面壁付きの壁付トイレの壁が16.3cmしかないことを考えると、飛び散り対策としての性能差ははっきりしています。条件が合う家には、たぶんかなり良い買い物です。 うちはその条件から外れているだけの話でして。

いまはINULABOの高床式トイレトレーシリコントイレマットを並行して見ています。足が濡れないトイレを探している方は、メッシュと高床式を比べた記事小型犬のトイレトレーを比べた記事にうちの試行錯誤をまとめてあります。