商品について

ペット用ホットマットを14点調べて、いちばん驚いたのは注意書きです。電気で温めるマットの多くが「外出するときは電源を切って」「家に人がいないときは使わない」と書いているのに、この商品だけは逆でした。商品ページには「PSE認証済み、IP67防水仕様なので24時間つけっぱなしてもOKです」、仕様欄には「ペットの留守番中でも心配することもありません」とあります。

留守番中に犬を温めたい人にとって、メーカーがそれを認めているかどうかは大きいんですよね。ただ、7年売られてきた分、レビューには壊れた話もたくさん積み上がっています。このページでは、24時間OKの裏付けとして書かれている仕様と、その逆側にある事実を並べます。決めるのは、留守中に任せられるだけの信用をこのマットに置けるかどうかです。

24時間OKの根拠は、12Vに落とすACアダプターと自動電源オフです

項目内容
サイズ40×30cm(1サイズのみ)
電源AC100VをACアダプターでDC12V・2000mAに変換
消費電力15W
温度25〜55℃の7段階(40℃がおすすめ)
防水IP67
安全機能設定温度に達したとき・過熱・電圧異常で自動的に電源オフ
対象体重5kg以下のペット
付属品本体・替え用フリースカバー2枚・変圧器・日本語説明書・保証書
保証購入日から1年

家庭のコンセントの100Vを、アダプターで12Vまで落としてからマットに流す作りです。消費電力の15Wも、同じ価格帯のMy spaceやLife Ideasの20Wより低めです。

温まり方はかなりゆっくりで、商品ページにも一定の温度になるまで10分ほどかかると書かれています。★3以下を読むと「思ったより暖かくない」が多く、熱すぎたという声は、ブランケットをかぶせて中に潜らせたときの★3と、下で書くやけどの1件くらいでした。

選べるのは2つです。

タイプ価格
ホットカーペット(タイマーなし)3,580円
2023進化版(タイマー付き)3,680円

進化版のレビューには「タイマーは最大24Hまで設定出来る」とあり、温度は6段階と書く人が多いです。商品ページの7段階と数が合わない、という★3もありました。つけっぱなしで使うからとタイマーなしを選んだ人が複数いて、「人間用みたいに8時間で勝手に切れて付け直す手間もなく快適」という★5もあります。

逆側には、1年以内の故障18件と保証の対象外があります

1つめは、壊れた話の多さです。 故障の話題が出てくるレビューは、今回の14点でいちばん多くありました。中身を1件ずつ読むと、この商品が1年以内に止まった、または初期不良だったという報告が18件です。

使用を初めて3ヶ月足らず。電源は入っているのですが、温度表示が消えて温かくありません。電源を再投入すれば、しばらくは温かくなっているのですが、再び切れます。

一方で、前のものが3〜4年で壊れたので同じものを買い直した、というリピートも5件ありました。「購入して3年が過ぎました。故障もなくまだ使えてます」という追記もあります。当たり外れの幅が大きい、というのが正直な読みです。

2つめは、保証の範囲です。 1年保証は通常の使用で不具合が出たときの話で、噛まれて壊れた場合は含まれません。

1年保証とありますが、ペットの噛み癖による損傷は対象外とのことで買い直しを迫られました。どこのメーカーでも同じだからと言われ、定価よりは安く再販してもらいましたが、結局数日も経たずに損傷。無駄な買い物となりました。

保証期間内の交換でも送料1,000円、再送手数料700円がかかったという★1が2件あります。

3つめは、コードです。 商品ページには、噛み防止のラセン管で「ワンちゃんやネコちゃんに噛まれても漏電の危険はありません」とあります。ただ、保護されているのはマットからコントローラーまでで、その先のACアダプターのコードは普通のコードだ、という★4がありました。

最初のころは警戒して触れるのすら嫌だったが、数日後には慣れたようで寒い時に使ってくれました。仕方ないですが、結局ACアダプターの線を齧ります。

コードではなく、マットそのものを噛まれた例もあります。

3か月の仔犬用です。(中略)カバーを洗おうと取り出したところ、カバーだけでなく本体のビニールカバーまで噛みちぎられてボロボロになっていました。断熱材?の不織布で止まってたので、ヒーターまでは届いてなかったのですが、これがヒーターまで剥き出しになっていたら、と、ゾッとしました。

4つめは、長時間そばにいない使い方で起きたことです。 40℃設定でも、毛の少ない老犬がやけどをしたという★1が1件ありました。

老犬で胴体の毛はほとんどなく、それが原因なのかカバーをして40度設定で付けておいたら犬が火傷しました。その時の部屋の温度は10度以下。

本体が滑る、という★3もあります。

老犬なので一日留守にしていたら滑って小屋の端で動けなくなっていて可哀想なことをしてしまいました。滑り止めシートなど工夫して使用したいと思います。

24時間つけっぱなしOKは、電気の安全についての話です。犬がマットの上で何時間も同じ姿勢でいることや、滑って動けなくなることまでは守ってくれません。

留守番に使うなら、暑いときに降りられる場所を残します

パフィの留守番は、セラミックヒーターをサークルの外に置き、いつもより少し離してつけていました。熱いと感じたら自分で離れられる距離を残す、という考え方です。

このマットを留守中に使うなら、同じ考え方でサークルの半分だけに敷いて、暑ければ降りられる場所を作ります。温度は40℃から下げ気味に始め、ACアダプター側のコードにはスパイラルチューブを巻きます。パフィもパソコンや人間用ホットカーペットのコードをかじったことがあって、何度か注意したら噛まなくなりましたが、あの時期ならACアダプターの線は確実に狙われていたと思います。

サークルの中が見えるカメラがあると、最初の数日の様子を外から確かめられます。置き方は犬の見守りカメラの選び方にまとめています。

こんな犬・飼い主に向く/向かない

向いているのは、日中の留守番が長く、メーカーが留守中の使用を認めている製品を選びたい家です。5kg以下の小型犬1匹なら40×30cmで足ります。「5キロ弱の1歳犬です。手足尾が多少はみ出ます」という★4があるので、5kgを超えるなら体がはみ出す前提で考えてください。

向かないのは、コードやマットを噛む時期の子犬と、毛の薄い老犬を長時間ひとりで乗せておく使い方です。前者は保証の外で壊れ、後者はレビューにやけどの報告があります。

留守中も電源を入れておける1枚を探していて、5kg以下の犬なら、今回調べた電気のマットではこの商品が唯一の選択肢でした。1年保証の範囲を分かったうえで選べば、帰り道に部屋の寒さを心配する時間は減らせます。