商品について
ブラッシングが終わったあと、ピンの隙間に残った毛を爪楊枝でほじっている飼い主は、たぶん僕だけではないと思います。
うちのパフィ(ポメプー・5.12kg)のブラッシングは毎日10〜15分。手でつまめば大半の毛は取れるんですが、ピンの根元に入り込んだぶんが残る。そのまま次の日も使うのがなんとなく気持ち悪くて、爪楊枝の出番になります。ボタンを押すだけで毛が外れるタイプが気になっているのは、この2分をなくしたいからでした。
WIDREAMのW26は、そのワンプッシュ式です。1,680円で、楽天レビューは745件。この数はワンプッシュ式のブラシとしてはかなり多いほうです。
ただ、数字を並べて最初に目が止まったのは件数ではありませんでした。745件のうち、★1が1件もない。
745件で★1がゼロ、そのかわり★3が82件ある
星の内訳はこうなっています。
| 星 | 件数 |
|---|---|
| ★5 | 445 |
| ★4 | 208 |
| ★3 | 82 |
| ★2 | 10 |
| ★1 | 0 |
745件集めて★1がゼロという商品は、そう多くありません。壊れて届いた、まったく使えなかった、という強い不満が出ていないということです。
そのかわり、★3が82件と★2が10件で、合わせて92件(12.3%)あります。8人に1人が真ん中以下を付けている。この92件が何を言っているのかが、このブラシの性格そのものでした。
★3の中身はほぼ全部「柔らかすぎて取れない」
読んでみると、不満の方向がきれいに揃っていました。
ブラシが柔らかく、今まで使ってた物より少し物足りなさを感じます。
他のブラシの方がよく取れます。こちらはブラッシングで毛をとるというより、ペットとの触れ合い程度かなと。
全くと言っていいほど毛がとれないので、あまり意味がありません。ただ、猫はとても気持ちよさそうにとろけているので、マッサージ用に使います。
「痛がる」でも「壊れた」でもなく、「優しすぎて足りない」です。しかも同じ人が「でも嫌がらない」「気持ちよさそう」と続けている。
AIのトピック集計を見ると、この構図がもっとはっきり出ます。
| トピック | 好意 | 指摘 |
|---|---|---|
| ブラシの柔らかさ | 23 | 0 |
| 持ちやすさ | 22 | 1 |
| 毛の掃除 | 20 | 0 |
| 毛の取れやすさ | 20 | 6 |
| 抜け毛 | 17 | 4 |
| 痛み | 7 | 2 |
| 肌への負担 | 3 | 2 |
| 毛玉 | 3 | 1 |
| ブラシのサイズ | 2 | 4 |
柔らかさは好意23件に対して指摘0件。 誰も「硬い」とは言っていません。一方で毛の取れやすさは20対6で、抜け毛も17対4。取れると感じた人のほうが多いけれど、取れないと感じた人も確実にいる。
この2つは矛盾していません。ピンが柔らかいから痛くない、柔らかいからアンダーコートの奥までは届かない。同じ性質の表と裏を、期待の置き方が違う人がそれぞれ書いているだけです。
メーカーが「ピン先の樹脂が摩耗することがある」と自分で書いている
ここは正直に書きます。商品ページの説明文に、こういう一文があります。
ピン先の丸型加工部は検品を行っておりますが、ごくまれに先端加工部の樹脂が短期間の使用で摩耗してしまう場合がございます。その場合は返品、代替品手配対応をさせて頂きますのでご連絡お願いします。
ピン先の丸い樹脂が取れると、中のステンレスが剥き出しになります。当然、皮膚に当たれば痛い。メーカーが自分で認めて、返品と代替品の窓口まで書いているのは、隠していないぶん誠実だと思います。
同じ構造のワンプッシュ式ブラシは他社も出していますが、この点をページに書いている商品は今回調べた中でここだけでした。あわせて、パッケージ裏のQRコードからサポート登録すると最長1年のメーカー保証が付きます。摩耗が起きたときに連絡先があるかどうかは、けっこう大きい差です。
曲面のヘッドは短毛種に合わせて設計されている
商品情報欄の説明はこうです。
柔軟性の高いピンを採用しているのでブラッシング効果大。短毛種の体にフィットしやすい曲面形状でからだのすみずみまで優しくブラッシング出来ます。
メーカー自身が「短毛種の体にフィットしやすい」と書いています。 ヘッドが体の丸みに沿うようカーブしていて、面で当てる設計です。
ところが、レビューのAI要約には「短毛種には向いていない」という指摘がまとめられていました。柔らかいピンで撫でても、短くて密な毛の奥の抜け毛までは持ち上がらない、ということだと思います。形は短毛種向け、性能は長めの毛向けというねじれがあるように読めます。
パフィのようなうねうねの癖っ毛はどうかというと、★2にこんな声がありました。
クリンクリンな毛のためひっかかりがありとくのが大変です。ヨークシャテリアの方はサラサラな毛の為マッサージのようにといてあげると気持ちよさそうにしている
カールの強い毛だと、柔らかいピンが絡んだところで止まってしまう。うちの子に合うかは、正直やってみないとわからない領域です。
製品スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型番 | W26(シリーズ名 WDP ペットブラシ) |
| サイズ | 8.5 × 17cm |
| 素材 | 本体 ABS / ピン ステンレス / 柄 TPR |
| ピン先 | 丸型加工 |
| ヘッド形状 | 曲面 |
| 毛の除去 | ボタンをワンプッシュ |
| 保証 | 最長1年(パッケージ裏のQRコードからサポート登録) |
| 対象 | 犬猫兼用 |
ユーザーの声
楽天レビューは745件・総合4.46。今回まとめて調べたワンプッシュ式のブラシの中では、件数が飛び抜けて多い1本です。
高評価に集まっているもの
- ピンが柔らかいこと(好意23件・指摘0件)
- 持ちやすさ(好意22件・指摘1件)
- 使ったあとの毛の掃除(好意20件・指摘0件)
痛がらない、握りやすい、片付けが楽。この3つには不満がほとんど出ていません。
買う前に知っておきたいこと
- ごっそり取る道具ではない。 ★3の中身はほぼ「柔らかくて物足りない」です
- カールの強い毛は引っかかることがある。 ★2に該当するレビューがあります
- ピン先の樹脂の摩耗をメーカーが認めている。 起きたら連絡すれば返品・代替品の対応があります
- ヘッドは大きめ。 サイズだけは好意2件に対して指摘4件と逆転しています
価格
| 項目 | 価格 |
|---|---|
| 販売価格(税込) | 1,680円 |
ワンプッシュ式の相場はだいたい1,300〜1,800円で、その真ん中あたりです。同じ棚には1st Marketのワンプッシュ式ペットブラシが1,780円、ひまわりTopのワンプッシュ式ペットブラシが1,780円で並んでいます。W26を選ぶ理由になるのは、745件という母数の大きさと★1ゼロという安定感です。
こんな愛犬・飼い主さんにおすすめ
- ブラシに付いた毛を取るのが面倒だと感じている方
- 痛がりの子に毎日ブラシを当てたい方(柔らかさは指摘0件)
- ブラッシングをスキンシップの時間として続けたい方
- レビュー件数の多い商品から選びたい方(745件)
こんな方は注意
- 換毛期のアンダーコートを一気に取りたい方(そういう道具ではありません)
- 毛玉をほぐしたい方(毛玉のトピックは好意3件と、話題にすらほぼ上がっていません)
- カールの強い巻き毛の子(引っかかるという声があります)
我が家の場合、これは1本目ではなく2本目
読み終えて思ったのは、このブラシは今使っているスリッカーの置き換えにはならないということでした。
パフィのブラッシングは、体の広い面をスリッカーで、脇の下や足の細かいところをコームで、という分担でやっています。絡まりやすい毛質なので、ほぐす力は残しておきたい。柔らかいピンだけにすると、たぶん月1回のトリミングで「毛玉がありますね」と言われることになります。うちは毛玉があると追加料金がかかる仕組みなので、そこは死守したいところです。
ただ、仕上げの1本としてなら話が変わります。 ほぐし終わったあとに全身を撫でて、床に落ちる前の毛を回収する。そのあとボタンを押して捨てる。爪楊枝がいらなくなるのはここです。
★3を付けた人たちが「マッサージ用に使う」と書いているのは、たぶん同じ結論にたどり着いたということなんだと思います。1本で完結させようとすると足りない。役割を決めれば、ちゃんと仕事をする。
